ろくろ作業を見学に。

先日の休みのこと。
漆作家の宮っちこと宮下くんから電話が入った。
「大学で行う今期のろくろ作業が仕事納めになるので見に来ませんか?」と。
「ぜひともぜひとも」と、月曜日に伺うことにした。
宮っちは東京芸大を昨年卒業したのだけど、
木地を作るろくろ作業だけはその後も大学の工房を借りていた。
それも今年からは自分の工房を構えるとのこと。
制作は生地から漆を塗るまで分業にはせず全て自分で行っている。
以前にご自宅の漆の作業場を見せて頂いたことがあるけれど、
コックピットのように半径1m以内で作業が済むような、
それでいてきちんと整頓されていて、ワクワクするような心地よい空間だった。
芸大へは卒業制作の展示を観に行ったことはあっても
校内に入るのは初めて。
校門のところまでは宮っちが迎えに来てくれた。
「ついさっきまで作業をやっていたんです!」って感じで木の削りカスがついたまま。
なんだかそれが学校という校舎独特の匂いと相まって微笑ましかった。
で、さっそくキョロキョロと工房内を見学。
見るもの見るものを質問攻めにして説明してもらう。
作業もひととおり見せて頂いた。
使う道具自体も自分で作っているというから
つくづく自分の手でモノづくりができる人たちを尊敬してしまう。
「器を作っているときは、ぴったり同じかたちのものをいくつ作ろうとか
そういうことは考えていなくて、食べものは何が合うだろうかとか
使う人がどう使うかということを想像したりしてるんです。」
宮っちがぽつぽつと話すそういうことばを
お店で、そしていつか本の中で伝えられたらと思う。
つくり手のことばが自分が考えていることと近かったり、
全く別の視点からとらえていたり、それを聞けるのが面白い。
で、ここのところ大学づいているのだけど、
実は明日、筑波大でな、なんとわたくしがお話をすることに!
授業などと大それたものではなくてあくまでも「お話」
ひゅぅぅ久々緊張。