私用と仕事と諸々あって
定休日を使い、今月2度目のお江戸へ。

三春に比べればさぞかし暖かいだろうと
思ったものの昨日の日中以外は思いのほか肌寒かった東京。

今回の仕事は打ち合わせやら買い出しやら。
その合間に神楽坂で行われていた漆の宮下智吉さんの
個展の最終日に滑り込み。
今年の12月にはin-kyoでまた個展を開催する予定で、
その前に新作やずっと作り続けているお椀などを
またあらためて見ることができて展示のイメージがむくむくと
わいてくるようだった。
そして昨日は木工の渡邊浩幸さんと打ち合わせ。
長い長いスパンでものごとを積み重ねていくような
提案を渡邊さんがしてくれて、ここ数日モヤモヤしていたことが
晴れるヒントを与えてもらった気分。
誰かと何かをかたちにするのはこういうことがあるからおもしろい。
7月か8月に親子で楽しめるワークショップを企画予定しておりますので
乞うご期待!詳細は決まり次第「お知らせページ」にUPします。

その他は久しぶりに日暮里の生地問屋街へ足を伸ばしたり、
突発で連絡をしたというのに友人夫妻のお宅に
遊びに(晩ごはんまで!)行かせてもらったり、
15年以上通っている美容室へ髪の毛を切りに行ったり、
友人達がつくりあげた映像・音楽・空間に触れたり…
思いがけずバッタリとたくさんの人たちに会うことができた。
それでもまだ会いたい人、行きたい場所があるっていうのは
欲が深すぎるかも。また次回のお楽しみだな。
私の頭の中にメモリがあるとしたらもう情報が溢れ出るほどでメモリ不足。
東京は刺激がいっぱいだな。ほんの1年前まではその中に
とっぷりと浸かっていたというのになぁ。
あの頃はどこかフタをしてしまっていたのかもな。
しばらくはスルメを齧るみたいにしてこの情報を反芻しよう。

東京桜はまだほとんどが咲き始めたばかりだというのに
中にはこんな満開の木も



帰りはできたばかりの新宿バスタから高速バスに乗って
帰ってみることにした。
新宿から郡山まで4時間。
バスからは咲き始めたばかりの桜をあちこちで見ることができた。
集中して本を読んだり、途中ウトウトしつつ、
三春に帰ったらやりたいことがどんどん頭に浮かんで来て
なかなか良い時間だった。

が、家に着いたらくったりとしてしまい、夫君が晩ご飯を作ってくれた。
玄米ごはん、お豆腐とわかめたっぷりのお味噌汁。
夫君の富山出張のお土産のお魚の照り焼き、山菜の酢みそ和え
レタスと新タマネギ、ニンジンのサラダ
私が出かける前に仕込んで行った鶏の胸肉の三五八漬けを
カブと一緒に土鍋蒸しにしたもの

お腹いっぱい美味しくいただきました。
無いものもいっぱいあるけれど、おウチはやっぱりいいな。





先々週の雪景色とほぼ同じようですが…




朝目覚めて外を見ると真っ白!
昨夜にはそんな気配すらなかったのに、
雪はじゃんじゃか降り続けています。


水分をたっぷり含んだ重い雪は春の雪。
あんざい果樹園のお父さんが、おっしゃるには
この時期の雪は「春雪」といって浜通に降ることが多いのだとか。
(三春は中通ですが)

この寒さでは桜の開花は遅れるかなぁと言っていたら
夫君が雪が降った後、暖かくなると目を覚ますみたいに
逆に開花が早まることもあるんだよと。なるほどぉ。

昨年はご近所の方に咲き始めの桜の時期に「花おこしの雨」の話を
教えて頂いたっけ。
ここは広大な大自然の中ではないけれど、
小さな自然を身近に感じられる。

それにしても雪が降る勢いがすごくて、
雪かきをしてもまたすぐ積もる。
結局、開店前に2回戦の雪かき。
24日の福島民報新聞の朝刊・民報サロンのコーナー
にて文章を書かせて頂きました。
今回は自分の「暮らしの根っこ」となるものについて。
この執筆も来月4/14(金)掲載分が最終回となります。

後で気がついたのですが、先日訪れた古殿町で林業(木こりと呼んでます)を
されている水野林業の水野さんも執筆陣のひとり。
本当にみなさんいろんな職種の方がいらっしゃって、
私自身も毎日読むのを楽しみにしているのです。
しかも40年も続く人気の長者コーナーなのだとか。
そんな場で自由に文章を書かせて頂くことが
毎回とっても楽しいです。

先日、開店前にお店の花壇に水やりをしていると
自転車に乗った通りがかりのおばあちゃんが
「民報サロン読んでるよ〜!」と言って「ニッ」と笑って
ゆ〜っくり走り去っていきました。
突然のことでぽか〜んとする私。
はっ!と我にかえってその背中に向かって
「ありがとうございま〜す!」と。

地域密着だなぁ。
喜んでもらえたり、応援してもらったりが
こんなにもダイレクトに循環している感覚。
これまでもきっとそうだったのに、
自分がそれに気づく余裕とキャパが
足りなかったのかもしれないなぁと思うこの頃。

三春のゆるやかな時間の流れのお陰で
気づかされることがたくさんある。








福島県は広い。
三春へ引越をして来て1年になるが、県内どころか
三春町内もまだまだ土地勘が働かない場所があるというのに
町外のことはなおさら。

先週は夫君の知人で「一歩己」という日本酒が人気の豊国酒造の蔵元、
そして同じく町内の山で林業に携わる方々を訊ねて古殿町まで足を伸ばした。
どの町にもそれぞれの顔というものがあり、
ただサッと訪れただけではもちろん把握などできないけれど、
古殿町は風情のある落ち着いた町だった。
ちょうど三春でも雪が降った日で、
思いがけず雪山に案内して頂いた。
シンと静かで空気も水も澄んでいる。それは酒蔵の中も同様に。
神が宿るというのか。神聖な場所。
自分たちだけではきっと訪れることの
なかった場所にまた縁が広がった。


帰りは母畑温泉へ。
温泉でご一緒になったお母さん方が三春から来たと言うと、
一生懸命帰りの道を教えてくれた。
「ウチの前を通ってずーっとまっすぐ、空港の方へ走って…」
早口でたくさん話しかけられていたので「はい。はい」と返事をするのが精一杯。
しかも話を聞いている間、熱ーいお湯にずっと浸かっていなければならず、
のぼせてしまいそうだった。
で、その「ウチ」は一体どこなんだろう?とはもはや聞けずじまい。
(聞いたらさらに長引いていたので良いのだけれど)




そして先日は会津の芦ノ牧温泉へ。
こちらもはじめて訪れた場所。
義父母が以前に行った温泉旅館がとっても良かったから
一緒に行こうと誘ってくれたのだ。
夕方まだ明るいうちに川の流れを眼下に見ながら温泉に入り、
よく食べ、よく飲み、よく笑い、そして夜になって降り出した
雪を眺めながらのまた温泉。
これを延々と続けたら日常になど戻れなくなってしまいそうだけど、
夢でも見ていたみたいにほんのひとときでもそんな時間を過ごすのも
たまにはいいのでは?お陰で頭の中までゆるゆるとゆるんだ。
帰りには「塔のへつり」や「大内宿」などの観光地も。
自分たちだけではなんとなく過ごしてしまう休日が
思いがけない小旅行に。義父母に感謝。
福島は広い!








先週の休日、友人に教えてもらったレシピで
久しぶりに(数年ぶり)自分で焼き菓子を作ってみた。
東京に住んでいた頃は、自分が作らなくても
まわりに美味しいものを作る人たちが
たくさんいたし、お店も色々とあるので
恵まれていたなぁとつくづく思う。
今は思い立ってすぐに手に入る状況でもなく…
ならば自分で作ってみればいいのか!と
食い意地が手助けとなって久しぶりに作ってみることにした。
もちろんすこぶる美味しいものが
そう易々とできるわけでなないのだけれど、
自分で作った出来立てを味わうことができるのは悪くないなと。
普段のおウチおやつには十分。
こうやって作ってみてわかることは、
美味しいものを作ることのできる人たちの
素晴らしさ。尊敬する気持ちもさらに今まで以上のものになる。


そんなことを思っていたら、昨日はいわきの「野らぼう」の
プリンを持って東京から友人がお店に来てくれた。
彼女に出会ったのはかれこれ10年以上前になる。
初めは千石にある喫茶店・八百コーヒーで。
その後は頻繁にではないにしても、
約束をしていないのにいろんな場所で会うこと数年。
そういう関係の友人が他にも何人かいるのだけれど、
東京から離れてもこうしてまた会えるのだから本当に嬉しい。
(いや、今回はわざわざ会いに来てくれたのだけど)
そしてこのプリンは彼女の妹さんが作っているもの。
これがまた美味しいのだ。

そして今日は夕方にTea Room Colineの高橋さんが
お菓子を差し入れして下さった。
今日の教室で作ったばかりのできたてのグラノーラと
フラップジャックという焼き菓子を。
美味しいものは姿かたちも美しい。
昨日、今日と贅沢おやつ。

でもまたおウチおやつも自分で作ってみようっと。


昨夜はお店が終わってから夫君の実家へ。
義父母と東京からの友人来客も交えてのお家ごはん。
いやぁ楽しいひとときでした。
つい夜更かしとなってしまったというのに
今朝はスッキリの目覚め。

あぁ今日から新しい年、季節が始まるのだなぁということが
理屈でなく、体でわかるような感覚。
辺りを漂う空気や光もやわらかく、そして真新しく感じられた春分の日。
昼と夜の長さが同じ日。
ここからまた。
ブランニューな日々のはじまりはじまり。





今回のDMにも登場しているdans la natureのお菓子は、
これまでも移転後のin-kyoでイベントの際やワークショップの際に
ご紹介させて頂いていて、すでにファンの方も!
嬉しい限りです。
美味しいものはつい誰かに教えたくなってしまうものですよね。
dans la natureのお菓子たちは
食べるとふわっとやさしく幸せな気持ちになるんです。
ずっと作り続けられている定番のお菓子たちの味わいは
ふとしたときに思い出す懐かしさにも似ていて。
素敵な写真は千葉奈津絵さんにお願いして送って頂きました。

キャラメリゼしたアーモンドがコーヒーにぴったりの
フロランタン


どれも大事に味わいたくなる美味しさ。



実はdans la natureの千葉奈津絵さんも
もりかげ商店の森影里美さんも今回展示を行う
くまがいのぞみさんと縁の深いお二人。

そして期間中にはお買い上げ下さった方へくまがいさんからの
プレゼントとして料理家の瀬戸口しおりさんが
作ったお菓子をご用意しております。(これもくまがいさんが
個展のときはずっと続けていらっしゃることなんです)
DMのデザインをして下さった川原真由美さんにも
毎回お願いしていて、今回は文字面に季節を意識して
ピンクの色を添える提案をして下さいました。。
三春に移転してからはじめてとなるくまがいさんの個展ですが
こうしてみなさんと一緒に何かができることが嬉しく、
私自身も展示をとても楽しみにしております。

ぜひ春の三春へお出かけ下さい。

滝桜や街中の桜情報もお知らせできたらと思っております!
「お知らせページ」に来月のくまがいのぞみさんの
展示と期間中のイベント「おやつの日」の
お知らせをUPしました。
画像が掲載できないのでこちらのページにて。

まずは3/20(月)正午〜予約受付開始の
もりかげ商店特製「桜のどらやき」の写真を。
(こちらのお渡しは4/22(土)12:00~となります)

写真の撮影はもりかげ商店の森影里美さんがして下さいました。
皮も美味しそう!


白あんに桜がしのばせてあるそうです。
花より団子?桜を愛でつつ味わって頂けたら嬉しいです。
数もたくさんご用意してくださるとのことですので
お申し込みお待ちしております!

そして4/21(金)の展示初日に販売する
もりかげ商店のお菓子の代表選手。
「かりんとう」


甘さはほんの控えめに、ポリポリカリカリっとした食感は
やめられない美味しさです。
素材を吟味してひとつひとつ丁寧につくられたその他のお菓子たちも
味はもちろん、そのかたちのかわいらしさ、美しさもおすすめの理由です。
福島でははじめてのご紹介となるもりかげ商店のお菓子たち。
小さいお子さんからご年配の方まできっと喜ばれると思います。
ご家族、そしてお土産としてもぜひ。



お次ぎはdans la nature の焼き菓子のご紹介を。。。




以前にも告知しておりますが、
陶芸家・くまがいのぞみさんの展示をin-kyoにて
4/21(金)~5/2(火)の期間に行います。*4/26(水)のみ休み



DMが出来上がり、発送させて頂きましたので
早い方にはお手元に届いていることかと思います。
(店頭でも配布しております)

「おやつの時間」というテーマでくまがいさんが様々な器を
ただ今絶賛制作中です。
コーヒーや紅茶、日本茶などにも合うカップや
ケーキ皿、豆皿、ピッチャー、なにかと重宝するミニカップなど。
他にもお菓子作りにもそのまま使える耐熱カップも素敵です。
様々な色や手触りが楽しく、使いやすさももちろん良いくまがいさんの器。
私もまだまだ見ていないものがたくさん届く予定です。
(くまがいさんご本人も4/21~23 28~30日には在廊して下さいます)
どうぞどうぞお楽しみに。

期間中はテーマに合わせて「おやつの日」と題してお菓子の販売日もあります。

4/21はもりかげ商店
4/29はdans la nature

内容など詳細はまた追って「お知らせ」ページにUP致しますので
もう少々お待ち下さい。

三春の滝桜の開花予報が4/中頃とラジオで言ってました。
展示の始まりはちょうど見頃となると良いのですが。
展示とお花見と。
ぜひこの機会に春爛漫の三春のin-kyoへお越し下さい。

度々登場する師匠。
ご本人はまさか師匠と私が心の中で思っているなどとご存知ありません。
が、ことあるごとに思わず「師匠!」と呼びたくなることがしばしば。

つい先日も作りたてのちらし寿司をご主人が運転する
車に乗って持って来て下さった。
ひとつひとつ丁寧に煮含めて手間をかけて味つけした具の数々。
どんこはぷっくり肉厚で、かみしめるとジュワリと口の中に
美味しさが広がる。
卵はうす〜い錦糸卵ではなく少し厚みがあるのがどんこに負けずに馴染む。
でんぶとショウガは添加物が入っていないものを探して買っているそう。
その他の具はそぼろ、油揚げ(朝日屋さんの三角揚げ)、キュウリ、もみ海苔。
そして寿司飯のやわらかいのにパラッとした具合も
すし酢の加減もとっても好み。



夕飯どき、隣りでは夫君が美味しそうに喜んで食べていた。
困ったな(福島の方言で「あやまっちまったな」と言います)
おちおち気軽に私のちらし寿司など作れなくなるなぁ。
こうした何グラム、大さじ何杯じゃない年季の入った料理が
作れるようになりたい。

「なんども自分で作ってみ。私は料理の先生でもなんでもないんだから。
自分で失敗してみないと覚えないからねっ」って。

本当にそうですよねぇ。
毎日ごちそう!というのではなく、手をかけたもの。
忙しい日はそれなりに、でも簡単にでも作ったものを。
三春に来てからは夜の外食がめっきり減りました。
なんせ、20:30を過ぎたらたいがいどこのお店も閉まってますから。
そのことに落胆するよりもならば普段は自宅での食事をもっと楽しもうと。

年季の入った味。
まだまだ時間はかかりますが毎日、毎日ですね。師匠!




昨日はヤマサキデザインワークスの山崎宏さんが、
そして今日は革作家の曽田耕さんが東京からお店に来てくれた。

お二人とも仕事があり(山崎さんは山形の帰りに、
曽田耕さんは福島市のBarnsにて展示中)その帰りに
足をのばして寄ってくれたのだ。
お疲れのところだというのに久しぶりに会えて嬉しい。

お二人がつくっているものは商品としてin-kyoでお取り扱いがある上に、
東京の頃は近くに住んでいたということもあってよくお店に来てくれていたのです。
三春のin-kyoにははじめていらしたそのお二人それぞれから
「蔵前のころのままだね。不思議な感じだね」というニュアンスで
感想を頂いてなんだかホッとした。

もちろん東京の「そのまま」を持って来ただけではなく
お店がより良くなるよう私の中ではあれこれやっているのですが。
それでも印象としてお店をよく知っている二人に
「変わらない」と思ってもらえたのが嬉しいのです。

曽田さんは行きは郡山から磐越東線を使っていらしたとのこと。
そ、それが!
帰りは郡山まで歩いてみるというまさかのプラン。
調べたらどうやら2時間半はかかるとのことでしたが。
車やバスで駆け抜ける道。歩いてでしか見つけられないものが
きっとあるだろう。山歩きだったら2時間半は普通だものね。
思いつきもしなかった。
お天気も良かったし、暖かだったから歩くにはちょうど良かったかも。
感想を聞いてみよう。

今年は暖かくなったら数年前にはよく行っていた
登山を再開しようと思っている。
まずはいつも遠くに見えている安達太良山からかな。
色々楽しみ。
昨日は日中の天候から一変。
夕方から不意打ちのように(といっても天気予報で言ってましたが)
突然の吹雪。
あっという間にお店の窓の外の景色は冬に逆戻りでしたが
夜には煌々と青白く輝く月が姿を現し、雪は止みました。

今朝は雲ひとつない青空。
ほんの名残のようにうっすらと半透明の幕をかけたような
粉雪が残っていたけれど、それもほんの一瞬。
春の雪はサーッと解けていった。

お店の裏手の小道には寝ぼけ眼のオオイヌノフグリが
朝陽に起こされるようにして目を覚まし花開く直前。

2017年3月11日

昨年の今日は引越直前で実家で朝から震災関連のテレビを
一日中見ていたんだった。

今日はいつものように二人分のお弁当を作り、
自宅にはテレビも無いので静かな朝の空気の中、
夫君と会話をしながら朝ごはんを食べ、
お店に着いてからは開店前の掃除を。
そして店を開け、師匠たちがやって来てコーヒーをいれ。
14:46は接客中だったので心の中で黙祷を。
そして1日の仕事を終えて片付けをし、夫君の迎えを待ち家路へ。

いつもと変わることなく。
そう。この「いつもと変わりなく」過ごせることが
どれだけ有り難いことなのか。幸せなことなのか。

6年前の私には今の私を想像することもできないだろう。
思いもよらない縁で今ここにいる。
いや、思いもよらないんじゃないな。
もちろん迷いや不安がなかったといえば嘘になる
けれど、理屈ではない愛着のようなものを感じたのだろう。
住居とお店を構えることになったここで
暮らすことを自分で決めたのだから誰のせいにもしない。

震災、そして原発事故によって
子供の頃から愛着のある土地を離れて暮らす選択を
余儀なくしなければならなかった方、
亡くなられた方やその遺族の方々に自分ができることといえば
思いをよせてただただ祈ることしかできません。
でもだからこそ今自分は楽しいことも大変なことも
日々目一杯生きなければ。
手を差し出して役に立てるときがきたら迷わず動けるように。

いつものようにと思っても、いろんな思いと記憶がめぐり
やはり3月になるとどこかナーバスになっている自分がいる。
でもそれも無いことにしてしまうのも違うと思うので
内側に抱えたそのままの自分とつきあうことにします。
自分たちの暮らし方も考え続けなければ。
昨日は東京で行われている展示会に
行くために日帰り出張。
今回は日帰りながらもお仕事の用事は1件という
ゆるりとしたスケジュールだったので
洗濯や掃除を済ませ、同じく休日の夫くんと遅めの朝食を取り、
お昼頃の新幹線で東京へ。

上野で降りてそのまま銀座線で浅草へ。
ひとりでいつもの「アロマ」へ。
いつものコーヒーとオニオントースト&ピーナツバター
マスターにも久々お会いして少しお話を。
浅草はあちこち姿を変えているところも多いけれど
ここは変わらない空気のまま続いている。
それって本当にすごいこと。
久しぶりに来てもそんな場所があることがありがたくて、
東京を離れてまだたった一年しか経っていないのに泣きそうになった。
まだまだだなぁと思う自分にも。

仕事で訪れた展示会でも久しぶりにお会いする方々にたくさん会えて、
気になっていたものも実際に手に取って見ることができ
こじんまりとしていたことがかえってありがたく。
ゆっくりみなさんとお話ができた良い展示会でした。ホッ。

帰る前に悪あがきのようにショージくんと「ともすけ」さんへ。
ほんの1時間ちょっとしか時間がなかったけれど、
料理もワインも久しぶりの美味しさを堪能。
夢の中のように時間が過ぎて、これまた涙。
食材もお料理も味や色合いが春の皿へと季節が移ろっている。
ここでしか味わえないともすけさんの味がある。
それを他で探したってあるわけがないのだから
また来ればいいんだなってあたり前のことを再確認。
味だけではもちろんなく、お二人に会いに。
他のテーブルの方々が楽しそうに美味しそうに食事をしている景色も、
木のテーブルも椅子も、お店がまるごとごちそうなんだよなぁと。
「いつもの」を続けて積み重ねていることのゆるぎなさも感じながら。

「また明日ね〜」といった調子で
ショージくんと別れたともすけさんからの帰り道。
ほろ酔いで歩くこの季節には、並木道のこぶしを見上げながら。
蕾の産毛は街灯に照らされてキラキラ輝いて、
早咲きの花が白く点々と夜空に向かって花びらを開いている。
見知った景色。東京は春がやって来たんだなぁ。

帰りも上野から新幹線に乗車。
本を開いて読み始めたと思ったら
あっという間に郡山に到着。
外に出ると小雪が舞っていた。

近いような、遠いような。
距離と季節。
春はすぐそこなんだけれど。

三春につく頃には雪もやみ、
おぼろ月夜。




ワークショップの時間が終わってからは
「旅館みやま」さんへ移動。
こちらはいまでも湯治のできる湯治旅館。
湯治部屋では自炊ができるので
地元の食材を買い込んで長期滞在もゆっくりできます。
新館はゆったりとしたつくりで、20年経っているとは
到底思えない手入れの行き届いた気持ちの良い空間。
ここのお風呂がこれまたやわらかであたりがやさしい。
少しぬるめの温度もかえってちょうど良くて
いつまでも入っていられそうな心地良さ。

参加者のみなさんも宿泊されて、
またまた美樹さんが心づくしのお料理を
作って下さって、ひとつの湯治部屋に集合して
一緒に夕食を。
ひとつの釜の飯を じゃないけれど、
食べものを囲みながらだからこそ生まれる会話というものが
あると思う。しかも温泉でみなさんの体もほぐされていて。
いいことも悪いことも人はいろんなことを抱えて生きている。
でもそれをどう捉えて日々を過ごして行くか。

美樹さんや岡安さんはじめ、参加されたみなさんは
年齢もお仕事も環境も違うけれど、
みなさん素敵な方ばかりでした。
どんな話をしていても会話が良い方向に自然ところがっていく。
笑って、美味しい料理に身も心も喜んで。

朝ごはんも↓ しあわせの湯気がふんわり


忙しい毎日を過ごしていると、ホッと自分をゆるめてあげる時間を
つくることはなかなか難しかったりします。
でもそれを見て見ぬふりをして走り続けていると
楽しんでいるときはいいのですが、どこかでパタリと
体調をくずしたり、心が疲れてしまったり。
そんなときこそ遠く旅に出てゆるりと湯治などいかがでしょう?
(転地療法で400kmの法則というのがあるらしいです。)

白鳥がたくさん!こんな景色を間近で↓


鈴木美樹さんが企画する「さとのわ」のワークショップや
参加せずともただただ食事をしてお風呂につかるだけでもぜひ。
鳴子温泉は食べ物はもちろん、お水もとっても美味しい場所ですよ。
三春の良いところもたくさん見つけて知って、in-kyoもがんばろ。
週末、4日5日は宮城県鳴子温泉にある
「さとのわ」にて
【書いて、読んで、聞く湯治】
〜文字と言葉でほぐす〜

にナビゲーターとして朗読家の岡安圭子さんと
出張してきました。
岡安さんは昨年移転直前のin-kyoで永井宏さんの
「モンフィーユ」を朗読して頂き、その場に参加して下さった
さとのわ・鈴木美樹さんが是非にと企画した今回。
こうしてご一緒することになり、はじめて鳴子を訪れることとなった
岡安さんが選んだお話は宮沢賢治の「雪わたり」



まずは到着して参加者の皆さんと一緒に「さとのわ」にてお昼ごはん。
なるべく美樹さんが自分で作った野菜や保存食を使い、
足りない食材もできるだけ地元のものを使って作られたお料理。

・ちらし寿司(枝豆、蕗は昨年収穫して保存していたものを使って)
・白菜のすりながし
・フキノトウの天ぷら
・白菜のお漬け物
・凍み大根と椎茸、人参の炊き合わせ






素朴であたたかくて、口にするだけで笑みがこぼれる
愛ある食べものの力だなぁ。
初めはしんとして硬い空気も湯気がゆらぐみたいに和らぐのだから。

そしてひと呼吸置いてまずは朗読会。
囲炉裏を囲んで炭がパチパチとはぜる音や、
目をつむるとまるで吹雪のように聞こえる大型の業務用ストーブの音、
窓の外はしとしとと雨が降り出していて。
そんな中で宮沢賢治の世界と岡安さんのふわりとしながらも
澄んだ声に浸っていると、時空を超えて自分も幻灯会へ
参加しているような不思議な感覚に包まれた。
意思とはうらはらに眠くて眠くて時空の合間をたゆたうようだった。
できればそのまま横になって眠ってしまいたいところだったけれど。

その後は私の番。

この会では文章の書き方を教える「先生」ではなく
「ナビゲーター」というのが嬉しかった。
もうかれこれ15年以上前に通っていた永井宏さんの
文章を書くワークショップを思い出しながらの時間。
今はSNSや自身のブログなどがあるので
日頃何か記録?表現?をすることに
皆さんさほど大きな抵抗はないかもしれません。
が、ペンと紙を使って手で書くことで
それとは違う何かを見つけてもらえればと。
みなさん思い思いの場所に散らばって自分の世界に入り込んで
まず1日目は発表などはせずに書いてみることに重点を置いて、
それを翌日に岡安さんに朗読して頂くことにしました。

文章を書き終わってからはひとりひとりおすすめの本を
紹介する時間。コーヒーとさとのわカフェの
美味しいスイーツを頂きながらの座談会。
コーヒーの香りも相まって、いろんな記憶が蘇ってきたのでした。

まだまだ続く…。


お知らせページにもUPしましたが
明日3/4, 明後日3/5は
宮城県鳴子温泉郷の「さとのわ」を主宰している
鈴木美樹さんの企画による「書いて、読んで、聞く湯治」を
朗読家・岡安圭子さんと共に行います。
ですので三春のin-kyoはお休みを頂きますが
何卒ご了承下さい。

はじめての企画でドキドキもしますが
参加者の皆さんとの深く楽しい時間を
ご一緒できるかと思うととっても楽しみです。
久しぶりの鳴子温泉も。旅館・みやまさんのお風呂や空間も…嬉しいなぁ。

そして明日の福島民報新聞朝刊・民報サロンにて
第3回目の文章を書いております。
今回はお店(in-kyo)がこんな場所になったらいいなという
理想のイメージのお話です。

空間としてのお店は、蔵前のときも今も細かな注文は言わずに、
「箱のようであったらいい」と
蔵前のお店の設計をお願いした建築家であり友人の井田耕市氏に
お願いをしました。もちろん細かく決めなければならないことも
たくさんあったけれど、AとBとどっちにする?
それとも違う?と聞かれた中から私は選べば良い状態で、
本当に本当に私の気持ちと好みを存分に汲み取って頂いた空間でした。

そして今のお店はその蔵前のお店の印象を持ち続けた「箱」をと。
こちらもまた土地も、もともとの空間も違うというのに
その意向を反映して頂いて、見えない部分でもある「断熱」や
自然素材による心地よさも加わり空間が出来上がったのです。
後は箱の中味をどうしていくか?
それが私の仕事であり、何をどう置くか?以上の大きな
ひとかたまりのイメージが大事だなと思っていて。
私が頭の中で描いているそんなお話の一部分を。
購読されている方は良かったら読んで下さい。

今日はひな祭り。
今年もささやかながら店頭に飾りました。
デコ屋敷の橋本広司民芸の張り子のひな人形