空白

今日の雨は昨夜と違ってシトシト。
全国的に見ると大雨警報や避難勧告が出ている地域も
多く、心配です。どうか大きな被害となりませんように。
初日の今日は静かなスタート。
穏やかな線の世界に包まれていると、
どんよりとした天候のことなど忘れるくらい
心がなだらかになっていく。
キラキラと輝く水面の光が遠くに見える。
今回一番大きなサイズの作品には
「縹色(はなだいろ)2」と名付けられています。
よく着物や織物などで見かける色の名前ですが、
藍染めの色名で、藍色よりも薄く浅葱色よりも濃い色のことを指すそうです。
『海を見ているときに感じる「漂う」感覚。
そのサンズイが糸偏になった「縹」という字。
ひたすら無心になって、糸のような線を引いていくと
静かな凪が表れる』(作品の解説をして下さったしゅんしゅんのメールより)
鳥の鳴き声や潮の香り、風の音、陽の光、ゆらぎ。。。
作品を静かな店内で見ていると、そうしたものまで感じられる気がします。
大きな作品の前にはベンチを配置しておりますので
座ってゆっくりとご覧ください。
静かにぽか〜んとする「空白」のひとときを。
しゅんしゅんの作品集のタイトルには「糸」という文字が
つけられているものが多いのです。
「糸と会う」
「糸の泉」
「主の糸」
糸のように線を引く。
点と点が繋がって糸のような線となっていく。
何度も距離を縮めたり離れてみたりしながら
この縹色の心地よさを私自身も堪能したいと思います。