郡上行き

気がついたら日記をアップできないまま1週間が過ぎてしまった。
以前、友人と時間の話をしていたときに、私に与えられた時間は
実は24時間じゃなくて微妙に減らされていて18時間くらいなんじゃないか。
なんてことを冗談で言ったけれど、あながち冗談でもない気がする・・・。
「時間が上手に使えない人は少しずつ時間を取り上げます!」
なーんて神様に言われているみたい。
どうやったら上手に使えるんだろう?

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実は月・火で岐阜県の井藤昌志さんの工房へお邪魔した。
というのも来月にin-kyo初の企画展、
井藤昌志「シェーカーボックス展」が控えていて
その準備というか、企画展をはじめる前に、
実際にシェーカーボックスが
出来上がるまでをこの目で見ておきたかったから。
単なる私の好奇心といえばそれまでだし、1度見たからといって、
全てを理解できるわけでもなんでもないのだけれど、
展示をする前に頭(知識)以外の部分で
感じ取らなければならないものがあるんじゃないかと思ったのだ。
工房から見える山の緑やそよそよ吹いてくる郡上の川風や
井藤さんのお子さん、開くんや野衣ちゃんがシェーカーボックスに
宝物を入れているのとか・・・
好奇心というよりもこれは自己満足なのか?
でもそこで終わらないように私が実際に目にしたかけらを展示に向けて
(もちろん展示中も)何かしら伝えられたらと思います。
そんなわけで時間は上手には使えそうもないのだけれど、
こういう時間は必要だし、私には省くわけにもいかないことなのですよ。神様!
展示に関しての詳細はまた後日、
HPにてUP致します。

「酒と肴と器と」

スターネット*エフスタイルの展示が先週の土曜日から始まり、
たくさんのお客様がご来店されています。
さすがどちらも人気店。
益子と新潟と一度に旅をしたようでなんだか得した気分です。
in-kyoもバタバタしているけれど、
なんだかひたすら楽しく気持ちが良い・・・。
さてさて。
実はこのHPのデザインでもプライベートでもお世話になっている
オカズデザインさんが、上北沢に「カモシカ」という名前の
フードアトリエを構えることになりました。
毎日営業をするお店というのとはまた違って、ケータリングのお料理の制作や、
食べ物にまつわるイベントが行われる空間です。
なんだか楽しいことが始りそうですよ。
そこで本日の日記のタイトル「酒と肴と器と」。
実はその「カモシカ」でわたくしがイベントを行うことになりました。
しかも「日本酒」の。
日にちは5/4(日)、昼の部・夜の部、
各回20名様の予約制とさせて頂きます。
詳しい内容と、ご予約の受付はオカズデザインさんのブログをご覧ください。
ちなみにご予約受付は4/20(日)正午~となりますのでご注意ください。
「カモシカ」のネーミングの由来は、醸してつくる日本酒とも
深いつながりがあるのです。
コーヒーでのイベントは何度か行ったことがあるものの、
今回は初の試み。
私自身、非常に楽しみです。ってもちろん当日わたくしはシラフで
オカズデザインさんと皆様のお越しをお待ちしております!

受付終了致しました!
たくさんのご応募ありがとうございました。

その前に花市にも参加 !!??    

やっぱりモノが好き

いよいよ明日からスターネット×エフスタイルの展示が
アノニマ・スタジオで行われます。
今日は朝から皆さんがいらっしゃって搬入&設置作業。
いつもの打ち合わせスペースにどんどん什器やモノが
運び込まれて、全く違う空間になっていく。
それはまるで益子や新潟のお店に自分が行っているような
不思議な感覚だ。
なんだろう?
このどうにも言葉に上手く表せないドキドキするような気持は!
つくづく「やっぱりモノが好きなんだなぁ」と思うこの感じ。
手に入れて自分のものにしたいというのとは
全く違う次元で、モノが持っている力のようなものを
全身で感じるというのかなぁ。。。
べったりとした愛情というのでもなくて、あくまでもドライなんだけど、
作り手やそれを扱う人に愛されているモノたちが集合して
大合唱しているような・・・
そう思うぐらい気持が高ぶって、in-kyoの作業をしながら
わけもわからずひとりで涙ぐみそうになってしまった。
気圧の変化のせいかしら?
こんなこと言ってると変な人みたいだけど
それぐらいモノが持つ「力」ってすごいのだと改めて思った。

リ?フレッシュ

4月に入ってからこの3日、気のせいかいつも乗る朝の電車が混んでいる。
真新しいスーツに身を包んだ若者たち、
いわゆるフレッシャーズさんたちもたくさん見かける。
・・・ような気がするのかも。目に留まるというか。
はるか昔の自分の入社時期の頃をちょっと思い出してみたりして。
なんだかそんなフレッシュな空気に触発されて
昨日は開店前にガタゴトとカウンターの机周りを片づけてみた。
入口に向かって横だった机を正面に配置換え。
雑々していた棚周りをちょこっと片づけてすっきり。
学校の席替えのときとちょっと似ている。
同じ空間にいるのに見える景色が違ってとても新鮮。
なんで最初にこの配置にしなかったんだろ?
快適快適。
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実はついこの間のお休みにぴゅーっと大阪&京都に行ってきた。
天気予報では雨だったし、色々なことがバタバタしていて
ギリギリまで迷っていたけれど行って本当に良かった。
急に連絡を取ったというのに会いたい人に会うことができて、お茶したりゴハン食べたりして。
前から伺いたいと思っていた堺のOogiさんにも行くことができたし、
氷がけのくるみ餅も食べることができた。
今回時間が無くて行けなかった場所もあるけれど
それはまた次回の楽しみにとっておこう。
京都の桜も満喫して、頭の中でこんがらがっていた糸が
少しはほぐれたような・・・。
机の周りを整理することと同じようなことかもしれない。

サクラサクラ

日記を一週間更新していないうちに
隅田川沿いの桜はあっという間に満開になってしまいました。
今週が一番の見ごろ。
つい先日、自転車で隅田公園の方まで行ったときには
まだ3分咲きで、遠くから見ると木の幹までピンク色に
染まっているようだった。
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冬には気がつかなかったけど、春になると
「東京ってこんなにも桜の木が多かったのかなぁ」と
気づかされる。
あっと間に蕾がほころんでふわふわの花びらが
風になびいてはらはらと散る様子はなんともはかなげで
見ていてせつなくなる。はぁ~。
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といった一方で、今夜は「フウチ」の展示イベントのオープニングパーティー。
只今、松野屋社長とそのお仲間5名のライヴリハが
行われているんだけれど、軽快なカントリーが
アノニマ全体に響き渡っていて何をしていても気もそぞろ。
とてもリハとは思えないくらい!! すでにライヴは始まっている・笑
バイオリン、ウッドベース、ギター、バンジョウなどなど。
なんだかかっこいい大人たちですよ。

長靴

雨が苦手だった。
と、過去形で書きながら今も実は苦手なんだけど、
長靴を入手したおかげで前よりもちょっと上向きな気分。
水たまりにバシャーンと入る子どもの気持ちがわかる気がする。
本日祝日。
アノニマのキッチンスペースでは瀬戸口しおりさんの新刊「私の手料理」の
出版記念イベントで週末食堂が行われた。
昼の部、夜の部ともにゆるやかでやさしい空気が流れていて、
それはまるでしおりさんのお料理そのもののような気がした。
キッチンスペースから聞こえてくる話し声や笑い声、
食器とカトラリーが触れる音、道具を片づける音。
それらが本日のin-kyoのBGM。なんだかとても心地よかった。
そしてふと思ったこと。
つい先日、花市の主催者K夫妻と蔵前で
ゴハンを食べながら来月行われる花市の打ち合わせをした。
前回のもみじ市の自分なりの反省をふまえつつ、
今回私は違うかたちで参加の予定。
なるべくたくさんの方に
「あぁ楽しかった」と思って頂けるようにできたらいいなぁと考え中。
もちろん自分も楽しんで。
って来月なのに考え中で良いのか!
と思っていたらK夫妻からご提案があったので
そこに+αを加えて内容をつめていくつもり。
詳しい内容はまた花市のブログにて
追って告知していく予定ですので。
花市も今日の週末食堂みたいに気持ち良い空気が
流れる場所になるといいなぁ。
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またもや関係ないけれど近くのお豆腐屋さんの豆乳。
ほうじ茶と合わせてほうじミルクに。
変な豆の渋み?みたいのも無いし濃厚で美味しい豆乳。
このお豆腐屋さんのお隣は革作家の村上雄一郎さんのアトリエです。

森のようちえん

昨日やっと確定申告書を提出してきました。
はぁすっきりした。
知ってるんです。提出後のこの爽快感。
毎年そう思いつつもできないのが情けない限りで・・・。
さてとさてと。
「お知らせ」のところにも書きましたが
「森のようちえん」ってみなさんご存知でしたか?
私は新潟の木工作家・市川さんのところをはじめて訪れた時に
日本でそうした活動をしている女性がいることを教えてもらいました。
森のようちえんは北欧・デンマークで始まり、
現在ではヨーロッパ全土にも広まっているそうです。
簡単に説明すると園児たちは森に集まり、森を歩き
森でお弁当を食べ・・・豊かな自然にあふれた森がようちえん、
森が子どもたちの先生というわけです。
はじめて話を聞いた時から「なんて素晴らしいんだろう!」と思ったし、
もし自分に子供がいて、そんな環境が近くにあったら
ぜひ通わせたいと思ったほど。
「わたしに自然の中でしか培えないものがあること、
そして子どもは子どもの中で育つことを教えてくれたのが、
森のようちえんだった。」
と、デンマークの森のようちえんを視察してこの冊子をつくり、
日本で活動をしている小菅江見さんが冊子の中で語っています。
日本では活動していく上でまだまだ難しい問題があるようですが、
まずは「広く知ってもらう」ことなのかな。と思い、お店に冊子を置かせて
頂けないかと小菅さんにお願いしたのです。
 実は先日の日曜日はアノニマイベントスペースで
廣瀬裕子さんプロデュース「六ヶ所村ラプソディー」の上映会がありました。
この映画は機会があったらぜひ見てみたいと思っておりました。
実際映画を見て思ったことは、自分があまりにも事実を「知らない」ということ。
知ったからといっていきなり何かを大きく変えることは
できないかもしれないけれど、今日からでも、ほんの少しのことでも
自分にできることがあるのならやるべきだなと、今までよりも
強くリアルに意識しようと思ったのでした。
いずれにしても「知る」ことからはじめようかと。
言葉だけとかイメージとかそういうんじゃなくて
事実や意味を。
その上で自分はどうするか、何ができるかを考えたいなと。

ぽかぽか陽気

昨日の雨とは打って変わって穏やかな春の陽気。
朝、駅に向かう途中、
道端の雑草たちが雨露をまとって輝いていた。
うーん眩しい。
なんだかそこらじゅうがキラキラして見える。
お隣の幼稚園はどうやら卒園式だったらしく、
最後の園服をパリっと着た子たちも輝いていた。
春だなぁ。
風に乗って潮の香りが漂ってきた。
普段意識することはないけれど、
考えてみたら東京湾が近いんだった。
↓「厩(うまや)橋」にちなんで橋のあちこちに馬のモチーフが。
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昨夜はお店が終わった後オカズデザイン宅へ。
鍛造作家の成田さんとガラス作家の木下さんもいらっしゃって
約10人ほどが集合!今回もまたまた持ち寄り大会。
富山在住の木下さんは、地元の美味しい日本酒(大好きな万寿泉)と
ご自身で作ったパンを。以前にもパンを頂いたことがあるのだけれど、
それぞれ味わい深くてとっても美味しい。
玉ねぎパイも最高!(玉ねぎがごろっと乗ったパイ)
Yさんが持ってきた生つくね!はまるで中トロみたいな味わい。
うーむ。みんな食いしん坊揃い。
私はじゃがいもと菜の花のペースト(内田真美さんレシピ)を。
これ。味付けはオリーブオイルと塩コショウだけといたってシンプルなのに
野菜の味がぐわんとくる感じ。
昨日一番に感動したのはオカズ料理長・ともさんが作った鰆と菜の花の煮付け。
やさしくて上品なのにしっかりとした味わい。
シイタケの出汁を使ったらしい。が、素人にあの味付けは無理だぁぁぁ。
今一度反芻。
他にも成田さんが買ってきてくれた北海道のイカめしや、
カレー用にヒデさんが炊いてくれたショウガごはん。
小魚の佃煮とかオカズデザイン特製ぜいたくハム、
つやつやの大きなイチゴとお酒各種。
まだたぶん書き忘れているメニューがいっぱいあるはずなんだけど
お腹の中に入って記憶まで消えている。
そして写真も撮っていないことを今日になって気がつき悔やんでいる。
オカズデザインは「カモシカ」という名前のお店(基地?)が
そろそろ始動する。以前に図面などを見せて頂いて、
自分のことのようにワクワクしている。
暦の上での啓蟄はもう過ぎてしまったけれど、何かが動き始める感覚は
まさに春という季節にぴったりな気がする。
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↑関係ないけど今日のおやつ。
先日Yぼーに頂いた生どら(生クリームどらやき)
生クリームと餡が混ぜてあって冷蔵庫で少し冷やすと
さらに美味しい!あれ?花より団子かどら焼きか?

スイス・バーゼルから

すっかり春めいてきた。
今日は生憎の雨だけれど、春雨という感じで
しとしとと空気もやわらかい。
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昨日の朝のこと。
お店に着くとスイスから荷物が届いていた。
スイスに暮らすおともだち、美甘さんからだ!
はじめて会ったのは昨年の今頃、革作家の曽田耕さん宅で紹介された。
その頃彼女はフェルミエというチーズ屋さんで働いていた。
びっくりするくらいのチーズの知識の広さと深さに感心しながら
どんどん話に引き込まれていくのだけれど、
一番に惹かれるのは本当に楽しそうに、美味しそうにチーズの話をしてくれるところ。
人の魅力がものの魅力をさらにぐーんと押し上げている感じ。
そんな美甘さんは会社を辞めて、デザインの勉強をするために
昨年スイスのバーゼルへと旅立った。
昨日届いたのはその学校でつくったというチーズの本。
学校で出来上がってすぐに帰り道の郵便局から送ってくれたらしい。
黒の台紙に、モノトーンの紙を使った切り絵でチーズが描かれている。
あぁいいなぁ。チーズの匂いや食感が感じられるよう。
こちらまでワクワクしてくる。
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いつか美甘さんが日本に帰ってくるときに、この作品展とチーズの会を
企画したい(いえ、企画します!)と思っている。
春。
春といえば羊のチーズ。
羊の次は山羊のチーズ。
これも美甘さんに教わったこと。
にこにこしながら美味しそうに話をする彼女の顔が頭に浮かんできた。

豆の香りと音とかたちと

今夜の月は色もかたちもオレンジピールみたいだった。
本日アノニマ・スタジオのキッチンでは、
スタッフのみなさん総出で味噌作り。
レシピは瀬戸口しおりさんの新刊本「わたしの手料理」から。
朝からたっぷりの大豆が寸胴鍋ふたつを使ってゆでられた。
ご飯が炊きあがる香りも好きだけれど、大豆を茹でているときの
甘い香りは気持ちをまるくしてくれる。
床には大きない草のラグマットが敷かれて地べたに腰を下ろし、
ガシッとすり鉢を抱えてゴリゴリと大豆をすり潰す。
私もお店の合間にほんのちょっとだけ参加させてもらっただけなのに
おすそ分けまで頂いた。
実は自分でも先日お味噌を仕込んだ。
でも今日作業をしていて思ったけれど、味噌作りは
大勢でワイワイやるのが婦人会か、何かの寄り合いみたいで絶対楽しい。
豆をすり潰すときの香りや音も手伝って、お味噌の出来上がりにも影響しそう。
ひとりでは量が多いと豆をすり潰す作業になかなか根気が要る。
自宅で仕込んだのは山形の緑色の大豆を使って、麹は成田にある「寺田本家」の
発芽玄米麹を使ってみた。どんな味になるんだろ?
味比べが今から楽しみ。
豆といえば先日遊びに行った新潟・市川家ののりえさんに教えてもらった
「ひたし豆」と「簡単黒豆お赤飯」が自分の中で流行っている。
いわゆるマイブーム(というこの言葉自体古いけど)。
なんだか豆づいている。
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そう思っていたら今日くまがいのぞみさんと一緒に
お店に遊びに来てくれた「七草」の前沢さんが、ご自分で煮た
「花豆」をお土産でくださった。大きくて立派なお豆。
ほっくりしっとりの煮加減はさすがに絶妙で栗を食べているような美味しさだった。