七夕の日は

予期せぬ人と予期せぬ場所でバッタリ会った。
そんなときヒトは(少なくとも私は)つまらない会話しか
できないもんだな。
動揺していた自分に動揺した。
ひとことふたこと道端で言葉を交わし、
「じゃぁね」
って簡単にさようなら。
あ、あれを聞いておくんだった。
そういえば気になっていたあの話もするんだった。
そんなことはひとりになって冷静になってから
やっと頭に浮かんでくるわけで。
そこでそうできなかった自分にまず腹を立て、
自分に対してだけでは飽き足らず、終いには相手にも腹を立てた。
それって結局のところ、相手に対して情があるってことなんだろうな。
ま、それが良いか悪いかは別にして。
まったくもってノミの心臓だ。
七夕の日にあったそんな出来事。
短冊の願い事は
『みんなが健康で幸せに生きていくことができますように』
大真面目に書いた。
自分が良い人と思われたいからとか偽善者だとか
そんなことこれっぽっちも思っていないし、
たとえそう思われようと構わず書いたのに友人に茶化された。
怒る前になんだか無性に悲しくなってしまった。
でも私は本気でそう思ってる。