先月末頃だったでしょうか。
70歳代後半くらいと見受けられる
ご年配の女性のお客様がおみえになりました。
が、パリッとアイロンのきいた白いシャツに
スリムなジーパン。私より背の低い方で140cm代じゃないかな?
全体のバランスを取るように折った裾の丈が絶妙。
そして足元は黄色のスニーカー!
そんなかっこいい着こなしですが、とてもかわいらしい方。
(なんて言ったら失礼かもしれませんが)
お肌もツヤツヤで、シワなんかあまりなくて、
お話をしながらついジーッと見つめて、
しまいには我慢できずに
「お肌がとってもツヤツヤですね」と私が言うと、
「あら、日焼け止めくらいしか普段は塗ってないのよ。
でもとにかくあなたもワクワクすることだけをやるといいわよ。
そうは言っても世の中はそれだけでは済まないことはたくさんあると
思うけれど、ワクワクすることをやろうとする気持ちが大事なのよ」
とおっしゃってました。
そうですね。「ワクワク」大事。
忙しいと楽しいはずのことも忘れてただ必死になってしまう。
いつの間にか追われてる。
そうじゃなくてそれも存分にワクワクする。
どうやら舞台や映画、ドラマにも出ていらっしゃる女優さん!
しかも65歳頃からはじめたお仕事だとか。
すごーい!びっくり!
北欧刺繍の桜井一恵さんという方の展示を見た帰り
ということもあったようですが(展示のお土産まで頂いてしまい、
しかも桜井さんの作品がこれまた素敵)
in-kyoもずいぶん前に掲載された雑誌の切り抜きを
いつか行こうととっておいて下さったそう。
そして電車を乗り継いでわざわざ来て下さって。
本当に有難いです。ワクワクを忘れずに。
くまがいのぞみさんの個展
「お知らせ」のページにUP致しました
くまがいのぞみさんの個展「つながっていく、その先へ」
10/31(土)にin-kyoは8周年を迎えます。
いやぁ早くてその実感は毎年のことながら自覚は無いのですが。
9年目に突入のin-kyoで行う個展。
これまでの、そしてこれからも続いていく繋がり
(それはひともモノも)を大切にしていきたいという思いで、
くまがいさんと話し合ったテーマです。
7日の土曜日には久しぶりに瀬戸口しおりさんによる
「食堂くまがい」が開店です(予約制です)
初日の金曜日にはくまがいさんの展示で出会った旅ベーグルの
松村氏にお願いをしてベーグルの販売も。
DMの写真はくまがいさんの展示の際には
毎回撮影をして下さっている長島有里枝さん。
デザインも毎年お願いをしている川原真由美さんが担当して下さいました。
タイトル文字のグリーンはくまがいさんの好きな色。
すーっとこの先へと続く道が見えるようなアンダーライン。
お店をはじめるときに、くまがいさんにお取り扱いのお願いのお電話をして、
さらにどんな器にするかなどの打ち合わせをさせて頂いたのがついこの間のよう。
今は無くなってしまった九段下の「まるみ」でランチの定食を食べた後、
近くのコーヒーショップであれこれ話をした。
そのときのくまがいさんが着ていたカーディガンの色が緑だったことを覚えている。
まるみは友人のご両親が営むお店で、ランチはいつもたくさんの人で賑わっていた。
美味しくて大好きなお店だった。
もっともっと行きたかったなぁ。なんて。
そうやって振り返ることもするけれど、
とにかくずっと目の前のことにいっぱいいっぱいだった8年間。
まだまだなことばかり。
ただ、まだまだってことは、やることがいっぱいあるってことだ。
さてとっ!
1週間が経ちました。
五月女寛さんの展示が水曜日で終了致しました。
期間中にお越しの皆様、本当にありがとうございました。
展示が始まったのが1週間前とは…
信じられない早さで時間が過ぎ去っていて
呆気にとられるほどです。
先週の土曜日は青木隼人さんのギター演奏会。
直前にキャンドルの明かりの中で作品を囲みながら
青木さんの演奏を聴くことができたらさぞかし素敵だろうと思いつき、
五月女さんの器にキャンドルを灯し、
そこで青木さんに演奏をして頂きました。
入り口を開け放ち、窓を少し開けると秋の夜風がすーっと抜けて、
それと同時に表の通りを走る車のライトや音なども通り抜けて行く。
目をつむりながら青木さんの演奏を聴いていると、夢なのか現実なのかその境が
解け合うようにわからなくなって、いろんな思いや風景が走馬灯のように
頭の中を巡っていった。
なんとも不思議で、心地よくて、今ここにいることができている
ただそれだけで十分と思えるほど幸せを感じている自分がいた。
演奏をして下さった青木さんはもちろん、
作品をつくって、そして島のような風景を見事に作り込んで下さった五月女さん、
そしてそこに集まって下さったみなさんが作り上げた空間と時間。
一週間経った今でもおだやかな海を漂っているよう。
それはもう余韻ですらなく、その世界と今を行ったり来たりしているみたいだ。
水曜日、最終日の展示を終えた後、何人かの方々に手伝って頂いて
あっという間に撤収も終了。砂もきれいに無くなり、
本当に夢だったのではないかと思うほど。
小さな「HOME」からはどこまでもどこまでも広がる世界観を感じることができました。
展示に至るまでずいぶんと時間がかかってしまったけれど、
今、ここでこのようなかたちで行うことができて本当に良かった。
五月女さんありがとー!
五月女さんは10/20〜
世田谷の巣巣さんでmitome tsukasaさんとの二人展を行うそうです。
お近くの方はぜひ。
今日から展示「HOME」始まりました!
昨日は都民の日でしたが設営のためにお休みを頂きました。
お昼頃からご近所に住む曽田耕さんのご協力を得て
いつもの展示テーブルを運び出し、広くなった床に
五月女さんが持参した砂を床に敷き
「HOME」の町を店内に作って下さいました。
この床が…
↓
こんな風に!!
五月女さんと出会ったのはかれこれ10年以上前。
お店を始める前からです。
千石にあったsasuraiというお店でお話をしたことをきっかけに、
鬼子母神神社の手づくり市へ行ったり、
工房の風でも再会したり。
その度に五月女さんの小さな家々や積み土たちが我が家にやってきて。
これまで色々と縁がありながらも、お取り扱いをさせて頂くようになったのは
お店を始めてしばらく経ってから。
どんどん五月女さんの世界観は広がっていて、
土から生まれた小さな家の向こうには
たくさんの物語が生まれているのです。
in-kyoでは今回がはじめてとなる五月女さんの個展。
五月女さんは家以外に器も作られているのですが、
私の中で五月女さんの原点ともなっていると
勝手に思っている「おうち」の作品に限定してお願いをしました。(一部花器もありますが)
(器は10/3 にSyuRoさんにて限定30個の販売がありますのでこちらもぜひ!)
いや、五月女さんのというよりも「私の」ひょっとしたら「みんなの」
原点のようなものかもしれないな。
帰りたい場所、会いたい人、ホッとするような懐かしさ、子どもの頃に遊んだ路地裏、
ポッと灯る明かりや夕餉の匂い、お風呂の湯気とシャンプーの香り、
食卓の笑い声、それからそれから…そんな全てを象徴するような「HOME」
今回の展示テーマです。
ぜひとも子どものようにしゃがんで?じっくり堪能して頂けたら嬉しいです。
日曜日には
千葉で行われた「工房からの風」へ行ってきました。
7月に二人展を行って頂いたますみえりこさんが
出展されていて、他にも知っている作家さんが数名。
来客の中には五月女寛さんや「にわのわ」企画チームの
皆さんにもバッタリ。
お天気にも恵まれてゆっくり楽しむことができました。
in-kyoの展示にも並んだますみえりこさんの
からむし織りでできた小さな「寅さんネックレス」
またひとつ連れて帰りました。
ますみさんはこの中にアロマオイルをしみ込ませた
コットンを入れているそう。真似して私もブレンドオイルを。
フレグランスよりも香りが穏やかだし、何よりリラックス。
そして新作というリネンの糸を使った手織りのハンカチ。
ハンカチにするにはまだ少々勇気が要るので
まずはティーマットとして使い始めてみようかと。
「モノ」とどうやってとことんつきあうかを
あらためて考えている今日この頃。
再度のお知らせになりますが
明日10/1(木)は2日から始まる五月女寛さんの
展示設営のためお休みを頂きます。
また再度のお知らせになりますが
10/3(土)には青木隼人さんの「ギター演奏会 土曜夜」を行います。
まだお席に余裕がございますので
たくさんの方のお申し込みをお待ちしております!
「青木隼人ギター演奏会 土曜夜」
日時:10月3日(土)
開場:18:30
開演:19:30
charge : ¥2500(1drink 1おつまみ付き)
in-kyoのメール(river@in-kyo.net)宛に
お名前 人数 ご連絡先を明記の上お申し込み下さい。
五月女さんの小さな家たちの作品を囲んでのライブとなります。
夜の演奏会ということで、キャンドルの明かりでも灯してみようかと思っています。
morning in-kyo
↑
そしてこれはin-kyoの朝の風景を
ご近所カワウソのカメラマン・大沼ショージさんが
昨年撮影した映像に青木さんが音楽を添えて下さったもの。
私にとってはin-kyoで過ごす何気ない日々の風景なのですが
こうしてひとつひとつ写真で切り取るかのように捉えてもらうと、
どれも愛おしく感じられて新鮮な思いがします。
それは音楽があれば尚更のこと。時間がゆるやかにながれていく。
4日(日)の朝にはカワウソでも
青木さんのギター演奏会があります。こちらもぜひ
味噌ヘラ作りのワークショップ
あっという間に一週間が経ってしまいましたが
先週の日曜日には木工作家・渡邊浩幸さんの
「味噌ヘラ作りワークショップ」を行いました。
今回、味噌ヘラと限定しましたが、使い道はあくまでも自由。
渡邊さんが用意して下さった木材(クルミ)を使って
みなさん思い、思いにかたちを描き、その線に沿って
渡邊さんがまずは機械でカット。
その後は各人が歯刀を使って表面を滑らかに整えて行きます。
この作業が慣れてくると楽しくてたまらなくて
どこで止めて良いのかやめ時がわからなくなるのです。
ついつい欲のようなものが出てきて、もっともっと…と。
そんなときの渡邊さんの声のかけどきが絶妙。
日常のなかにもあてはまることがあるなぁなどと、
私も午後の回にはみなさんと一緒に参加させて頂いて思いました。
出来上がってからはみなさんのヘラを並べて記念撮影。
その後は実際にヘラを使った軽食を。
この日はお味噌ではなく、人参とジャガイモのペースト。
じゃがいもの方にはクリームチーズと旅ベーグルの旅ザター(ミックススパイス)を
加えてみました。木の器は渡邊さんが用意して下さったもの。
ペーストに添えたパンはcimaiさんのカンパーニュ。
スープは季節の野菜をゴロゴロと。
後日参加者の方からは
「お粥をよそうのに使っています」とか「お友だちに見せたらとても好評!」と
嬉しいメールを頂いたり。
ご参加下さった皆様、和やかな雰囲気で教えて下さった渡邊先生!
ありがとうございました。
何かが自分の手から生まれてくるというのはつくづくおもいしろいことだなぁと思うこの頃です。
お知らせページにて
「たまちゃんの保存食」(マイナビ)
「たまちゃんの夫弁当」(主婦と生活社)の著者
たくまたまえさんのワークショップを10月に行います。
お知らせページにて告知しておりますが
受付開始は10月1日の正午〜なのでご注意下さい。
当日は赤シソの実の赤梅酢漬けを作ります。
ただ、この夏お盆以降の全国的な日照不足により
シソの実の収穫量によっては内容を変更する場合もあります。
写真はたまちゃんから送って頂いたもの。
昨年作った際におむすびにしたときの写真だそうです。
当日はおむすび弁当つき。
おむすびに使うお米は現在田んぼの復旧作業が
真っ只中の山崎さんの貴重なお米を
使わせて頂けることになりました。
どうぞご都合のつく方はこの機会にぜひ。
お申し込みお待ちしております。
受付は定員になり次第終了とさせて頂きますので
予めご了承下さい。
山崎さんちの田んぼへ
月曜日の定休日にお米農家山崎さんのつくばの田んぼへ
友人が運転する車に乗せてもらって行ってきました。
先週の寒い雨降りの中、40人くらいの方々が行った
稲を干すために竹を組み、水没して倒れ、泥まみれになった
稲を起こして手刈りして救い出さす作業。
部屋の中でも肌寒かった日、さぞかし重労働だったろうに。
私たちが田んぼに到着すると、組まれた竹にはずらりと
稲穂が天日干しされていた。。
手伝いに来た人たちの姿がそこに並んでいるようだった。
月曜日の作業はその思いを引き継ぐ作業。
コンバインが上手く稼働できるように機械に絡まりそうな手強い雑草を
抜く人。倒れても発芽をしていない稲は手で刈り、稲穂を束ねて干す人。
壊れた作業小屋の屋根を直す人。美味しい賄いの準備や子どもたちの面倒を
みてくれる人。作業に来れない人からは応援物資が届いたり。
みんなの気持ちに応えようとふんばる山崎夫妻の思いはいかばかりかと思うと
鼻のあたりがツーンとしてしまったが、子どもたちが走り回っている姿や笑い声、
田んぼに集まったみんなのよく働き、よく食べ、よく笑っている様子にこちらが元気をもらった。
山崎さんの田んぼへ向かう途中の住宅街付近では
冠水した住宅のものらしき家財道具や瓦礫を運ぶ車を何台も見かけた。
川の色は泥水のような色をして、
川沿いの木の枝には洋服やら何やらいろんなものが引っかかっていた。
被害の爪痕と穏やかな秋晴れの空とのギャップがかえってつらいほどだったが、
作業を終えて帰る頃にはきれいな夕陽をご褒美のように見せてくれる。
自然の力強さ、あらがえない美しさと怖さ。
山崎さんの田んぼはこれからまだまだ作業も続くし、
(埼玉の田んぼの稲刈り作業もあるので)
状況に合わせた支援が必要となってくるでしょう。
お昼ご飯に炊いて頂いた新米は
疲れた身体をじんわりほぐしてくれるような美味しさにホッとしましたが、
販売や入荷の状況はまだ未定です。
状況が見えましたらお知らせしたいと思います。
この日は浜松から一人ボランティアでいらしていた方が
いらっしゃいました。その方が着ていたTシャツには
「できる人が できるときに できることをやる」と書かれていた。
これは2011年の震災のときにボランティアに行かれたときの
Tシャツだそうです。
本当にその言葉の通り。
私も私なりにできることを考えてやっていこうと思います。
支えてくれるもの
久しぶりの秋晴れの空。
こんなにも陽射しをありがたく感じるとは。
あらゆるものがキラキラと目に眩しくて美しい。
週間天気予報に並ぶ晴れマークも心底嬉しい。
誰に言うというのでもないのだけれど(神様?)
ありがとう!と言いたい気分。
毎日のごはん。
私はお米農家の山崎さんのお米を頂いています。
お米の名前まで命名させて頂きました。
「ひなた」という言葉がよく似合って
口にすると思わず笑顔になる健やかなお米です。
先日の大雨による被害で山崎さんのつくばにある田んぼが冠水。
間もなく今年の新米が多くの食卓を賑わすこのタイミングでの災害は
山崎さんはじめ多くの農家の方々の思いを察すると胸が締めつけられます。
毎日のようにたくさんの方が山崎さんの田んぼへ向かって
お手伝いをされてるとのこと。まさにバトンを手渡すように。
行けなくとも思いを寄せている方々もたくさんいらっしゃいます。
それぞれが自分で考えて、できるかたちでできることをしている。
そのことがまた支えになるのだろうと思います。
私の食を、日々を支えてくれているもの。
へなちょこの体力しかないけれど、
ちょうど定休日の日に作業があるとのことなので
月曜日にはコーヒーをポットに入れて田んぼのお手伝いに行ってきます。
と、その前に今日の営業と、明日は待ちに待った渡邊浩幸さんの
味噌べら作りのワークショップ。
自分の持ち場もしっかりしないとっ!