水曜日。
以前から約束をしてえすぺりの大河原海さん、倫子さん夫妻と
福島あんざい果樹園へ。
と、その前にオープニングパーティー以来
ご無沙汰をしてしまった「食堂ヒトト」へ
やーっと念願のランチをしに行くことができました。
お昼を少し外した時間だったけれど大盛況。
ランチの定食も無事頂くことができました。
台所(厨房)の空気を背中で感じつつホッとする料理たち。
えすぺりのランチもそうなんですが外食で
心置きなく美味しい野菜料理を食べられるお店って有り難い。
私たちが来るであろうことを見込んであん果樹・お父さんとお母さんは
既にランチを食べ終わったところ。笑 少し遅かったー。
色々寄りたいお店はたくさんあるものの、今日はお二人を連れて
その後はあんざい果樹園へ。
果樹のお話をお父さんから色々と伺う二人。
点と点がつながってそのつなぎ目にいて、
いつのまにかそのつなぎ目もわからなくなるように
自然と線になっていく…。そういう感じが嬉しい。
で、あんざい家の何たる懐の大きさよ。寛大さよ。
はい。
いつもの通り?晩ご飯までごちそうに。
しかも料理人でもあるえすぺりのお二人がいたらそりゃもう!ってことで
お二人に晩ご飯を作って頂くことに!
この日の晩ご飯は…
ちょうど晩ご飯の用意をし始めたときにあんざい家に届いた生ダコ1ぴき。
これを海くんがさばいてサッと湯通しして
・タコ刺し
・リンゴのドレッシングのサラダ(タコ入り)
・タコのスダチマリネ
・里芋の揚げ浸し
・白菜と豚バラの鍋料理(焼酎を使うのがポイントだそう)
・人参シリシリ(海くんは大学が沖縄だったそうで)
・ほうれん草のおひたし(お母さんのNEW鰹節削り使い始め記念日)
・あんざい果樹園リ・レクチェの生ハム巻き
・生落花生ごはん
と、豪華!豪華!
クリスマス前にパーティーといった食卓に。
わ、私?はこの日は洗いもの担当で。
あんざい家のこの食卓はやっぱりすごいな。
美味しいものを囲んで、しゃべって、笑って。
これまで一体何人の人たちがこの食卓を囲んだことでしょう。
仕事で後から参戦した夫君は食べる、しゃべる担当で。
この日もいい時間でした。
師走ですが
師も走る…と言われる師走ですが
例年に比べると、意味なく忙しない気分からは開放されていて
すでにどこか新年を迎えてしまったかのように心が落ち着いている。
あ、これも意味なくなんですが。
寒さが少し緩んだ今日の陽射しがそう感じさせてくれたのか。
窓の外を見ると、バスを待つおばあちゃんがベンチに両手をついて、
片足ずつ交互にアキレス腱を伸ばしている。
なんてのどかな景色。
まぁ今年一年を振り返れば、前半がものすごいスピードの中、
やることが山盛りで猛ダッシュをしていたようなものだから
それに比べればそりゃあゆるやかに感じられてあたり前か。
昨年の今頃はin-kyoの今の物件を夫君が見つけ、
色々な手続きや打ち合わせが始まった頃だった。
決まるか決まらないか未確定なことばかり。駒形のお店のことも
全てが同時進行で頭も体も忙しく、気持ちは休まることはなかった。
が、そんなときにまわりにいてくれた友人たちに本当に本当に助けてもらった。
泣いたり、弱音をはいたり。
あたたかな食事と美味しいお酒。
最後にはアハハと笑って、さて頑張るしかないか!と思わせてくれた。
そうさせてくれた仲間がいてくれたから今の自分があるのだとつくづく。
感謝しきれないものをたくさんもらっている。
お金持ちではないけれど、これは大きな財産だと思っている。
モノでは返せないのでこれはもう感謝の気持ちを忘れないでいるしかない。
と、常々思っているのだけれど、
少し早い1年のしめくくりにあらためて。
12月は走るんじゃなくて、そうやって立ち止まって
あらためて感謝をする月にこれからはしていきたい。
雪かき
先日の雪降りの日は定休日だったので
お店の雪かきをしないままお休み明けに出勤。
通りがきれいに雪かきされていたのでお隣さんに伺うと
in-kyoの前もやって下さったとのこと。
それでは次に雪が降ったら必ずや!
と、思っていた矢先から雪。
家のまわりは坂道が多いので夫君の運転も慎重。
特に陽が登り初めの朝ではまだ道が凍っている。
お店に到着して鼻息も荒く?雪かき用に準備してダイユーエイトで
購入しておいたスコップを持ち出し、軍手までしていざ雪かき!
と張り切ってやっていると、通りすがりのおじさんが
「こういうときは箒の方が早いよ〜」と言うではありませんか。
ん、そうかも。
で、箒でササササッ。
あ、確かに。
今回のは軽い雪だったんですね。
ほぅなるほど。勉強になります。
ではお隣の前も!と小さい庭箒で履いていると、
お隣りさんが
「大丈夫ですよ〜。ほら、これでやると早いですから」
って竹箒が出動。た、確かに。
竹箒、欲しい。お隣りで買わなきゃ。
冬でも雪が降ることは稀で、
降ったとしてもその年に1度か2度という土地で育った私にとって
ひとつひとつがまだまだ特別な出来事。
降り始めの雪をうっすらと纏う木々の美しさに目を奪われ、
「きれいだねぇ。きれいだねぇ」と言う私に
下り坂を慎重に運転する夫君が
「のんきでいいねぇ」と苦笑い。
そのうちそんなことを言っていられない寒さになるのかもしれないけれど
美しいものはやっぱり美しいのだ。
朝に積もった雪は午後過ぎにはきれいに溶けて
道も乾き始めた土曜の夕暮れ。
積雪
積雪というほどではありませんでしたが
火曜日の夜から降り始めた雨は雪に変わったようで…
目覚めると外は一面真っ白。
どうりで部屋中が明るかったわけだ…と
布団の中で思った定休日の水曜。
乾燥が続いているからか、なんだか喉が痛いし、
体が重くて布団からなかなか出れずにうつらうつら。
三春の寒さに体がまだついてきていないのかもしれない。
もしくは、冬眠体勢??
夕飯は夫君が味噌煮込みうどんを作ってくれた。
お、美味しいではないか!
鰹節+干し椎茸+昆布の出汁を冷蔵庫に常備。
ショウガをすりおろしたもの、青ネギを細く刻んだもの、
キノコ類を冷凍庫にストック
(習慣になりつつあるこれ、天然生活を読んだ成果です。涙)
後はその他にお豆腐や葉もの、お肉など入れたいものを入れるだけ。
お味噌も美味しいのだし、弱っているときには家族が作ってくれる
ホッとする家の味に助けられる。ありがたや。
やまざきさん一家
先週末はお米農家のやまざきさん一家が
埼玉から三春まではるばる車で遊びに(お米の納品も!)来てくれた。
この時期三春の旅館はどこも週末は満室という衝撃!
どうやら忘年会シーズンは旅館で食事と温泉と宿泊を兼ねて
宴会?しているようなのです。知らなかったー!
と、そんなこんなで(そんなことがなくても)
狭い我が家で良ければぜひにと半ば強引に(笑)
泊まってもらうことに。
だってその方が絶対楽しいし。
晩ご飯はえすぺりさんを予約していたので
どんなに飲んで食べたとしても歩いて帰れるし。
子どもたちは朝早くからたっぷり遊んで、
温泉にも入って、えすぺりさんのお料理の数々を
眠さと葛藤しながら美味しそうに味わっていた。
で、翌朝は以前にプレゼントした「福島カルタ」を起き抜けに。
これがまた福島の方言がカルタになっているすこぶる楽しいもの。
絵は沖縄の張り子作家でもある豊永盛人氏によるもので、
そもそもは郡山のギャラリー観さんが豊永さんに制作を
依頼したものなのです。
福島の方言を全く知らないはずのちほちゃん(4歳)は
すでに全部を暗記したのだとか。
ネイティブ夫君が読み上げる福島の言葉がかなり嬉しかった様子。
幼稚園ではまるで通じないようなのですが、
どうかそのまま大人になるまで暗記してくれていたらいいなぁ。
山崎一家は師匠たちにも会えて、デコ屋敷では橋本ひろじさんが
ひょっとこ踊りも披露して下さったとのこと。
歴史好きのカイくんは寒い中お城山へ登って三春の城跡に行けたことを
喜んでくれて、おまけにお昼ご飯は三春の里で2日続けて生ラムジンギスカンも堪能!
一緒におつきあいできなかったというのに、三春の町を十分満喫されたようで、
まだまだ私自身が三春のことを知らないというのになんだかとっても嬉しかった。
まだ続きがあって
秋田のお話にはまだ続きがあって…
火曜日の閉店後、三春のとある集まりに夫君とともにお声をかけて頂いて
参加させて頂くことに。
この日は三春の歴史についてお話をじっくり伺った後、
食事をしながらの懇親会。
学生の頃は「歴史はとにかく暗記」と思っていたくらいの苦手科目。
でも最近は土地との関わりを知る上で重要なものだと思って
ようやく興味がわいてきました。
この日にお話をして下さった先生の解説にはドラマがあり、
また身近なお寺や地名が出て来るのでなおさら面白い。
そこで名前が出たのが江戸時代の三春藩主「秋田公」
ひやぁ!ここにつながっていたのか…なんて話を聞きながらひとりごち。
懇親会は異業種、そして年齢もバラバラな方々が集まった会で
緊張しながらもなんだかとっても面白い時間でした。
自分なりに…だけでなく、人と関わりながら少しずつ少しずつ町を知っていく。
こんな機会もなかなか無いんじゃないかなと思うと
お声をかけて頂いて本当に有り難かったです。
先生が懇親会のときにお話をされていた中で
「自分にとっての大事な場所は、
生まれ育った土地だけなのではなく、縁あって関わりをもった土地から
生まれるもの(言葉では上手く言えませんが)もあると思うのです」と。
それはアイデンティティーのようなものなのかな?
そうかもしれない。ひとつの土地だけでなく、
土地だけなのでもなく、そこで暮らす人や自然、
歴史などとの関わりもきっと大きく…。
それにしても秋田。
気になりますな。
秋田
お知らせになってしまいますが
着物の季刊雑誌「七緒」(プレジデント社)で
毎号文様の連載をしております。
今回のテーマは「南天」
三春の町の庭先、in-kyoの裏手の通りにも
赤い実が鈴なりになって紅葉の後に彩りを添えてくれています。
木綿着物の特集も大変気になるところですが
「はっ!」と思ったのが本谷有希子さんが旅する「秋田のなまはげ」
本谷有希子さんの小説も読んだばかりというのもあるのですが
なんだか最近私のまわりでは「秋田」続きなのです。
・秋口に大家さんにお土産で頂いた上品な秋田のお菓子。
・よくいらっしゃるお客様のご家族が秋田にいらっしゃるというお話。
・秋田からin-kyoを目指していらして下さったおしゃれなお客様。
・今年、陶芸家のくまがいのぞみさんが参加されたグループ展も秋田のお店。
・お客様から伺った大館で作られているニット帽・your wearは以前からの知り合いで。
・東京から移転をして編集のお仕事をされている三谷葵さんも秋田。
・で、届いたばかりの「七緒」の見本誌を開くと「秋田のなまはげ」が。
あまりにも秋田続きなのでこれはもう近い将来行かねば!と
思った次第です。
何の根拠もないのですが、勝手に呼ばれている気がしています。
なんだかふと。
ま、まずは三春の冬を越してからですね。
ならでは
いつものことながら食べもののお話。
スーパーや直売所に行くとその土地ならではの
食材コーナーがついつい気になる。
目の前のヨークベニマルでは三春といえば!の
三春揚げ(三角揚げ)があり、そして素麺コーナーが充実。
納豆も東京のスーパーよりも確実に種類が多い。
(福島県が納豆消費量日本一!?ということもあってか)
その他にも「三五八漬け」や「ジュウネン」(荏胡麻)、
そして「凍み豆腐」
季節はもう終わってしまったけれど、渋柿が出始めの頃には
渋抜き(焼酎のようなんだけれど専用のもの)も一緒に販売されていて、
ホームセンターには干し柿キット(皮むきとビニール紐)も販売されていた。
たぶん毎年繰り返されていることなんでしょうけれどとっても新鮮。
ハロウィンだ、クリスマスだ、お正月だの年中行事とは別に
地域の季節感がはっきりわかっておもしろいのです。
奥会津ではじめて食べた「凍み大根」の美味しさには感動した。
手に入るのはもう少し先になりそうですが楽しみにしているもののひとつ。
これからの季節、昔ならば寒さで農作物の収穫が難しい時期に
いかにして食材を保存して美味しく食べるかを工夫されていたのでしょう。
食べごろとなる「にしんの山椒漬け」も冬の間のたんぱく源。
来年の山椒の季節には義母に作り方を教えてもらう予定。
あれ、すごく美味しい。と、興味津々なのです。
クリスマス
cimaiのシュトーレンは店頭販売分も完売致しました。
毎年、毎年、ひとつずつ大事に作られているcimaiのシュトーレン。
今年もとびきりの美味しさです。
パン同様、きっと毎年材料と配合諸々を吟味して
ブラッシュアップしているんだろうな。
シュトーレンはすごく手間がかかるもの。
1年に1度、この季節だけの味わいを大事に頂きます。
さて。
店内のレイアウトを少しばかりクリスマスを意識してみました。
なんせ、今まで蔵前のときはお土地柄か、師走に入るとクリスマスよりも
すでにお正月へと意識が向かい、クリスマス感が薄かったもので…。
今朝、ヨークベニマルの店内を見て
「あ、クリスマスですよね。そうですよね」と駆り立てられて?
せっかくディスプレイするなら店内にモミの木でも置きたいところですが。。。
幼い頃のクリスマスには希望のおもちゃと一緒に
絵本をよくプレゼントされてました。
すぐに熱を出したりなど病気がちな子どもだったので布団の中で読む本をと。
だから私の中ではクリスマスというと絵本というイメージなのです。
新潟・北書店の佐藤店長が選ぶ本で
「あぁこの本、ゆっくり読みたいなぁ」と
思っている本が何冊もあって、そう思っている本に限って
ここ数日見事に旅立って行ってます。
今日も。
野尻抱影「星は周る」(平凡社)
ずっと気になっていて読んだことがなかったので
これは!と思っていたのですが。
でも同じように「あ!」とこの本を手にして下さる方がいらっしゃることも
これまた嬉しい。「やっぱり、ですよね」と心の中で共感。
本って不思議なもので1回読んだことのある本でも
またふとしたときに読み返すと印象がちがったりすることもあったりして。
「クリスマスに大事な誰かに本をプレゼントするなら
あなたはどんな1冊を選ぶでしょう?」
あ、こんな企画を来年はやってみようかな。
北風ぴーぷー
風が冷たく、歩いているとその強さに立ち止まる。
今日も夫君が東京出張のため行きも帰りも歩き。
雨じゃないだけ良かったけれど、今朝の風は顔がかたまる冷たさだった。
が、まだまだ本格的な寒さはこんなもんじゃないんだろうな。
今日は東京からPois Eの平岡夫妻がはるばるお店に来て下さった。
in-kyo でも帽子やラインがきれいな洋服を少しですが
お取り扱いさせて頂いてます。
相変わらず黒が似合うおしゃれな二人。
私が真似をしたとしても同じようにはならないな。
が、そんな二人から生まれる帽子たちは案外とすんなり馴染んでくれて
いつもの自分を引き上げて、ぐんとおしゃれに仕立て上げてくれるのだ。
帽子ってきっとそんな存在なんだろうな。
思えばin-kyoのスタート前、まだ帽子をつくり始めていなかった頃からのおつきあい。
お店は東京からは離れた場所にはなったけれど、
この町の、こんな空間で帽子や洋服を販売させて頂いていることを
見てもらって嬉しかった。
作り手の方にお店を見て頂くのは緊張するけれど安心もする。
どんな空間でどんな人に届けるのか。
お互いが見えているというそのことに。
二人は八文字屋さんでお昼ごはんを食べて、散策をし、
朝日屋さんで買ってきたという三角揚げをお土産に持って来てくれた。笑
楽しんでくれたかな?
夏の帽子の展示会を終えたばかりで発注したものが来年の4月上旬頃に
入荷予定です。季節は巡り… どうぞお楽しみに。