12日のワークショップが終わってからは、
その足で新幹線で福島へ。
日曜の夜に新幹線に乗ることは少ないので
混んでいてビックリ。
いつもの通り自由席だったので座れてひと安心。
月曜日には福島駅からバスに乗って花見山へ。
福島にはもう何度も行っているというのに、
花見山へ行くのははじめて。
菜の花や木瓜が咲き乱れ、丘のような山々は桜が満開。
遠くから見ると、山ごとふわふわと薄い桜色の綿菓子に
包まれているようだった。
今年の桜を、同じ時間の中で大事な人と一緒に見ることができて良かった。
東京の桜がもう散ってしまった後だったというのもあるけれど、
歳を重ねるごとにそんなことをしみじみ思うようになった。
今、この瞬間だけ。というのは他にもたくさんあるのに
桜は特にそれを強く感じさせる。
途中からシトシトと雨が降り始めて本降りに。
駅まで戻って、こちらも楽しみにしていた
松尾スズキ監督・出演の映画「ジヌよさらば〜かむろば村へ〜」を観に。
漫画が原作で福島の柳津という町で完全ロケのこの映画。
福島で福島が舞台の映画を見るというのがまた良かった。
映画本編が始まってすぐに後ろの席で携帯が鳴った。
音楽は美空ひばりの「川の流れのように」
振り向かずともおじちゃん?おばちゃん?だろうということはわかる。
早く止まらないかなぁと思っているのになかなか音楽は止まない。
すると持ち主が電話に出るではありませんか!
「今、映画観てっから。後にして」けっこう大きい声ですよ。
映画の中の福島弁と音声多重で聞こえてきたその言葉に
吹き出しそうになってしまった。
もちろん映画自体も大いに笑いましたけど。
3月には同じ映画館で鎌仲ひとみ監督のドキュメンタリー映画
「小さき声のカノン」をひとりで観た。
自分だったらどうするだろう?どうするだろう?
他人事ではなく、この狭い日本の中で起きたことを
どう受け止めてどういった暮らしを選んでいくのか。
ぐるぐるぐるぐると揺さぶられた。
フィクションとノンフィクション。
自分が何をどう選択していくのかを考えさせられた点では
どちらの映画も一緒だった。ぜひ!