陶芸家の五月女寛さんが三春に遊びに来てくれました。
三春の駅でレンタサイクル(電動自転車)を借りて
隣町からふらりとやって来たかのような身軽さで。
それはなんだか蔵前での日常が地つなぎのような光景で
思わず笑ってしまいました。
嬉しいなぁ。
今まで何も縁がなかった場所が誰かがいることでつながっていく。
私自身もそうして訪れた町がどれだけあることか。
まだまだ行くことが叶わずにいる土地も、
思いを馳せるだけで心が広々としていく。
こうして実際に訪ねて来てくれるということが
こんなにも有り難いこととは。
お店のカウンターの近くには五月女さんとエムピウの村上さんから
開店祝いに頂いた五月女さんの壷(花器)があります。
欠けたようにかたちづくられた花器には、野の草花がよく似合う。
スッと添えた緑は、そこから芽を出したかのように生き生きと見えて。
この壷は西荻窪の「みずのそら」で開催された個展のために
つくられたもの。今は亡き「みずのそら」のオーナー・小峰さんと
約束をした展示だったとのこと。
展示のDMが届いたときには胸がザワザワするくらいその世界観に惹き込まれました。
飲み仲間のとめちゃんとはまた違う一面を見せてもらったような嬉しさと驚きとがあって。
昨夜はその小峰さんの一周忌。
我が家で夫君と友人も加わり、4人で食卓を囲んで
展示のこと、作品のこと、小峰さんのことなどなど
あれこれ話をしながらご飯を食べ、美味しい日本酒を頂いて。
いい夜でした。
そして今日も私たちがまだ知らない三春のいいところを満喫して
五月女さんは帰って行きました。
「あぁ行ってみたい」「行ってみよう」
そう思える場所をつくろう。