人生フルーツ

つばた修一さん 英子さんのドキュメント映画
「人生フルーツ」
三春には映画館はなく、郡山の映画館は
大手配給会社の映画の上映がほとんどなので
気になる映画もなかなか観ることができないことが多い。
先月に東京で上映していたものの、
上京の際にもタイミングが合わず残念に思っていたところ、
福島市にある映画館フォーラムで1週間だけ上映されると知り、
色々なスケジュールをきゅーっと調整して
昨日の休みになんとか行くことができました。
いやぁ観に行けて本当に良かった。
お二人のことを知ったのは、あんざい果樹園のお母さん・久子さんに
「素敵な二人がいるのよぉ」と本を見せてもらったことがきっかけ。
その後自分でも出ている本を揃えて何度も読み返している。
映画はそんなお二人の3年間を追ったドキュメントなのだけれど、
お二人の暮らしのリズムでコツコツと重ねていく日常が
静かなのにとてもドラマティックというか、色鮮やかで豊かなことに
感動してしまった。こんな風に自然とともに歳を重ねられたらと。
もちろんまったく同じようにはできない。
でもそれはまた私たちの暮らしの中でできることを
探していくおもしろさにもつながっていくかと思うと
やはり毎日大事に暮らさねば…
そんなことをつらつら思いながら家に帰ってからもずーっと余韻にひたっていた。
フォーラム福島での上映は明日、7日まで!
他の地域の方も近くで上映しているところがあればぜひ。
おすすめです。

春の味

今朝も気持ち良く晴れていたのでウォーキング。
夫君は仕事で早朝に出かけなければならなかったので
今日はひとり。
家からお店までの距離に加えて、お店のすぐ裏手にある
不動山散策路へ。TOTAL40分ほど。
ここの頂上(といっても丘くらいだけれど)に登ると
遠くに安達太良山を望むことができる。
真っ白い雪に覆われた山が美しい。
そういえば、昨日今年はじめてウグイスの鳴き声を聞いた。
そして今朝も。
もうだいぶこなれた鳴き方だったから山で練習済みだったんだろうか。
林に入ると、冬とは違う緑の匂いがする。(土の匂い?)
春がやってきたんだなぁ。
昨夜の晩ご飯は春の食卓。
昨年はじめて知った土地の味、茎立ち菜。
これをサッと湯通ししてオリーブオイルと塩で和えたもの。
おひたしにしたのも食べたかったので別に分けたものに鰹節を削って。
ぱっと見コシアブラに似た山菜「あいこ」は胡麻よごしに。
黒ごまを擂ってお味噌と少しのお水とお醤油を混ぜて、
砂糖代わりに甘酒で甘みを。
ウドとわかめの梅味噌和え。
さしみこんにゃくにゆず味噌を添えたもの。
揚げ物が食べたくなったので厚切り揚げじゃが。
と、ごはんとお味噌汁。
春の苦味は大人になってわかった美味しさ。
冬の間、体に溜まったものを掃除してくれる。
ついこの間もフキノトウと
富山土産の山菜・なるこゆりの天ぷらを食べた。
体が欲しているらしい。

ウォーキング開始

あまり意気込んでも失速しそうなので、
できるときに無理なく長く続けよう!と
今朝から始まったウォーキング。
でもウォーキングではなくこれは朝の老夫婦の散策だなという我ら。
ま、いずれにしても早起きをして澄んだ空気の中、
土の上を歩き、鳥の鳴き声を耳にして…という状況は
なんともいえず気持ちがいい。
しかも坂や山道が多い三春。
ふつうに歩いていてもなかなか良い運動になりそう。
今日は福じゅう寺から裏手に上がって、
歴史民族資料館に出る散策路へ。
梅の木は満開で、桃も場所によってはちらちらと紅色の花を咲かせている。
が、境内のしだれ桜の蕾はまだ固い。
20170403-梅.JPG
梅・桃・桜が同時に咲くことが三春の地名の由来と
聞いているけれど、ここ数年の気候ではなかなかその景色を
見ることはできなくなっている様子。
三春は深い雪に覆われて…というほどではない土地だけれど、
こんなにも春を待ち遠しいと思うようになるとは。
20170403-フキノトウ.JPG

今日から

昨年のことをついこの間のことのように
思い出してしまいますが、まさにOPEN準備まっただ中でした。
エープリールフールも嘘などつくヒマもなく過ごしたように
記憶しています。
4月に入るとなんとなく何かを始めたくなるもので
あたたかくなってきたら、運動でもしようと
まだまだ寒い頃からジョギングシューズをPCで検索。
(たぶんそこが間違っているんでしょうけど)
なんてことをしていたら夫君に
「はじめはウォーキングからはじめてみたら」と。
確かに。
そんなこんなで4/1からウォーキングをはじめるぞー!と
意気込んでいたというのに今朝は雨。
出鼻をくじかれるとはこのことか。
でもその雨もお店に着く頃にはやんでしまった。
あれれ。
明日からは絶対に!
なーんて力まずにできる範囲で体を動かしていこうと思う今日この頃。
こう見えて元陸上部。
エープリールフールですがこれはホント。
写真は関係ないけれど、こちらは日暮里にある古くからある喫茶店
↓  久しぶりに前を通ったらまだ営業中で嬉しくなってしまったので。
20170401-日暮里喫茶店.JPG

お江戸へ

私用と仕事と諸々あって
定休日を使い、今月2度目のお江戸へ。
三春に比べればさぞかし暖かいだろうと
思ったものの昨日の日中以外は思いのほか肌寒かった東京。
今回の仕事は打ち合わせやら買い出しやら。
その合間に神楽坂で行われていた漆の宮下智吉さんの
個展の最終日に滑り込み。
今年の12月にはin-kyoでまた個展を開催する予定で、
その前に新作やずっと作り続けているお椀などを
またあらためて見ることができて展示のイメージがむくむくと
わいてくるようだった。
そして昨日は木工の渡邊浩幸さんと打ち合わせ。
長い長いスパンでものごとを積み重ねていくような
提案を渡邊さんがしてくれて、ここ数日モヤモヤしていたことが
晴れるヒントを与えてもらった気分。
誰かと何かをかたちにするのはこういうことがあるからおもしろい。
7月か8月に親子で楽しめるワークショップを企画予定しておりますので
乞うご期待!詳細は決まり次第「お知らせページ」にUPします。
その他は久しぶりに日暮里の生地問屋街へ足を伸ばしたり、
突発で連絡をしたというのに友人夫妻のお宅に
遊びに(晩ごはんまで!)行かせてもらったり、
15年以上通っている美容室へ髪の毛を切りに行ったり、
友人達がつくりあげた映像・音楽・空間に触れたり…
思いがけずバッタリとたくさんの人たちに会うことができた。
それでもまだ会いたい人、行きたい場所があるっていうのは
欲が深すぎるかも。また次回のお楽しみだな。
私の頭の中にメモリがあるとしたらもう情報が溢れ出るほどでメモリ不足。
東京は刺激がいっぱいだな。ほんの1年前まではその中に
とっぷりと浸かっていたというのになぁ。
あの頃はどこかフタをしてしまっていたのかもな。
しばらくはスルメを齧るみたいにしてこの情報を反芻しよう。
東京桜はまだほとんどが咲き始めたばかりだというのに
中にはこんな満開の木も

20170331-東京夜桜.JPG
帰りはできたばかりの新宿バスタから高速バスに乗って
帰ってみることにした。
新宿から郡山まで4時間。
バスからは咲き始めたばかりの桜をあちこちで見ることができた。
集中して本を読んだり、途中ウトウトしつつ、
三春に帰ったらやりたいことがどんどん頭に浮かんで来て
なかなか良い時間だった。
が、家に着いたらくったりとしてしまい、夫君が晩ご飯を作ってくれた。
玄米ごはん、お豆腐とわかめたっぷりのお味噌汁。
夫君の富山出張のお土産のお魚の照り焼き、山菜の酢みそ和え
レタスと新タマネギ、ニンジンのサラダ
私が出かける前に仕込んで行った鶏の胸肉の三五八漬けを
カブと一緒に土鍋蒸しにしたもの
お腹いっぱい美味しくいただきました。
無いものもいっぱいあるけれど、おウチはやっぱりいいな。

春雪

先々週の雪景色とほぼ同じようですが…
20170328-IMG_5480.JPG
朝目覚めて外を見ると真っ白!
昨夜にはそんな気配すらなかったのに、
雪はじゃんじゃか降り続けています。
水分をたっぷり含んだ重い雪は春の雪。
あんざい果樹園のお父さんが、おっしゃるには
この時期の雪は「春雪」といって浜通に降ることが多いのだとか。
(三春は中通ですが)
この寒さでは桜の開花は遅れるかなぁと言っていたら
夫君が雪が降った後、暖かくなると目を覚ますみたいに
逆に開花が早まることもあるんだよと。なるほどぉ。
昨年はご近所の方に咲き始めの桜の時期に「花おこしの雨」の話を
教えて頂いたっけ。
ここは広大な大自然の中ではないけれど、
小さな自然を身近に感じられる。
それにしても雪が降る勢いがすごくて、
雪かきをしてもまたすぐ積もる。
結局、開店前に2回戦の雪かき。

福島民報サロン

24日の福島民報新聞の朝刊・民報サロンのコーナー
にて文章を書かせて頂きました。
今回は自分の「暮らしの根っこ」となるものについて。
この執筆も来月4/14(金)掲載分が最終回となります。
後で気がついたのですが、先日訪れた古殿町で林業(木こりと呼んでます)を
されている水野林業の水野さんも執筆陣のひとり。
本当にみなさんいろんな職種の方がいらっしゃって、
私自身も毎日読むのを楽しみにしているのです。
しかも40年も続く人気の長者コーナーなのだとか。
そんな場で自由に文章を書かせて頂くことが
毎回とっても楽しいです。
先日、開店前にお店の花壇に水やりをしていると
自転車に乗った通りがかりのおばあちゃんが
「民報サロン読んでるよ〜!」と言って「ニッ」と笑って
ゆ〜っくり走り去っていきました。
突然のことでぽか〜んとする私。
はっ!と我にかえってその背中に向かって
「ありがとうございま〜す!」と。
地域密着だなぁ。
喜んでもらえたり、応援してもらったりが
こんなにもダイレクトに循環している感覚。
これまでもきっとそうだったのに、
自分がそれに気づく余裕とキャパが
足りなかったのかもしれないなぁと思うこの頃。
三春のゆるやかな時間の流れのお陰で
気づかされることがたくさんある。
20170326-IMG_5472.JPG

はじめての町へ

福島県は広い。
三春へ引越をして来て1年になるが、県内どころか
三春町内もまだまだ土地勘が働かない場所があるというのに
町外のことはなおさら。
先週は夫君の知人で「一歩己」という日本酒が人気の豊国酒造の蔵元、
そして同じく町内の山で林業に携わる方々を訊ねて古殿町まで足を伸ばした。
どの町にもそれぞれの顔というものがあり、
ただサッと訪れただけではもちろん把握などできないけれど、
古殿町は風情のある落ち着いた町だった。
ちょうど三春でも雪が降った日で、
思いがけず雪山に案内して頂いた。
シンと静かで空気も水も澄んでいる。それは酒蔵の中も同様に。
神が宿るというのか。神聖な場所。
自分たちだけではきっと訪れることの
なかった場所にまた縁が広がった。
20170325-古殿町.JPG
帰りは母畑温泉へ。
温泉でご一緒になったお母さん方が三春から来たと言うと、
一生懸命帰りの道を教えてくれた。
「ウチの前を通ってずーっとまっすぐ、空港の方へ走って…」
早口でたくさん話しかけられていたので「はい。はい」と返事をするのが精一杯。
しかも話を聞いている間、熱ーいお湯にずっと浸かっていなければならず、
のぼせてしまいそうだった。
で、その「ウチ」は一体どこなんだろう?とはもはや聞けずじまい。
(聞いたらさらに長引いていたので良いのだけれど)
20170325-芦ノ巻温泉.JPG
そして先日は会津の芦ノ牧温泉へ。
こちらもはじめて訪れた場所。
義父母が以前に行った温泉旅館がとっても良かったから
一緒に行こうと誘ってくれたのだ。
夕方まだ明るいうちに川の流れを眼下に見ながら温泉に入り、
よく食べ、よく飲み、よく笑い、そして夜になって降り出した
雪を眺めながらのまた温泉。
これを延々と続けたら日常になど戻れなくなってしまいそうだけど、
夢でも見ていたみたいにほんのひとときでもそんな時間を過ごすのも
たまにはいいのでは?お陰で頭の中までゆるゆるとゆるんだ。
帰りには「塔のへつり」や「大内宿」などの観光地も。
自分たちだけではなんとなく過ごしてしまう休日が
思いがけない小旅行に。義父母に感謝。
福島は広い!

おやつ

先週の休日、友人に教えてもらったレシピで
久しぶりに(数年ぶり)自分で焼き菓子を作ってみた。
東京に住んでいた頃は、自分が作らなくても
まわりに美味しいものを作る人たちが
たくさんいたし、お店も色々とあるので
恵まれていたなぁとつくづく思う。
今は思い立ってすぐに手に入る状況でもなく…
ならば自分で作ってみればいいのか!と
食い意地が手助けとなって久しぶりに作ってみることにした。
もちろんすこぶる美味しいものが
そう易々とできるわけでなないのだけれど、
自分で作った出来立てを味わうことができるのは悪くないなと。
普段のおウチおやつには十分。
こうやって作ってみてわかることは、
美味しいものを作ることのできる人たちの
素晴らしさ。尊敬する気持ちもさらに今まで以上のものになる。
20170321-野らぼうプリン.JPG
そんなことを思っていたら、昨日はいわきの「野らぼう」の
プリンを持って東京から友人がお店に来てくれた。
彼女に出会ったのはかれこれ10年以上前になる。
初めは千石にある喫茶店・八百コーヒーで。
その後は頻繁にではないにしても、
約束をしていないのにいろんな場所で会うこと数年。
そういう関係の友人が他にも何人かいるのだけれど、
東京から離れてもこうしてまた会えるのだから本当に嬉しい。
(いや、今回はわざわざ会いに来てくれたのだけど)
そしてこのプリンは彼女の妹さんが作っているもの。
これがまた美味しいのだ。
そして今日は夕方にTea Room Colineの高橋さんが
お菓子を差し入れして下さった。
今日の教室で作ったばかりのできたてのグラノーラと
フラップジャックという焼き菓子を。
美味しいものは姿かたちも美しい。
昨日、今日と贅沢おやつ。
でもまたおウチおやつも自分で作ってみようっと。

今年の春分

昨夜はお店が終わってから夫君の実家へ。
義父母と東京からの友人来客も交えてのお家ごはん。
いやぁ楽しいひとときでした。
つい夜更かしとなってしまったというのに
今朝はスッキリの目覚め。
あぁ今日から新しい年、季節が始まるのだなぁということが
理屈でなく、体でわかるような感覚。
辺りを漂う空気や光もやわらかく、そして真新しく感じられた春分の日。
昼と夜の長さが同じ日。
ここからまた。
ブランニューな日々のはじまりはじまり。