アノニマ・スタジオがまだ青山にあった頃だから
9年前?10年前くらいだろうか。

くまがいのぞみさんにはじめて会ったのは
その頃のアノニマ・スタジオで。
料理本の撮影をしているときに私がたまたま
訪れて、挨拶をさせて頂いたのが最初。
その後、すぐ近くにあるOPA ギャラリーでくまがいさんが
個展をされるというので伺った際、
はじめて手にしたのが写真の小さな器。

ちまちましたものは今も変わらず好きだけれど、
そんなちまちま好きの心がときめく器が並ぶ一方で、
大皿や鉢には植物が美しく生けられていて、その対比も印象的な展示だった。
たくさんお客様がいらっしゃるというのにひとりひとりに
自ら入れたお茶を出してくれて、それは今の展示でも変わらない。
くまがいさんが作った香炉から香るほうじ茶の匂いも記憶に残っている。

深い緑に小さな足がついたこの器。
写真のようにすだちを入れたり、塩や柚子胡椒、お菓子など
何かをちょこっと入れてテーブルに出すときにいつも重宝している。
今では黄色やブルー、カフェオレのような色や水玉模様など、
バリエーションもどんどん増えている。
食卓が楽しく、それでいて一体感がある。
色の器のおもしろさを教えてくれたのはくまがいさんかもなぁ。


お店では、小さいけれど深さのある土鍋でお昼ごはん用の
お米を炊いている。1合炊くのにちょうどいいサイズ。
このこっくりとした黄色がまたご飯をより一層美味しそうに見せてくれるのだ。
コンロに乗せたままにしても気にならず、むしろその姿が視界に入ると嬉しい存在。

お米を炊くときだけでなく、野菜や冷凍したものをクッキングシートにくるんで
この土鍋に入れ、蒸し茹でにすると短時間でじんわりと中まで火が入って美味しくなる。
そんな使い方をするときにも小さいので気軽に取り出せる。
かわいいだけじゃない働きものの器たち。