先週の定休日と翌日は東京へ行き、
打ち合わせや買い付けなど仕事の合間に
友人の展示に行って来ました。
谷中HAGISOで行われた写真家 大沼ショージ氏の写真展
「火と。水と。土と。」
滋賀県近江八幡北之庄、火と水と土の近く。
その土地を耕すと決めた一人の若いお百姓、廣部里美さんの
眼差しの一年を追った写真の展示。
写真は訪れたことのない土地の空気と
清らかな水の冷たさを感じさせ、
野焼きをする炎の熱さや何か生きもののような脅威が
熱風となって迫って来る様子を捉えていた。が、それは
恐れだけではなく、肥沃な土が生まれるための大切なものであり…
脈々と、たんたんと、それを繋いでいく人がいるお陰で、
そしてそれを写真で捉えた静かで優しさのある眼差しのお陰で
この先も続いていくであろう姿を小さなひと筋の光が射すように
想像することができた。
展示を見終えて地下鉄に乗り、移動をする間も
ずっとずっと訪れたことのない土地の風景に思いを巡らしていたら
自分がまるで旅の途中のような気もして来て、
一体どこにいるのか、一瞬わからなくなるほどだった。
考えてどうこうできるものではないことを
重々承知の上で、人の心を動かすということについて
三春に帰って来てからもずっと考えている。
↓ HAGISOの入り口でのびのびと葉を広げて。陽に透けた色がきれいでした。