引越荷物も片付き、部屋から段ボールの山が消えて
馴染んだ器や調理道具、こまごまとした雑貨や本などなど。
見知った顔に再会した気分で、
ようやく落ち着きを取り戻して来た春分の朝。
コーヒーをいれてホッとひと息。
今日は郡山市美術館で行われている
「ルーシー・リー展」へ。
最終日にセーフ!
千葉市美術館で行われていた際は行かれなかったので
ギリギリ間に合って本当に嬉しい。
ルーシー・リーは、器が素敵なのはもちろんのこと、
本人の生き方、ものづくりの姿勢にとても惹かれます。
なんたって80代でも現役だったなんて素晴らしい。
そして服装のセンスもいつもキリリとしていて素敵。
白シャツの第一ボタンまで止めてあんなに似合う人って
あんまりいないんじゃないかなぁ。
細めのひものエプロンとの相性も絶妙。
展示会場の言葉に
「一般の人たちにとって陶器の形態やデザインは、
あまり変化のないものだ。
しかし、陶器を愛する人にとっては尽きることのない感動である。
それは衝撃的ではなく、ただ静謐で偉大である。」と。
衝撃ではなく静謐という感動。
衝撃の感動もたまには必要だけれど、
脈々と静かに穏やかにつむがれていくものがあることを大切にする。
そのことを思いながら器を見直していたらうっかり涙が出そうになった。
ペーパードライバーは美術館までの交通のアクセスに
右往左往してしまったけれど、
それを含めても観に行けて良かった。
タクシーの運転手さんに桜の見所やお寺、温泉のお話も
教えて頂いた。
昼と夜の長さが同じ日。
0(ゼロ)からまた一歩。