雛祭~♪
はるばる電車に乗って大沼さんがやってきてくれた。
祖母の隠居部屋に八段飾りの雛人形を飾り撮影。
小さな木目込み人形のお雛様もガラス棚に飾った。
撮影が終わったら仕舞うつもりでいたけれど、
せっかくだから飾ったままにして、また片づけに行くことにした。
こんなこともなければお雛様は
押し入れに眠っていたままだったろう。
人形たちの目が怒っているように感じたのは気のせいかしら?
クリップライトが頭に落ちてきたのも気のせい?
雛人形の並べ方がどれも曖昧で、
なんだかあれこれ叱られているような気がした。
何年も仕舞いっぱなしで本当にスミマセンでした。
ここのところ昔のことを思い出すことが多いなぁ。
駅までの道を大沼さんと歩きながら
無くなってしまったお店のことや
昔の駅舎の風景を話しつつ、
自分の記憶から消えてしまわないように
もう一度刻み込むように思い返していた。
それにしても雛祭の唄ってどうしてあんなに悲しげなんでしょう?