私がin-kyoというお店を始めてから今日で丸9年が経ちました。
はじまりは蔵前にある出版社のアノニマ・スタジオの一角で、
5年後には同じく蔵前の駒形、喫茶店が閉店したから
ずっと空いたままになっていたレンガタイルの壁の建物の1Fで。
そしてこの春に福島の三春の今の場所で。
そのときそのときが必死で、進んではまた振り出しに戻って
一からお店をつくっているような年月なので、
9年も経っているような実感はまったく沸いてこないのが正直なところなのです。
が、こうして今私がここにまっすぐ立っていられるのも、
まわりの人たちの支えや励ましがあってこそなのです。
感謝の言葉はどれだけ言っても足りませんが
本当に本当にありがとうございます。
三春にやって来て、町も空気もお店も暮しも新しいことの連続。
また一からスタートラインに立つような気持ちで
10年めに入る明日からの日々を迎えて行きたいと思います。
余裕などなく、これまで毎年○周年の感謝祭などもできていませんが
心静かに宮下さんの漆の展示がここ三春でできたこと自体が大きな一歩かなと。
写真は私がお店を始めた年に購入をした宮下さんのめし椀です。
毎日使って、気づけばずいぶんと艶が増してきました。
ゆっくりでいいから一歩ずつ歩をすすめるような。
こうありたいという姿です。