朝晩は

ずいぶんと冷え込んで来て、
お店に来てもぐるぐる巻きにしたストールを外せないまま掃除。
ちょこまか体を動かして、開店する頃にようやく
体があたたまってストールを取る。
自宅では今夜はじめて小さなヒーターをつけ始めた。
秋を飛び越えて冬の入り口に入っているみたいだ。
今日は夕方に暮らしの道具を扱う荒物問屋の「松野屋」さんの
スタッフCちゃんとAちゃんが納品も兼ねて立ち寄ってくれた。
以前は自転車でも通える距離だったので、自転車で納品なんてことも多かった。
荷物を持った二人がお店に入って来た様子は、その頃と変わらず
どこでもドアが蔵前とつながったみたいにここがどこなんだか
一瞬わからない不思議な感じだった。
これまでのおつきあいがそのまま続いて、こうして機会をつくって
お店に訪ねてきてくれることが心底嬉しい。
「こんな町のこんな場所で、お店はどういった空間で」を
知った上で、松野屋さんはモノのやりとりをされている。
そのことに安心もするし、自分は今、なかなかそれができていないなぁと
反省もしている。が、焦って全部なにもかもひとりでというのもできないので、
今は欲張らずに暮らしも仕事もこの場所に自分の軸足を
しっかり作ることに力を入れたいなぁとも思っている。
その範囲でできることがあれば少しずつ。
だから尚更、そこへ足を運んでくれる人がいることが有り難い。
先月も蔵前釣り部(というのがあるんです)メンバー3人が
山形へ釣りへ行く途中にお店に立ち寄ってくれた。
in-kyoに朝7時に待ち合わせ。
「えー!?早い!」と電話では言ってしまったけれど、嬉しくて顔はニヤケた。
その日は朝から幸せな報告も受け、出勤前の夫君も交えて5人で
カワウソ萬田くんが作ってきてくれたイチヂクのパウンドケーキと
コーヒーで朝のおやつ。ほんの1時間足らずだったけれど、
何てことはない会話をして、でもそれが平和で、
「じゃまたね」と普通に見送って。
とてもいい一日のはじまりの時間だった。