昨年の今頃は、東京蔵前のお店での営業を終えて、
その後は余韻に浸る間もなく移転のための撤去作業。
忙しくしている友人たちが仕事の合間を縫って
作業を手伝いに来てくれたお陰でなんとか荷物を運び出し、
引き渡しをしたんだった。
3月には三春に引越をして、
こちらでの暮らしがスタート。
もうすぐ一年が経つだなんて。
粘土で何かをつくりみたいに、
まだまだ自分たちの暮らし方を日々探り中だけれど
なんとも平穏な日々を過ごせているのは
友人たちのお陰だなぁとしみじみ。
自分も誰か大切な人のためにエイヤっと力が出せるようにしておきたい。
ポカポカと
今朝の気温は5℃。
東京にいた頃は寒く感じていたであろうこの気温も
あたたかく感じる朝。
私の身体も少しは寒さに慣れていたのだろうか。
歩いて出勤。
ポカポカの陽射しのお陰で
鳥の鳴き声やまだまだ新芽も見えない枯れ木ですら
ふんわりと春めいて感じられる。
今日はいらしたお客様に
「三春はまだ寒い日もあると思うのでお身体気をつけて下さいね」とか
「福島民報読んでますよ」とか。
「ここにいると落ち着くね」
とかとか。
嬉しくてやさしい言葉をかけて頂いて
気持ちもポカポカ。
程よく活気のある一日。
ありがとうございます。
今日は夕方、ひと息つくのにあんざい果樹園の紅玉のジュースを温めて
ホットアップルジュースに。
香りがふわぁーっと店内に広がってとっても贅沢な気持ちに。
(石川昌浩さんのグラスは耐熱ではないのでぬるめにして注ぎましたよ)
先日のTea Room Colineさんのウェルカムドリンクで出して下さった
スパイスが入ったアップルジュースがたまらなく美味しかったのを思い出して。
生姜やカルダモン、シナモンなどお好みのスパイスを
リンゴジュースと一緒に火にかけるだけだそうです。
ジュースはもちろん果汁100%で濃縮還元などではなく、
ストレートのものがリンゴ本来の美味しさが味わえますよ。
少し
やはり少し疲れが出てしまい
夕飯はパパッと鍋に。
こんなときこそオーガニックベースのオンデマンド教室で学んだ
切り干し大根茶やあづき茶だなと思って
昨夜から作っておいたそれらを夫君と二人して飲む。
典子さん、これを教えてくれてありがとうという滋味。
内蔵の疲れも洗い流してくれる感じ。それでいて美味しい。
切り干し大根自体は梅酢でサッと煮するのが最近のお気に入り。
昨日、今日とお酒はナシ。
漆の宮下くんが送ってくれた「薬湯の元」(和製ハーブのようなものが
パックになっているもの)をお風呂に入れて、これがまた身体がよく温まる。
こんな日は良く眠るに限る。
とにかく早く就寝することに。
食堂ヒトトにて
寒くなってからの定休日は
2日間のうち、1日は家にこもって
家仕事をしていることが多い。
(先日の実家の引越作業は別として)
が、今週はめずらしく連日の外出。
昨日は福島の食堂ヒトトで行われた「FOLKLORE」のライブへ。
実は「ヒトト」が東京・吉祥寺での営業の最後のしめくくりの演奏を
したのも「FOLKLORE」でした。
私もその場に立ち会うことができたのですが、
「はじまりの音」として昨日、移転後はじめてとなる
彼らの演奏を聴いていたら、一体ここはどこなのだろう?
と吉祥寺のあの空間と時間とろうそくの灯りが
福島の今の場所と解け合ってわからなくなってしまうようでした。
ライブが終わりに近づく頃に台風のような強い風が吹き始め、
そこに雪が混ざるのを目にして
「あぁここは福島なんだな」って目覚めるような感覚。
吉祥寺から地続きのまま、でもまたここでの時計の針があらたに
そして確実に動き始めている。
ヒトトとin-kyoは偶然にもほぼ同じ時期に東京のお店を閉じることになり
(ヒトトはビルが老朽化による建て替え工事で解体されることになったため)
これもまた偶然にもここ福島でお店を構えることになったのです。
closeとopenのそれぞれの経緯は違うけれど、
福島でお店をはじめて続けていくということ。
それを決めたことにお互い変わりはない。
私にとってそれは支えというか励みにもなっている。
この日のために東京からやって来てライブに一緒に出かけた
駒形家族の大沼ショージくんは
今日はPLAY TIME CAFEの丹治さんとin-kyoにやって来て
駒形のin-kyoの頃のようにカウンターで3人でコーヒーを飲んで。
in-kyoもこの地をしっかり踏みしめて日々歩んで来た1年だったろうか。
心地良いとか、落ち着くとか、楽しいとか、ワクワクするとか。
そんなことを感じて頂けるような場所に。これからこの先もそれは変わらず。
昨日の演奏会、そして蔵前・駒形の頃のような
日常の風景を目の前にして思ったこと。
ティールーム
前々からあんざい果樹園のお母さん
久子さんにお誘いされていた「Tea Room Coline」へ。
住所は郡山市西田町。三春に隣接しているので
街中から車で15分ほど。
予約制で(5がつく日はフリーでのご来店も可能だそうです)
もうお部屋の中に入った途端に「ここはどこ?」と思うほど。
イギリスへワープしたかのような素敵空間。
選りすぐりの紅茶はもちろん、お菓子やサンドイッチも
どれも美味しく、オーナーの高橋さんとのお話も楽しく、
あっという間に2時間強が過ぎて行きました。
春や緑が濃くなる初夏の頃はさぞかし外の風景も
美しいのだろうなぁと思うと季節ごとにぜひ訪れてみたいと思う場所。
季節やその時々でおすすめの紅茶も変わるそうなので紅茶好きな方はぜひ。
そして夜はすでに2月も末ですが
遅い新年会(持ち寄りゴハン会)
携帯の充電が切れて写真が撮れず…。
おいなりさん、みんなに好評で嬉しい限り。
やっぱりみんなが食べてくれると思うと張り切ってしまう。
なかなか普段40個のおいなりさんは作れないものなぁ。
数をいっぱい作るのってなんだか文化祭?運動会のお弁当?みたいで
楽しいもんですよ。
あんざいお母さんの里芋とひき肉の煮物も嬉しい美味しさだったし、
えすぺりさんの青菜贅沢たっぷりサラダもおいしかった〜。
そしてアップルパイやお酒も。
持ち寄りごはん
明日の定休日は数名集まっての
持ち寄りごはん会。
東京にいた頃はよくやっていましたが久しぶりに。
張り切って朝日屋さんで三春の三角揚げを
たっぷり20枚(半分に切るから40個分)買い込んで
私はおいなりさんを作ることに。
春らしくレンコンを梅酢で味付けをして
うっすらと桜色に仕上げたものを
混ぜようかなとあれこれ考え中。
三角揚げで作るおいなりさんははじめて。
さてどうなりますか。
三角揚げを買いに行ったら
「がんもどきあります」
の文字!
やーっと出会えました。
いつもは三角揚げとお豆腐だけなのですが
あるときだけある「がんもどき」
ご近所の方から美味しいから売っているのを見かけたら
ぜひ買ってみてくださいねと言われていたもの。
大きいけれど、せっかくだからと4個。
さっそく今夜の晩ごはんに。
うふふ楽しみ。
天気予報通り
昨日の天気からは想像もできなかったけれど
天気予報通り、それほど寒くはなかったというのに
お昼前から雪が降り始めた。
雨水。
雪が雨に変わり氷が溶け出す頃。
暦通りのような空。
みぞれまじりの雪も夕方には雨に変わりました。
思い返せば1年前の今日は
蔵前・駒形でのin-kyo営業最終日でした。
開店前の時間を使って、オカズデザインの吉岡夫妻に
心の芯からあたたまるような優しい味わいのスープとパンを用意して頂き、
食事が終わってからは青木隼人さんのギター演奏会
「はじまりの朝」
昨年の天気予報も生憎の雨となっていたのだけれど、
この午前中は奇跡のように晴れ間がのぞき、
青木さんの演奏が終わると同時に雲が出て雨が降り始めました。
まるで夢から覚めたかのように。
その後の時間はいつものように通常営業。
淡々と、変わりなく、この先も同じようにという気持ちで…
の予定だったのだけれど、徳島からははるばるこの日のために(前日も)
aalto coffeeの庄野さんが来てずっとコーヒーを入れて下さって
昼間にはサプライズの飛び入りで山田稔明さんのミニライヴも。
閉店の時間が近づくと、友人・知人、いつも来て下さるお客様が
次々と集まって、シャッポジージョ2人の三線ライヴが開催。
何の準備も企画もしていなかったのに、あの場にいらしたみなさんに
会ってごあいさつをすることができました。
あのときのお礼がまだまだどころか、一生かかっても返すことなんて
できないくらいまわりのみんなに助けられた1年でした。
それこそ夢のように、でも淡くなどではなく濃く深く、鮮やかな時間。
あれから早いもので1年。
少しずつここ三春でも積み木をひとつづつ積み重ねるように
in-kyoというかたちを組み立てて。
モノの行き来だけではなく、人が集まりたくなるような
「場」をここでもつくっていこうと思います。
in-kyoをはじめて10年目。三春でのin-kyo2年目を前に。
かたちにすること
aalto coffee庄野さんよりコーヒー豆の追加納品の
荷物が届く。
そして今年に入ってすぐにお願いしていたブレンドのサンプルも。
届くなり早々に封を開けてドリップ。
ひやぁいい香り。
豆のままの状態、挽いたとき、そしてドリップしてから…
コーヒー豆はどれもそうだけれど、
このそれぞれの状態の香りが楽しめるのが嬉しい。
完成次第お知らせしますので今しばらくお待ち下さい。
こうやって思いついても自分ひとりではできないことを
かたちにしてくれる人がいて、またそれを届けた誰かが
喜んでくれる。そのことを想像するだけでワクワクする。
シアワセの連鎖だ。
始まりは小さな輪でもいつかそれは大きな輪へと
広がっていくことをイメージして。
昨日、お客様から「お店のコンセプトは何ですか?」と
聞かれてまるで取材のようだなと思い、少しびっくりした。
たぶんあれこれいろんなものを扱っているから
コンセプトも無くバラバラのように受け取られたのかもしれません。
ホームページのトップに記載してある通り
「月日をともに積み重ねたくなるような器や生活道具を」
といった回答をしたけれど、今日同じ質問をされたとしたら
「それがあることでワクワクするもの」
「楽しかったり、美味しかったり、嬉しかったり。心豊かになるもの。
暮らしの中で使い続けることでシアワセを感じるもの」と付け加えたい。
一見バラバラに見えて、私の中でそれらは一本の線上に並んでいる。
なんともシンプル。
さて。
先日のほうれんそうのじゅうねんよごし。
美味しさのヒケツを師匠に聞くとなんとお味噌!
お味噌とお醤油少しとお砂糖(たぶん師匠は三温糖)だそう。
師匠のお惣菜にはたびたびお味噌が隠し味に使われている。
そこがミソ!
朝の光と夜と
先日から店内に生けた山茱萸の蕾が花開き
小さな黄色がかわいらしく咲いています。
開店前のやわらかな朝陽も、
閉店後のライトに照らされた様子も
どちらもまた良し。
開店準備と閉店後の片付けの合間の光。
今日もお疲れ様でした。
じゅうねん
朝いらしたはずの師匠が、夕方再びご来店。
手にはまた美味しそうなお惣菜が…
「じゅうねん」
を使ったお惣菜2品。
じゅうねんとは荏胡麻のこと。
福島ではじゅうねんと呼ばれ、「食べれば十年長生きする」とも
言われる栄養価の高い食品。
ひとつはごぼうのきんぴらのじゅうねん和え。
こちらはじゅうねんをそのままから煎りして和えたもの。
プチプチとした食感と香ばしさがたまらない。
もうひとつはほうれん草のじゅうねんよごし。
すり鉢で擂ったじゅうねんがたっぷり。
深いコクと香りの高さ!味付けはお醤油と砂糖をほんの少し
だと思うけれど、師匠に教えてもらおう。
独特の味わいはごはんが進む一品。
夫君と思わず「美味しいぃぃ!」と声に出したほど。
いつだったかどこかの道の駅でじゅうねんを買って1〜2度使った切り。
胡麻が好きで普段は白・黒料理によって使い分けられるように
常備しているので、じゅうねんは
なかなか食卓に上らなかったのだけどまったく別物。
見直して使い分けして楽しまなければソンですね。
本日も本当に本当にごちそうさまでした。
ちなみにそれ以外の今夜のメニューは
帰りが早かったのでついつい作りすぎ…
・山芋のソテー
・玉ねぎのひたすら炒め(たなかれいこさんレシピ)
・あずきのオイルと醤油和え(たなかれいこさんレシピ)
・たらこのせ蒸し豆腐(渡辺有子さんレシピ)
・野菜ときのこの具沢山お味噌汁
晩酌に仁井田本家の自然酒燗誂を。
たらこ以外野菜だけだったけれど
お腹いっぱいの晩ご飯。
だいたい作り過ぎた日のおかずは翌日のお弁当へ。
食材が上手くまわっているこの頃。