少し出遅れたかなと思いつつ、
お店で仕込んだ梅干しを今日から土用干し。
と思ったら夕方に通り雨。
表を歩くおじさんが傘をさしてくれていたお陰で
すぐに気がつくことができた。見知らぬおじさんありがとう。

梅干し仕事は作業は簡単なのに、梅の時期とこの土用干しの
頃合いをみるのに気を揉む。
祖母は私にとって気象予報士で、空の様子が怪しいときなどは
天気予報よりもよくあたっていた。
梅干しづくりも趣味とか、大騒ぎしてやるものではなく、
時期がやってきたらやるのが当たり前の、
季節の仕事という感じで、淡々とやっていた。

そんなおばあちゃんに、わたしは、なりたい(と、宮沢賢治風に)

ま、まだまだ私は大騒ぎしながらあたふたとやることになるだろうけど、
他のことにしてみても、今から始めてもこれから先あと40年続けたら
それなりのキャリアになるわけだし。淡々と続けてみよう。

雑誌「つるとはな」2号に松野屋・松野社長のお母さまが出ていらっしゃいます。
私も大尊敬しているおばあちゃま。水泳も続けていらっしゃるし、編み物も
クラシックも日々の暮らしも。会話だってユーモアも品もある。
あぁしゃーんとして頑張らなきゃな、楽しまなきゃなと
他の方々の記事を読んでも思わせてくれる励まされる雑誌。
まだ読んでいない!という方はおすすめですよ。


と、唐突ですが
明日は1日から始まる曽田耕さんの展示設営のためにお休みを頂きます。
小さいがま口から大きなバッグまで実に100点のバッグが並ぶ「100bags」展
in-kyoの店内に、曽田さんのあのアトリエのエッセンスをどこか感じてもらえたら…と
また無理を言って、アトリエにある椅子やら何やら色々お借りしての設営です。
乞うご期待!

今回のDM写真の撮影もカワウソの大沼ショージ氏。
1日はご近所カワウソでなんと!曽田さんのバッグづくりのワークショップも
行っております。作る楽しみ、使う楽しみ。曽田さんの作るものはバッグでも
靴でも「楽しい」がキーワードになっていると思います。
展示も楽しんで頂けたら嬉しいです。





月曜日。

大事な会食があり、せっかくだからと
ご近所だけどまだ行ったことのなかった
鰻の「前川」を予約してお昼ご飯。
ここは池波正太郎が愛した名店として度々紹介されている。
駒形橋と隅田川がお座敷から見渡せる絶好のロケーション。
フワフワに蒸された鰻は上品で、肝吸もしっかり出汁が効いたお江戸味。
一方、地元成田のカリッと炭で焼かれて甘しょっぱなタレもやっぱり好き。
どちらもそれぞれの美味しさ。
なんて、食事をしている最中は少々緊張していてしっかり味わう余裕は
あまりなかったのだけれど。

浅草観光案内なども考えたものの、暑さが厳しかったので食事のみで
会は和やかなうちに無事お開き。ほんの数時間のことなのに
ひと仕事終えた後にはどーっと疲れが出てin-kyoでしばし休憩。
頭のすみっこには、映画の「東京物語」の映像がなぜか流れていた。

夕方からは思いがけないメンバー4人でごはん。
どこへ行こうか迷って、久々大衆居酒屋「鮒忠」にしよう!と
お店の前まで行くと閉店のあいさつの貼紙。
ここのところの浅草界隈の変化はめまぐるしい。
東京オリンピックに向けてなんだろうか。
呆然としてしばし立ち尽くし、ションボリしながら
当てなく歩いて思いつきで浅草松屋のビアガーデンへ行くことに。
いつもとは違う目線で見るスカイツリーとアサヒビールのビルヂング。
ションボリからだんだんウカれて2軒目へ。
2軒目はあらたに友人が合流し、さらに高い場所へ登って
キラキラのアーバンな夜景を見ながら一杯。

食べたり飲んだりしかしていないのに、
まるでシナリオでもあったかのような不思議で可笑しな浅草での一日。
いつも近くで過ごしているのに観光でもしたみたいだった。
お江戸の時代の人たちは、大きな変化に対して
持ち前の洒落っ気というユーモアで、
しなやかに、軽やかに、たくましく
時代を乗り越えていったのだろうか。
そんなことを酔ってボンヤリとした頭で考えた夜。









昨日は隅田川の花火大会でした。
in-kyoは夕方から通行禁止区域となっていたため、
16時頃で閉店させて頂きました。申し訳ございませんでした。


ここ数年は、家族も同然のご近所事務所で毎年この花火を見させて頂いている。
みんなで持ち寄りゴハンを作って、ワイワイ乾杯して。

ほぼ真下のような位置から首が痛くなるくらいずっとずっと見上げて。
夜空に美しい大輪の花を咲かせ、一瞬一瞬で変わっていく空の様子に
毎年その場から動けなくなるくらい魅了されている。

打ち上げるときの音と、衝撃のような振動、風に乗ってくる火薬の匂いも全部含めて
花火をまるごと体全体で受け止める。
この日のこの1時間ほどのために1年をかけている人たちの
心意気が伝わってくるからなのか、今年も涙が勝手にあふれてきた。
振り返れば花火の光に照らされたみんなの笑顔。
今年も同じ場所に人が集い、一緒に時間を過ごせた幸せ。
それも涙の理由のひとつかもしれないな。

花火が終わって花火師の人たちに向かって「ありがとーーーー!」
と叫ぶのも毎年のこと。
しつこい酔っぱらいたちに花火師の方々が手持ち花火を振りながら
拡声器でお礼の言葉を言ってくれるのも恒例。
こちらこそありがとう。

好きな場所はたくさんあるけれど、他のどこにもない魅力が
ここにはちゃーんある。お江戸駒形。
一瞬一瞬で過ぎ去っていくいろんな時間の積み重ねも
人との出会いもいってみれば花火みたいなものなんだろうな。


お店をやっていると、もちろん大変なことも多いのですが
その分嬉しいことはその倍以上にたくさんあります。
そのひとつがいろんな出会い。
モノもそうだし、土地、そして何より人。

愛媛に暮らす方から数ヶ月前にお便りを頂きました。
そこには愛媛の手仕事による手漉き和紙や砥部焼の器、
箒、注連飾りなどを丁寧に取材し、写真とともに紹介した
冊子(取材も撮影も全部ご自身で何度も通って制作したそうです)が
手漉き和紙の便せんのお手紙に添えられていました。
in-kyoでは砥部焼の器は中田窯さんのものを扱っているものの、
まだ訪れたことのない愛媛県。
そこに紹介されていたものは興味を引くものばかり。
たぶんそれはその手紙を送って下さった方の一本筋の通ったモノを選ぶ視点が
感じられたからだと思います。今すぐにとはいかなくとも、
愛媛に、そしてこの方にいつかぜひとも会ってみたい…
と、まずはお返事のお手紙を書こうとしているまさにその日に
なんとその方がお店に来て下さったのです。

ご本人は作り手ではなく、地元で今も作り続けられている
「愛媛の手仕事の良いもの」を伝える人。
(手仕事だけでなく愛媛の良さを伝えようとしている人)
初めてお会いしたのに嬉しくなってしまってずいぶんと長くお話を
させて頂きました。
その後のやりとりはお手紙だったり、お電話だったり、ときにはメールも。
ゆっくりしたキャッチボールが私には本当に有り難い。
近々、少しずつではありますが、愛媛のものがin-kyoにやってきます。
どうぞお楽しみに。

そうして先日は竹の篭や笊を作っている女性の方からお電話を頂き、
今月頭の雨の中、高知からたくさんの篭や笊を持ってin-kyoに来て下さいました。
軽いとはいえ、かたちの違う篭や笊を持って来るとなると大荷物。
しかも雨は降っているし、窓の外を歩いている様子ですぐに気がつきました。
色々見せて頂いた後、いつでもそうなのですがやはりまずは使ってみないとと、
気に入った笊を購入させて頂きました。本当だったらサイズの合う棚があったら
引き出し代わりに使えそうな素敵な篭があったのでそれが欲しかったのですが、
そこはグッと堪えてまずは笊。
洗い終えて仕舞う前に器を少し乾かしておくのにちょうど良さそう。
しかも作りがしっかりしていてかなり丈夫なのです。
その後、お話をしているとなんと共通友人・知人の多いことが発覚。
はじめてお会いする方でも、縁のある方は案外とそんなものかもしれません。
篭や笊はまだまだ先のお話になるかもしれませんが
この先、縁が続くと良いなと思わせてくれる方でした。

どちらの方も距離感というのか、順番というか段階というのか。
それがとても気持ちの良い方でした。
それはもうマニュアルのようなものがある訳でもないし、
人とのやり取りの間合いとしかいえないのだけれど、
対等に何かを一緒につくっていくような関係でありたいといつも思うのです。
作り手(伝え手)の方にお店を見て頂くというのも大事なことだと思うし。
遠いところをわざわざ足を運んで下さって本当に本当に嬉しかったです。
ありがとうございます。

時間をかけるだけが良いことではないかもしれないけれど、
急いだり焦ったり、急なことだったりがあまり上手にできないので
自分のペースでできることをできる範囲でという毎日です。


昨日の日記の反省。

品の無い政治家のおじさんたちと言ってしまった。
ごめんなさい。

相手を悪くいうよりも自分の暮らしを楽しく、
必死で、ときには髪の毛振り乱すようなことはあっても、
品を求めたい。保ちたい。
そうする気持ちのあり様が暮らしを美しくすると思うから。
まず自分の足元から。
責めることよりもシアワセの和を広げることを考えようと思います。


そう。
シアワセに生きるために人は生きている。

だから戦争なんていらない。
戦争に関わるだなんて考え微塵も必要としていない。

安全保障関連法案の強行採決????

まったくもってこの国が進む道がどこへ行こうとしているのか
さっぱり理解ができない。お金?そのお金で人が救えるのか???
戦争などで得たもので救われなどしたくない。
「幸せ」というものをどう捉えているのか?
そこに交わる道はないかのように思える。

先日のFOR座RESTのようなあの時間や人、場が
幸せの象徴だと思うのだが。
目の前の、身近な、日々の、小さくもかけがえのないシアワセを
大切に生きていく。ただそれだけを守りたいだけなのに。

お陰で心の中は今日の空のように不安定な一日。

こんなマイナスのスパイラルに巻き込まれているヒマは
私にはないのだよ。
品の無い政治家のおじさんたちよ。
先週末は福島市にあるあづま総合運動公園内にある
福島市民家園で行われた「FOR座REST2015」に
in-kyoとして参加させて頂きました。

それまでの雨続きで肌寒い日々が嘘のように空は晴れ渡り、
カーっと気温が上昇。園内の木々からこぼれる陽射しが
眩しくて瞬きすると、5年前、それ以前のことが
フラッシュバックするみたいに蘇ってきた。

民家園で再開されるFOR座RESTは実に5年ぶり。
それでもいろんな記憶が昨日のことのように思い出される。
風も鳥や虫の鳴き声、園内に咲く紫陽花や山百合。
そしてあの場で出会った人たち。また変わらない多くの笑顔。
イベントが始まったばかりの頃はまだお腹にいた子ももう小学生。
月日は確実に流れているのに、自分が時空のどこにいるのか
わからなくなってしまう。
少し気をぬいてしまうと勝手に涙が出てきてしまいそうなほど、
キラキラとしたその目の前の光景を一瞬たりとも逃したくなくて、
イベント中の写真は始まりに1枚だけしか撮っていないことに後で気づいた。
シャボンの泡が消えてしまうみたいに、写真を撮っているうちに
消えていってしまわないか…大袈裟かもしれないけど
震災後、5年を経てのこの場での再開は夢のようなことだったのだ。

おさえていた涙もアン・サリーさんと畠山美由紀さんの歌声には
何の効力も持たずに溢れてきた。レキシのライブにはみんながずっと
満面の笑みだった。他のミュージシャンももちろん。
音楽と人と土地と自然とがつくり出す大きな幸せのグルーヴ。

実行委員のみなさん、ボランティアスタッフのみなさん、
出店者のみなさん、ご一緒できて本当に嬉しかったです。
いつもお世話になりっぱなしのあんざい家も
ありがとうございました&お疲れさまでした!
in-kyoのブースに立ち寄って下さった皆さまもありがとうございました。
ゆっくりお話ができて嬉しかったです。

最後の伸也くんの挨拶
「福島に生まれてよがったー!」
最高の挨拶じゃないか。

そんなみんなに会えてよがったー!
愛に溢れてる福島が大好きです。

そしてまた自分の日々を歩いていくのだ。


福島市にある民家園で行われるイベント「FOR座REST」

震災後、実に4年ぶりの開催となる今回。
いつもあんざい果樹園の手伝いと称して
毎年のように遊びに行っていた大好きな場所。人たち。
な、なんとこのイベントに今年はin-kyoも参加することになりました。

ほんの小さなスペースですが、aalto coffeeの水出しアイスコーヒーと
Amaloのレッドジンジャーコーディアルの炭酸割りの冷たい飲み物。

その他に、日本全国の各土地を感じてもらえるような
モノたちも販売します。
中でも福島県伊達市の三和織物でつくられている刺し子織りの風呂敷やふくさは
県内でも案外と知られていないことが少なくありません。
近くで作られているそんな「いいもの」たちを持って福島へ行きます。
バタバタな毎日を過ごしておりますが非常に楽しみにしております。

11日の土曜日は上記イベントに参加するため
お店は臨時休業を頂きます。
何卒ご了承ください。
6日の月曜日に「糸とかけら」展が終了しました。

梅雨とはいえ、期間中は毎日雨。
それでも多くのお客様が足を運んで下さって
とても有り難かったです。
みなさんじっくりゆっくりご覧になって。
中には何日か通って下さる方もいらっしゃって。
その姿を見ているこちらが嬉しくて。
本当にありがとうございました。
毎日があーっという間に過ぎていきました。

展示が決まってからどのように落とし込むか、
3人であれこれ考え、立ち止まり、ずいぶんぐるぐると
遠回りもしました。が、それは必要な時間だったのだと
展示を終えたこの充実感が教えてくれています。
私にとってもとても大きな意味のある展示でした。
ますみさん、しゅんしゅんさんには感謝です。
今回の展示ができて本当に良かった!

そしてお忙しい中、美味しくて素敵なお弁当を
手持ちで運んで下さった下北沢・「七草」の前沢リカさん。

自分のお店の準備で忙しい毎日を送っている長崎県雪ノ浦の
高野秀男くん。想像以上に素敵な標本箱フレームや、カワウソから
お借りしたフレームのお陰で会場に統一感が生まれて引き締まりました。
お二人にも心からありがとうを。

そしていつも手助けをしてくれる家族のようなカワウソのお二人。
DMデザインをしてくれた渡部朋子さんにも。感謝してます!

疲れがドーッと出てしまい、体調を大きく崩す前に
昨日は大事を取ってお休みをさせて頂きました。
雨の中、もしご来店下さった方がいらっしゃいましたら
誠に申し訳ございませんでした。

さて。
また今日からあらたな日々を。
本日は糸績みワークショップの日。
からむしで糸(素)をつくるとはどういうことかを
実際に手を動かしながら体験して頂くワークショップでした。

外は雨が降る中、みなさんが作業に集中して
しんと静かな店内は、なんだかとても神聖で
清らかな空気が糸と同時にうまれていたように思います。
参加して下さったみなさま、ありがとうございました。


できあがった糸はますみさんが糸車で撚りをかけて、
ますみさんのお父さんお手製の木製糸巻きに巻かれて
みなさんにお持ち帰りして頂きました。




そしてそして七草・前沢リカさんのお弁当も
今の季節にぴったりの食材と色合い、味わい、風景。
本当にそれぞれのお惣菜がしみじみ美味しく、身体に染み渡るようでした。


今回はたくさんの方がお申し込みをして下さったのですが、
人数の関係上多くのお客様にお断りのお返事をすることになってしまい、
申し訳ございませんでした。
またこのような機会がございましたらぜひご参加ください。

さてさて。
明日は展示会最終日。
ますみさんの作品は残りわずかとなっておりますが、
ますみさんが実際よく使っているバッグや小風呂敷などが
ご覧頂けます。しゅんしゅんの作品も織りから影響を
受けた線は美しく、ぜひご覧頂ければと思います。
最終日も19時まで営業しておりますので
どうぞこの機会をお見逃しなく!
今日は合間にますみさんが糸績みの
仕事を見せてくれました。

糸績み(いとうみ)という言葉。
紡績の績の字といえばそうなんですが
音で聞くと「糸が生まれる」という様子を
表しているようでなんともきれいな言葉。





しゅんしゅんがDM用に描いた絵はまさに
この糸績みの様子。
絵には小さくローマ字で「ito no umareru tokoro」と書き添えられています。
この絵は3人(とは、しゅんしゅん ますみさん わたくし)の名前が入って
ポストカードにもなっています。

期間中、合間でますみさんが糸績みをして下さいますので
お時間のある方はぜひご覧ください。
目覚めたら梅雨寒の朝。
梅雨らしく、早朝から雨が降り続けていたので
展示初日にこの雨は…と、ちょっと気分が沈みがちでしたが
そんな天気のことで心配していたのもつかの間。

今日は開店してから閉店するまで
ずっと途切れること無くお客様に足を運んで頂きました。
本当に有り難いことです。
しかも皆さん時間をかけてじっくり、じっくりお二人の
作品を見て下さって。そのことがとても嬉しかったです。



店内のレイアウトもガラリと換え、ますみさんの
糸車も設置したり。
白い壁一面にはしゅんしゅんさんの小さな作品がずらり100点。
一点ごとにタイトルもついているので、それも楽しいのです。
しゅんしゅんさんが今回描いた小さな作品に使った紙は、
フランスの銅版画用の少し厚みのあるもの。
極細のブルーブラックのインクで細い線を書き重ねたものは、
まるで藍染めの織物のようにも見える質感。
ぜひぜひこの機会に直接ご覧下さい。


明日はしゅんしゅんさんはいらっしゃいませんが
ますみさんは終日在廊して下さいます。
様子をみて、できるようであれば糸績みの実演もして下さるそうですよ。


手触りがしゃりっとしたからむし織りの小風呂敷。
強度があり、使い込んで、洗いを重ねていくうちに柔らかくなじんでいき、
質感が少しずつ変わっていくのも楽しみです。
さて何を包みましょう?