昨日、今日で搬入&検品作業を行った。作家の方々からの荷物を開けるときは、発注しているものがわかっているというのに心が躍る。そのことだけにウカれるつもりはないけれど、でも販売する側の私がそういう喜びみたいなものはずっと持っていたいとも思う。
そして昨日も今日もお手伝いをかって出てくれた友人たちがいる。お店で使用するテーブルは新潟の市川正和さんにお願いし、ご本人が昨日新潟から車に積んで運んでくれた。他にも近所に住む曽田さんや宮下くんが自転車で。柴代くんも藤野から。先日沼津の古道具市で購入したトランクを積んでNちゃんがミゼットで。本当に心からみんなに感謝。
お店がこれからもそうして人が集まる場所になりますように。場所があるということはなんてシアワセなことなのだろう。特別用事や理由が無くても、ふらっと立ち寄ってそこに行けば会えるというのは自然な感じがしていい。
昔、美味しいコーヒーを出す「寄港地」という喫茶店があったけれど、そんな名前のような場所になれたらなぁ。
今日はアノニマのキッチンでお料理本の試作が行われていた。作業をしていた私たちまで試食のご相伴にあずかった。しっかりした味付けなのに、どれもこれもじんわりとやさしい味。こうした試作と検証をレシピごとに行って、アノニマのお料理本は出来上がっている。
試食を終えてからもうひとがんばり。今日予定していた作業はとりあえず終了!あとは週末からディスプレイに入る予定・・・。
松陰神社→経堂行き
午前中に細かな事務仕事を終えて、午後からはオカズデザイン夫妻も参加するお茶会に行くために松陰神社へ。オカズ夫妻と会っていなかったらこんなに世田谷線に乗ることもなかったなぁきっと。バスのようなサイズ感がなんともほのぼのするし、草木の近くを通り過ぎる様子は江ノ電にもどこか似ている。お茶会が開かれる古民家の庭先には熟れたザクロが落ちていて、ルビーみたいにピカピカした実が艶かしかった。
中で美味しいルイボスティーとタルトをひとりで頂いていると、もみじ市仲間のKとN本くんもやってきて一緒にお茶を。ふたりはオカズ作のカレーを美味しそうに食べていたけれど、私は時間が中途半端で我慢することにした。
そのあとは3人で歩いて経堂に向かい、友人の四分一亜紀さんが展示を行っているロバロバカフェへ。歩いても30分。電車に乗っても30分。誰かと一緒だと方向音痴の私でも、知らない道を安心して楽しく歩ける。そういうもんなんだな。
9時までだと思っていたロバロバが日曜日は7時までということを、到着5分前に知って動揺する。到着は6時55分。7時閉店ということを教えてくれたもみじ市仲間、アノダッテのおふたりとバッタリ。店内に入るとやはりもみじ仲間のAちゃんとあんざい果樹園のS君とS川さんにも会えた。結局ロバロバ店主のいのまたさんのご厚意でゆっくりさせて頂いた。
もみじ市はもう間近。準備もあるし、普段の仕事だってあるだろうに、もみじ仲間のシブちゃんの展示を見ようとみんながやってきて・・・あたたかいなぁ。こういうメンバーがいるから私も頑張って参加しようと思えるのだ。
シブちゃんとは、展示の写真や小冊子の中に描かれた福島のあんざい果樹園に一緒に行っていて、季節の匂いや色、音、光なんかを展示を見ながら懐かしく思い出していた。お店の準備に入ってからはなかなか伺えずにここのところもどかしい思いをしている。引き戸のサッシをガラガラと開け、「ただいま~」と言って帰るように通っている場所へまた。
工房からの風
今日は本八幡で行われた「工房からの風」へ行ってきた。昨日の夕方から降り始めた雨を心配していたけれど、目覚めたら見事な秋晴れ。上を向いて歩き続けたくなるような高い空。屋外で出展する方々のことを思うと勝手にひとりでホッとした。
器をお願いしている伊藤聡信さんも今回出展されていて、初めてお会いする奥さまともご挨拶ができた。
会場となっているニッケコルトンプラザというショッピングモールには土曜日ということもあって、ファミリーやご年配のお客さまも多く、休日のまったりとした空気が流れている。客層に偏りがなくミックスしたあの感じは独特だ。ここ3年行っているけれど、出展メンバーが入れ替わるなど、その年ごとにも毎回違った「カラー」のようなものがある。
色々見てまわって、バッタリ会ったKOHOROの恵藤さんとコーヒーを飲みながらちょこっとおしゃべり。お店の最終準備もあって、心配性の性分がちょこちょこ顔を出すこの頃。でも恵藤さんと話をしていたら、「今焦ったって仕方ないな」とモヤモヤも少し晴れて落ち着いた。それは諦めるとか投げやりになるとかそういうんじゃなくて、ズンっと覚悟が決まる感じというのかな。「よし。これでいこう!」といったもの。
晴々とした気分で会場を後にして、気持ちは上向きなのに背中がコリでガチガチ。お店が始まる前に縁起でもないけど首がまわらない。もうどうしよもなくて、30分のクイックマッサージに駆け込むことにした。どこを押されても痛気持ちいいいのだけど、自分では自覚が無い場所が「うぎゃ!」と叫ぶほど痛かった。何だったんだあの痛みは。まぁクイックとはいえ30分でもポカポカと体が温まって、幸い首も少しは楽にまわるようになった。それだけでも行った甲斐があるというもの。
お引越し?
いよいよ来週の搬入作業にあわせて自宅にある荷物などを、ヤマトの引越し便を頼んで運んでもらう。引越しの際はだいたいいつもそうなのだけど、見積もりの際に伝えた荷物よりも確実にダンボール数が増えている。
その時点ではまだまだ梱包段階ではなく、今回はほぼ8割が割れ物だったので荷造りをしたら思っていた以上に増えてしまった。立てたりしても良いのなら荷物も予定通りに乗ったのだけど、無理に乗せて割れても困るし・・・ということを考えると結局サイズを変更して無理のないように詰めてもらった。
運び出すとほんの15~20分ほどで作業は終わってしまった。昨日は値付けや梱包など夜中までかかっていたのに・・・。
一部の家具なども運び出して、少しがらんとした隠居部屋を見るとひと仕事終えた感。まだまだこれからがスタートなのに。アノニマにあの荷物を入れたらさぞかし印象が変わることだろう。
引越し便が来る直前に、木枠のガラスケースの台に使えそうなものが何かないかと、ガラクタばかりの蔵をあさっていたらちょうど良さそうな木箱を見つけた。フタを開けると中からは巾着に入った筒状のものが何本も。「なんだろう?」とさらに巾着の口を開くと中から出てきたのはたくさんの漆のお椀!どうしようか、このお椀たち。
ツメの打ち合わせ
昨日はPM7時からアノニマでお店のスケジュールや諸々の打ち合わせ。アノニマに行く前に上野(入谷)の「北山珈琲」というお店に寄って珈琲豆を買い、ひとつはコーヒーの本を送るお約束をしていた早川ユミさんに、近くの郵便局から本と一緒にお送りした。もうひとつは常設展示中の土庵さんに。北山珈琲の豆は以前にsasulaiのK澤くんに教えてもらって最近よく行っている。
オープンを2週間後に控えて、細かな部分の確認をアノニマスタッフの下屋敷さん、南さんも交えて丹治さんと4人でおこなった。アノニマ1Fフロア担当の南さんには私が不在の際のお店のお会計などもお願いしている。南さんは人のあたりがやわらかいし、お話していてなんだかホッとするし安心している。逆に私がスタッフの皆さんに迷惑をかけることのないようにしっかりしなければ。
打ち合わせが終わったら途端にお腹が空いてしまい、自宅までとてもじゃないけどもたなそうだったので「ともすけ」さんへ。めずらしく空いていたのについついカウンターを選んでしまう。ひとりでいらっしゃっていた男性のお客様も「カウンターいいですよね」と、ちょっと席を詰めながら言ってくれる。ほんと。ひとりかふたりならカウンター。
「お腹が空きました~」と言いながら扉を押し開けてカウンターに座り、生ビールを飲んで、ともすけさんの美味しいお料理を頂き・・・至福。嫁入りしたい・・・じゃなかった。この場合はともすけさんのところに婿入りしたいということになるのか。
ウチの方の電車は終電が早く終わってしまう。が、最近は途中の駅から平日は深夜バスというものが出ていて非常に助かっている。昨夜も深夜バス。停車場所が決まっているから(当たり前か)途中下車はさせてくれない。以前に一度、信号待ちで止まった際、運転手さんに頼んでみたけどダメだった。ルートの関係でウチの前をだいぶ通り越してぐるっとまわり、最寄の停留所から10分ほど歩いて戻ってくるようになる。まぁバスのお世話にならないように帰ってくれば良い話なんだけど。
猫の手
DM発送の準備。今までのツケがまわってきたように、住所登録の入力作業に時間がかかっている。目もショボショボし、さっきから目のまわりがピクピクしている。気のせいかもしれないけれど、電磁波をたっぷり浴びているからかぐったりする。沸かしたお湯を魔法瓶に入れて、作業中熱いお茶がいつでも飲めるようにお茶セットを用意しておいたが、寒くなってきたからか結局トイレが近くなって1Fと2Fをパタパタ行ったり来たり。
そんな私を尻目にウチのネコは悠々と昼寝をしている。
「ネコの手も借りたい~!」と寝ているネコにちょっかいを出してはみるものの、実際ネコに手を出されたら大変だ。パソコンをガリガリされて、今データが飛んだらたぶん卒倒してしまう。触らぬ神に・・・か。
今日は午前中にpois e´の平岡あゆみさんから作品が届いた。ちまちまコースターを見てはニヤニヤしてしまう。染色の材料はざくろや私が大好きな胡桃。
そして銀器を製作している早川器物からはニッケルシルバーのコーヒーポットも。in-kyo仕様にフタを少し変えて頂いた。どちらも部屋の目につく場所にしばらく置いて、見るたびに口もとがゆるんでいる。目をピクピクさせながら。
馬喰町ART+EAT
20代の頃、洋服を買いに行くと「そちらでしたらちょっとしたパーティーでも来て行けますよ」という接客をよく受けていた。その度にいぢわる心がはたらいて「ちょっとしたパーティーってどこでやってんの?」と心の中で思っていた。「ちょっとした」ってどういうんだろう?
先日の小谷田くんのオープニングや、アノニマのパーティーなど、「ちょっとした」ではないパーティーがここのところ続いている。
今日は木工の井藤さんに誘って頂いて、馬喰町に今月オープンするカフェ「ART+EAT」のレセプションパーティーにTさんと伺った。今日も「ちょっとした」ではなくとても和やかな楽しいパーティーだった。
こちらの家具は井藤さんが制作したもの。今まで見て知っている井藤さんの作品とは印象が少し違っていて、プリミティブでどっしりとしている。井藤さんの違う顔を見たようだった。それがまたおもしろさでもあるのだけれど。2m以上ある長いテーブルの天板には、棚板として使われていた板のビス穴がそのままになっていたり、別の木でその穴が埋められていたり。
お料理は野菜をたっぷり使うレバノン料理。焼き茄子のディップが香ばしくてとても美味しかった。他にもたくさんのお料理があって、野菜だけでもボリューム感もあるし、赤ワインに合う味付け。
19日からオープンでランチは小野哲平さんの器を使っているそう。オープンしたらまた行ってみよう。今日のパーティーでは井藤さんとTさん以外は初めてお会いする方ばかりだったのだけれど、みなさん気さくでお話がおもしろい。オーナーの武さんのお人柄でしょう。はじめてお会いした早川ユミさんのお話も。教えて頂いたブログも読んでいたら音楽が聞こえてくるようで・・・楽しいし、何より毎日のごはんが美味しそう。いや絶対美味しいはず。
今日の写真は、全く関係ないけどウチで採れたイチヂク。
今年は豊作。味も上々。
アノニマお披露目パーティー
昨夜はアノニマ・スタジオの新オフィスお披露目パーティーだった。たくさんの方々がいらっしゃって、私も先日出来上がってきたばかりのDMを配布させて頂いた。
丹治さんからは前日に「お店の宣伝をして下さい」と言われていたけれど、気持ちばかりが前のめりになっていて、なぜか行く前から(いや、前日から)ずーっと緊張していた。私が緊張するところじゃないのに。
いろいろな方が声をかけてくださって、お店のことも楽しみにしてくださっている。とてもとても、もったいないくらい有り難いことだけれど、ますますネジがキリキリ締まっていく感じ。
緊張で手足が冷たくなっている・・・。と、ガタガタしていたとき、近くにいらっしゃった高山なおみさんにご挨拶させて頂いた。すると高山さんが私の冷たい手をすっぽりと両手で包んで下さって・・・「わぁあったかい」と思った瞬間、わけもわからず涙が出てきそうになった。泣くところじゃないのに。タイミングよく丹治さんのご挨拶が始まったのでグッとこらえたけど。
パーティーは動き回るのもたいへんなくらい人が多かったけど、なぜかイヤな感じは全くなく、みんなが楽しそうにしていて、心からアノニマを祝福しているというシアワセな空気に包まれていた。
パーティーが終わって要らぬ力みもようやく少しゆるんだ頃、米沢亜衣さんの栗をマッシュ状(でも見た目は栗なっている)にしたのと、内田真美さんのチョコレートケーキをパクリ!ゆるんだ体にしみわたった。お、美味しいぃぃ。
今日のお茶時間には、頂いて帰ったマッシュ栗(名前なんだろう?)を、ハーブティーと一緒に頂いた。甘味は栗の甘さだけで塩が効いていてお茶とも合う。
アノニマのあの気持ちいい空気をにごすことなく、私は「in-kyo」づくりに力を注ごう。
さてと。キュキュっと心にハチマキ。
いろいろ歩きまわる
窓を開けると、さらりとした風に乗って庭のキンモクセイの香りが漂ってくる。雨降りのときはもっともったりとしていたのに、今日は軽やかだ。
shopカードとopenのDMが出来上がってきた。DMは実りの季節に合わせて新米の稲穂の写真を撮影したもの。今日は色々な展示を見に行く予定だったので、ちょうど届いたDMも持って出かけた。
今まで出かけるときは、用事は大抵1日1個にしていたけれど、千葉に戻って、特にここ最近はそうもできずに一度に色々と詰め込んでしまっている。一箇所でも十分刺激を受けているのに、さらに移動をするともう頭の中が膨張している感じがする。キャパが狭いんだな。
今日も原宿のZakkaで北出さんの写真展を見てから、移動して恵比寿のEkocaに着いた時点ではもうここでお終いと思っていた。がK原さんとバッタリ会ったことで、もう少し頑張って西荻まで足を延ばす元気が出た。Ekocaでは須藤華順さんの展示を。西荻のギャラリーブリキ星では三谷龍二さんの展示を見に。店内の奥にあった大きな四角のトレーの雰囲気がざくざくしていて力強くてとても素敵だった。今日のうちに西荻まで行けたのもK原さんのお陰だ。ひとりではまた日をあらためて・・・とあきらめていたかもしれない。
帰りには魯山に寄って色々お話を。お店の話だったけれど、人生において何にでもあてはまることだなと思った。大嶌さんは本当に惜しみない人なんだと思う。自分がこの先年齢を重ねたとき、自分より若い人たちに対して果たして同じようにできるだろうか。
美味しい器
昨日は夕方からオカズ夫妻と3人で、本所吾妻橋の「土庵」で行われる小谷田潤氏の個展に伺った。その前にせっかく近くだから、外からでもアノニマ新オフィスを見に行こう!と蔵前駅で待ち合わせにした。土曜日だから中には入れないけれど・・・と不審者のように3人でガラス窓から中を覗き込んでいると、2階の事務所からはぽっかりと光が漏れてくる。丹治さんが休日にお仕事をされていたようだ。ちょこっと中に入れて頂いてオカズ夫妻に「この辺りがお店の場所で・・・」などと説明をしてみる。HPはスタートしたものの、こうして口に出して説明をすることで、お店のことがずっしりと大きな現実のこととして色味を帯びてくる。
アノニマから厩橋を渡って、隅田川に並行するように歩いて20分弱で土庵さんに到着。こちらの2階からもポッとあたたかい灯りと、賑やかな人の声が漏れてきていた。小谷田くんとは「もみじ市」というイベントでご一緒したことがきっかけでお知り合いになった。でもイベント中はゆっくり作品を見ることもできずにいたので、今回の個展を楽しみにしていた。昨日はオープニングパーティーということもあって、そのイベントメンバーもたくさん集合。
パーティーのお料理はすべて小谷田くんの器が使われていて、それは器の姿や手触り、使い心地を自然に楽しむことができる一番贅沢な状態で、なんだかじーんとしてしまった。お料理も美味しくて(また食べ終わってから写真を撮っていないことに気づき・・・)そのテーブルを囲むみんなも楽しそうで・・・。何より本人がとても嬉しそうだった。私もほろ酔いながらも1点1点じっくりと手に取って作品を見ることができた。色々と考えた末に土鍋を。そろそろ鍋の季節。
10/27、28にもみじ市が行われます。
詳しくは
http://tegamisha.cocolog-nifty.com/momiji07/
また10/20~24 経堂のROBA ROBA caféにて
友人の四分一亜紀さん(もみじ市にも出展 ! )が展示を行います。こちらもぜひ
http://www15.ocn.ne.jp/~robaroba