濃縮還元タイムカプセル

経堂にあるロバロバカフェのいのまたさんが
山口へ移住する。
いのまたさんとはかれこれ10年ほど前、
とあるワークショップで出会った以来のつきあいになる。
ほんの3日ほど前、同じくそこで出会ったK君から電話があって、
久しぶりにみんなで会おうということになった。
急な話だったので集まったのは5人だったけど、
お互い本当に久しぶりで、この10年の間に起きた出来事と思いが
タイムカプセルを掘り起こしたときのように沸き出てきた。
ただの缶ジュースだったはずのものが、プルタブをプシッと開けたら
濃縮還元ジュースになっていて、
さらに熟成されてしまったかのように。
単純に「泣ける」というのともまた違う。
いろんなところをぐるりと一巡して、
ようやくまたスタート地点に立てたとでもういうのか・・・。
あのときあそこにいなければ、そしてみんなに会っていなければ
たぶん今の自分は無いと思う。(あれ?小田和正の歌詞みたい・笑)
まったく違う人生を歩んでいたと思う。
うーん。「思う」じゃなくて確実にそう。
タイムリーな話題でいえば、村上春樹の小説のような。
忘れかけていたことが自分の感情を無視して
ずるずるずるずる引きずり出されたようだった。
でも今だからこそ、そこにいったん戻らなければ
いけない時期なのかもしれないな。
そうして本当の意味でやっと次に進めるのかも。
山口は一見遠いようだけれど、いのまたさんとは
またいつでも会えると根拠もなく思っている。
すごくすごく彼女らしい選択だという気がするから
何の心配もしていないし、さみしいとも思わず、
ただただ勝手にエールを送りたい。