アスファルトをメキメキとつきやぶるようにして
芽を出し、葉を広げる雑草。
ひとつひとつの植物には名前があるというのに
全部ひっくるめて「雑草」だなんて呼ぶのはかわいそうな気もする。
でもその一方でたくましい姿に励まされることもあるのだ。

五月女寛さんの花入れをはじめて見たときに、
雑草たちの姿が頭に浮かんだ。
花屋さんで選ぶ美しい花を生けてももちろん素敵なのだけれど、
道ばたに咲く雑草や野の草花が断然似合う。
どんな角度でさしても、茎のおさまりもいい。

独特な方法でひとつひとつ作られているこの花入れは、
大きさも割れた地表のような口も同じものが全く無い。
それは雑草それぞれに表情があり、名前が違うことにも
通じるものがある。
雑草たちを愛でる五月女さんのやさしさがこの花入れから伝わってくる。
この花入れに生けられた雑草たちが、胸を張っているかの様に
生き生きと、どこか誇らしげに見えてくる。