お知らせになってしまいますが
着物の季刊雑誌「七緒」(プレジデント社)で
毎号文様の連載をしております。
今回のテーマは「南天」
三春の町の庭先、in-kyoの裏手の通りにも
赤い実が鈴なりになって紅葉の後に彩りを添えてくれています。
木綿着物の特集も大変気になるところですが
「はっ!」と思ったのが本谷有希子さんが旅する「秋田のなまはげ」
本谷有希子さんの小説も読んだばかりというのもあるのですが
なんだか最近私のまわりでは「秋田」続きなのです。
・秋口に大家さんにお土産で頂いた上品な秋田のお菓子。
・よくいらっしゃるお客様のご家族が秋田にいらっしゃるというお話。
・秋田からin-kyoを目指していらして下さったおしゃれなお客様。
・今年、陶芸家のくまがいのぞみさんが参加されたグループ展も秋田のお店。
・お客様から伺った大館で作られているニット帽・your wearは以前からの知り合いで。
・東京から移転をして編集のお仕事をされている三谷葵さんも秋田。
・で、届いたばかりの「七緒」の見本誌を開くと「秋田のなまはげ」が。
あまりにも秋田続きなのでこれはもう近い将来行かねば!と
思った次第です。
何の根拠もないのですが、勝手に呼ばれている気がしています。
なんだかふと。
ま、まずは三春の冬を越してからですね。
ならでは
いつものことながら食べもののお話。
スーパーや直売所に行くとその土地ならではの
食材コーナーがついつい気になる。
目の前のヨークベニマルでは三春といえば!の
三春揚げ(三角揚げ)があり、そして素麺コーナーが充実。
納豆も東京のスーパーよりも確実に種類が多い。
(福島県が納豆消費量日本一!?ということもあってか)
その他にも「三五八漬け」や「ジュウネン」(荏胡麻)、
そして「凍み豆腐」
季節はもう終わってしまったけれど、渋柿が出始めの頃には
渋抜き(焼酎のようなんだけれど専用のもの)も一緒に販売されていて、
ホームセンターには干し柿キット(皮むきとビニール紐)も販売されていた。
たぶん毎年繰り返されていることなんでしょうけれどとっても新鮮。
ハロウィンだ、クリスマスだ、お正月だの年中行事とは別に
地域の季節感がはっきりわかっておもしろいのです。
奥会津ではじめて食べた「凍み大根」の美味しさには感動した。
手に入るのはもう少し先になりそうですが楽しみにしているもののひとつ。
これからの季節、昔ならば寒さで農作物の収穫が難しい時期に
いかにして食材を保存して美味しく食べるかを工夫されていたのでしょう。
食べごろとなる「にしんの山椒漬け」も冬の間のたんぱく源。
来年の山椒の季節には義母に作り方を教えてもらう予定。
あれ、すごく美味しい。と、興味津々なのです。
クリスマス
cimaiのシュトーレンは店頭販売分も完売致しました。
毎年、毎年、ひとつずつ大事に作られているcimaiのシュトーレン。
今年もとびきりの美味しさです。
パン同様、きっと毎年材料と配合諸々を吟味して
ブラッシュアップしているんだろうな。
シュトーレンはすごく手間がかかるもの。
1年に1度、この季節だけの味わいを大事に頂きます。
さて。
店内のレイアウトを少しばかりクリスマスを意識してみました。
なんせ、今まで蔵前のときはお土地柄か、師走に入るとクリスマスよりも
すでにお正月へと意識が向かい、クリスマス感が薄かったもので…。
今朝、ヨークベニマルの店内を見て
「あ、クリスマスですよね。そうですよね」と駆り立てられて?
せっかくディスプレイするなら店内にモミの木でも置きたいところですが。。。
幼い頃のクリスマスには希望のおもちゃと一緒に
絵本をよくプレゼントされてました。
すぐに熱を出したりなど病気がちな子どもだったので布団の中で読む本をと。
だから私の中ではクリスマスというと絵本というイメージなのです。
新潟・北書店の佐藤店長が選ぶ本で
「あぁこの本、ゆっくり読みたいなぁ」と
思っている本が何冊もあって、そう思っている本に限って
ここ数日見事に旅立って行ってます。
今日も。
野尻抱影「星は周る」(平凡社)
ずっと気になっていて読んだことがなかったので
これは!と思っていたのですが。
でも同じように「あ!」とこの本を手にして下さる方がいらっしゃることも
これまた嬉しい。「やっぱり、ですよね」と心の中で共感。
本って不思議なもので1回読んだことのある本でも
またふとしたときに読み返すと印象がちがったりすることもあったりして。
「クリスマスに大事な誰かに本をプレゼントするなら
あなたはどんな1冊を選ぶでしょう?」
あ、こんな企画を来年はやってみようかな。
北風ぴーぷー
風が冷たく、歩いているとその強さに立ち止まる。
今日も夫君が東京出張のため行きも帰りも歩き。
雨じゃないだけ良かったけれど、今朝の風は顔がかたまる冷たさだった。
が、まだまだ本格的な寒さはこんなもんじゃないんだろうな。
今日は東京からPois Eの平岡夫妻がはるばるお店に来て下さった。
in-kyo でも帽子やラインがきれいな洋服を少しですが
お取り扱いさせて頂いてます。
相変わらず黒が似合うおしゃれな二人。
私が真似をしたとしても同じようにはならないな。
が、そんな二人から生まれる帽子たちは案外とすんなり馴染んでくれて
いつもの自分を引き上げて、ぐんとおしゃれに仕立て上げてくれるのだ。
帽子ってきっとそんな存在なんだろうな。
思えばin-kyoのスタート前、まだ帽子をつくり始めていなかった頃からのおつきあい。
お店は東京からは離れた場所にはなったけれど、
この町の、こんな空間で帽子や洋服を販売させて頂いていることを
見てもらって嬉しかった。
作り手の方にお店を見て頂くのは緊張するけれど安心もする。
どんな空間でどんな人に届けるのか。
お互いが見えているというそのことに。
二人は八文字屋さんでお昼ごはんを食べて、散策をし、
朝日屋さんで買ってきたという三角揚げをお土産に持って来てくれた。笑
楽しんでくれたかな?
夏の帽子の展示会を終えたばかりで発注したものが来年の4月上旬頃に
入荷予定です。季節は巡り… どうぞお楽しみに。
風が冷たく
夫君が昨日、今日と東京出張。
というわけで行きも帰りも徒歩通勤。
歩き始めは寒い、寒いと思っていても
着く頃には体はポカポカ。
運動不足にはちょうどいい。
なんて言いつつ風が冷たくなって来たので
マスクに手袋の完全防備。
明後日はもう12月!師走!と思うと
なんだかそれだけで気ぜわしいですが
ま、坦々と毎日を過ごしていくしかないのですが。
家に帰って家事を澄ませたあとのほんの隙間時間に
ようやく編み物をする余裕が。
はぁ〜ずっとやりたかったことー!
寒くなってきたのでちょうどいい作業。
どっちゃん
札幌からどっちゃんがお店に来てくれた。
どっちゃんは現在札幌の「たべるとくらしの研究所」で
助手としてお仕事をしている傍ら、太極拳や気功も教えているという
かわいらしく頼もしい女性なのです。
もう何年前になるのか、どっちゃんがWWOOFで
あんざい果樹園に滞在していたときに会ったのがはじめて。
お店を始めたばかりの頃だから9年前くらいかな。
その後再会したのが札幌のたべるとくらしの研究所で。
そして今日、三春に来てコーヒーを飲んで行ってくれて。
こうやって思い立ってここまで来てくれるって本当に嬉しくてありがたいこと。
私もまた機会をつくって札幌に行こう。
くもりのちあめ
寒さはゆるんだもののどんよりとした雲に覆われた一日。
陽が傾いた頃から雨が降り始めた。
曇り空を見上げると、どこか冬のヨーロッパのよう。
さてさて。
大江ファームさんの紅くるり(大根です)を使って
師匠直伝?甘酢漬けを作ってみました。
もちろん何グラム 何ccなんて分量のレシピはありません。
「お砂糖は三温糖」
「塩を混ぜるときは手で混ぜるんじゃなくてボウルを振って
まぜるばい」(「ばい」って三春の言葉でしょうかね)
「はい」と言いつつ、家では三温糖を使わないので甜菜糖を使ったし、
「お酢は米酢の安いのでいいんだからね」
と言われたけれど、りんご酢が好きなのでそれを使って。
言うことを聞かない弟子。
が、とにかくやりとりが楽しいのです。
↑
大根そのものの色。お酢を加えることでより鮮やかさが増すのです。
出来上がりのお味はと言うと、やはり師匠の年季の入った味にはなりませんが
これはこれで美味しいなぁと。1年くらいは持つようだけど
お弁当に入れたり、晩酌のおつまみなどにしていたらあっという間になくなりそう。
今日は思いがけず師匠の味見チェックを受けることに!(ひぃぃ!)
案の定、味の違いを見抜かれて及第点。あはは。
「でもまた何度もやってみぃ。そうやって失敗しながら料理は覚えていくんだから」
って優しいお言葉。
暮しってこんなささいなことで十分楽しい。
新潟→会津方面へ
この定休日は新潟・エフスタイルで行われた
FOLKLOREのライヴへ行って来ました。
今年15年目となるエフスタイルに、
縁あって設置されたという
sonihouseの素晴らしい音響のスピーカーと
店内中央に置かれた思いが込められたピアノ。
3人の演奏を1Fと2F、ぐるりと人が囲んで。
音を奏でていたのは3人だけれども、あの場にいた人、
時間、陽の傾きや外から聞こえて来る音も全部があの日のライヴ。
今でも思い出すとあの時間に引き戻される。
簡単に言葉にしたら何か大事なものがこぼれ落ちてしまいそうなので
しばらくの間は自分の内にあたためておこうと思います。
そして昨日は新潟から移動して会津方面へ。
関東では54年ぶりの初雪というニュースを
ホテルのテレビで見てびっくり。
会津はおだやかに晴れて風もなく、地図の南北が入れ替わってしまったみたい。
会津若松の駅でKさん夫妻と待ち合わせをして
漆の村上修一さんの工房を訪ねて喜多方市山都町へ。
漆について、村上さんのものづくりのお話など
色々と聞かせて頂きました(まだまだ足りないくらいでしたが)
村上さんは12/2~12/15の期間、東京・神楽坂の「暮らす。」という
ギャラリーで個展が行われるそうなのでお近くの方はぜひ。
帰り道には福島の「食堂ヒトト」の千葉夢実さんに紹介して頂いた
大江ファームさんにお邪魔しました。
飯豊連峰の麓、豊かな自然の中で有機栽培を30余年続けていらっしゃる農家さん。
急にご連絡したにも関わらず、とびきりの笑顔で迎えて下さいました。
畑にも案内して下さって、直接収穫させて頂いて、
野菜たちの健やかな姿に舞い上がってしまってついつい…。
買い込み過ぎました。仕入れ?というレベル。笑
でも保存の仕方やどんな料理に向いているかなども
教えて頂いてしばらく我が家の食卓を豊かに彩ってくれそうです。
そうは言っても仕入れ?すぎだろ、おいおい、だったので
帰りに夫君の実家に立ち寄り、ネギや大根を。
今日はご近所さんにおすそ分け。
顔が見えているってあらためていいなぁとつくづく。
昨日は早速鍋料理などにぴったりと言われたネギを蒸し茹でしたり、
あやめゆき蕪をパリッと生で。その美味しさに頬がゆるむ。
大江さんご夫妻の笑顔の連鎖。
そもそもKさんのお陰の会津ツアー。
とっても和やかで充実した一日。
以前、師匠に頂いた紅くるりも育てていらっしゃったので、
今夜はこれを甘酢漬けにしてみようと思います。
今朝の
今朝の地震。
久しぶりの大きな揺れに緊張して体が強ばったけれど、
自宅も家も少しモノが倒れたり落ちたりした程度で
被害はありませんでした。
なかなか解除されなかった津波警報・注意報で
さぞかし海沿いの地域の方は不安だったかと思いますが
津波による被害もなかったようでホッとしました。
今一度、防災グッズなどなど確認。
こんなときの深呼吸も大事だなとあらためて。
明日は祝日ですが定休日のためお休みを頂きます。
何卒ご了承下さい。
クツクツと
今月発売されたばかりの「天然生活」
特集は「段取り上手の時間割」
いやはや。読んでいて反省と尊敬とで
自分の暮しを見直さねばと思いました。はい、案外素直です。
新しい土地で二人の生活が始まって、
お店の営業時間も変わり、家のしごと全般のやりくりを
あぁでもない、こうでもないとまだまだ一日の時間割は流動的に
やっていたところに、今回の特集はとても参考になりました。
坂井より子さん、素敵ですね。そしてお米農家・山崎家も!
その他にも冷蔵庫のストックの仕方などなど。
みなさんとーっても工夫されているんだなぁ。
時間割に縛られることはないとわかっているのだけれど、
ある程度のルールのようなものがあった方が
「あ、ちゃんとできた!」みたいな安心感とか達成感があって
私はラクな気がするのです。できない…と落ち込んだり
イライラするよりも嬉しいの方が勝ってしまうから。
時間割は暮らしの変化や自分の体力などに合わせて書き換えていけばいいのだし。
今日は夫君のお迎えをお店で待つ間にちょこっとできることを。
お米を研いでおいたり(ジップロックに入れて家に持ち帰る。これだけでもちょっと違う)
りんごの簡単おやつを作ったり。
ひと口大に切ったリンゴとほーんの少しの水を土鍋に入れて火にかけるだけ。
途中、焦げないようにかき混ぜて様子を見ながらとろ火でクツクツと。
カラメルっぽくしたければもう少し煮詰めてほんの少しの焦げも旨味に。
甘みと酸味はリンゴ自らの味。すごいね、リンゴ。
と、自分なりの時間割を作ろうっと。