豆の香りと音とかたちと

今夜の月は色もかたちもオレンジピールみたいだった。
本日アノニマ・スタジオのキッチンでは、
スタッフのみなさん総出で味噌作り。
レシピは瀬戸口しおりさんの新刊本「わたしの手料理」から。
朝からたっぷりの大豆が寸胴鍋ふたつを使ってゆでられた。
ご飯が炊きあがる香りも好きだけれど、大豆を茹でているときの
甘い香りは気持ちをまるくしてくれる。
床には大きない草のラグマットが敷かれて地べたに腰を下ろし、
ガシッとすり鉢を抱えてゴリゴリと大豆をすり潰す。
私もお店の合間にほんのちょっとだけ参加させてもらっただけなのに
おすそ分けまで頂いた。
実は自分でも先日お味噌を仕込んだ。
でも今日作業をしていて思ったけれど、味噌作りは
大勢でワイワイやるのが婦人会か、何かの寄り合いみたいで絶対楽しい。
豆をすり潰すときの香りや音も手伝って、お味噌の出来上がりにも影響しそう。
ひとりでは量が多いと豆をすり潰す作業になかなか根気が要る。
自宅で仕込んだのは山形の緑色の大豆を使って、麹は成田にある「寺田本家」の
発芽玄米麹を使ってみた。どんな味になるんだろ?
味比べが今から楽しみ。
豆といえば先日遊びに行った新潟・市川家ののりえさんに教えてもらった
「ひたし豆」と「簡単黒豆お赤飯」が自分の中で流行っている。
いわゆるマイブーム(というこの言葉自体古いけど)。
なんだか豆づいている。
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そう思っていたら今日くまがいのぞみさんと一緒に
お店に遊びに来てくれた「七草」の前沢さんが、ご自分で煮た
「花豆」をお土産でくださった。大きくて立派なお豆。
ほっくりしっとりの煮加減はさすがに絶妙で栗を食べているような美味しさだった。