おぼろ月夜

昨日は東京で行われている展示会に
行くために日帰り出張。
今回は日帰りながらもお仕事の用事は1件という
ゆるりとしたスケジュールだったので
洗濯や掃除を済ませ、同じく休日の夫くんと遅めの朝食を取り、
お昼頃の新幹線で東京へ。
上野で降りてそのまま銀座線で浅草へ。
ひとりでいつもの「アロマ」へ。
いつものコーヒーとオニオントースト&ピーナツバター
マスターにも久々お会いして少しお話を。
浅草はあちこち姿を変えているところも多いけれど
ここは変わらない空気のまま続いている。
それって本当にすごいこと。
久しぶりに来てもそんな場所があることがありがたくて、
東京を離れてまだたった一年しか経っていないのに泣きそうになった。
まだまだだなぁと思う自分にも。
仕事で訪れた展示会でも久しぶりにお会いする方々にたくさん会えて、
気になっていたものも実際に手に取って見ることができ
こじんまりとしていたことがかえってありがたく。
ゆっくりみなさんとお話ができた良い展示会でした。ホッ。
帰る前に悪あがきのようにショージくんと「ともすけ」さんへ。
ほんの1時間ちょっとしか時間がなかったけれど、
料理もワインも久しぶりの美味しさを堪能。
夢の中のように時間が過ぎて、これまた涙。
食材もお料理も味や色合いが春の皿へと季節が移ろっている。
ここでしか味わえないともすけさんの味がある。
それを他で探したってあるわけがないのだから
また来ればいいんだなってあたり前のことを再確認。
味だけではもちろんなく、お二人に会いに。
他のテーブルの方々が楽しそうに美味しそうに食事をしている景色も、
木のテーブルも椅子も、お店がまるごとごちそうなんだよなぁと。
「いつもの」を続けて積み重ねていることのゆるぎなさも感じながら。
「また明日ね〜」といった調子で
ショージくんと別れたともすけさんからの帰り道。
ほろ酔いで歩くこの季節には、並木道のこぶしを見上げながら。
蕾の産毛は街灯に照らされてキラキラ輝いて、
早咲きの花が白く点々と夜空に向かって花びらを開いている。
見知った景色。東京は春がやって来たんだなぁ。
帰りも上野から新幹線に乗車。
本を開いて読み始めたと思ったら
あっという間に郡山に到着。
外に出ると小雪が舞っていた。
近いような、遠いような。
距離と季節。
春はすぐそこなんだけれど。
三春につく頃には雪もやみ、
おぼろ月夜。
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