昨日は山田稔明さんの三春で4年目4回目のLIVE「spring fair 2019」でした。お近くから遠方からはるばるご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。春に開催するのは今回が初めて。滝桜が花開く頃に‥と昨年から決めていたこの日程だったのですが、残念ながらまだ開花とならず。でもin-kyoの空間では山田さんが今の季節にぴったりの曲をたくさん(全21曲!)演奏してくださって、春の日差しが店内に差し込む中、まるで桜の花びらが舞うような(個人的には実は涙がこぼれそうな)キラキラした時間でした。
なんでしょう。山田さんの音楽はワクワクしたり、疾走感があったり、やさしい気持ちになったり。キッチンの方から見る皆さんの背中が、すでに喜んでいるというのか。表情を見なくても楽しんでいることが十分わかるというか。音楽って素晴らしいなぁとつくづく感じておりました。
山田さんと初めてお会いしたのは蔵前のアノニマ・スタジオの一角でお店を始めたばかりの頃。出会ってから気づけば10年以上が経っている。そしてそのきっかけはaalto coffeeの庄野さんのコーヒーのイベントでしたねぇ。といった、ここ10年のことも振り返りながら曲を聴いていて。
山田さんの「hanalee」。私はこの曲がとても好きで、初めて聴いたのも10年前。その数年後、震災後に東京の代官山で行われたイベントで山田さんが唄う「hanalee」のその歌詞を聴いて、自分の意思とは関係なく涙がポロポロこぼれたことを昨日は思い出していました。
震災前と震災後と歌詞の受け取り方がまるで違っていること。歌詞に出てくる「毎日の暮らし 愛すべき繰り返し」それがどれだけ愛おしいものなのだろうか。hanaleeという架空の島は青い鳥と同じように、どこか遠くの特別な場所ではなく、今立っているまさにこの足元にあるんじゃないかと気づかせてくれた歌だと思っているのです。
ライヴもやったり、器や写真、衣類や絵などの展示やワークショップ、FOODイベントなどいろんなことをあれこれin-kyoでやっているけれど、ただやっているわけではなく、ひとつひとつを大事に積み重ねてin-kyoの「hanalee」を地道につくっていきたいなぁと。
毎回お客様に楽しんで頂きたいと思って企画していることなんですが、結局私自身がすっかり楽しんでいて。でもここでそれをいらして下さった方々と共有できること自体がまず大切かなとも勝手に店主は思ったりしています。
山田さん本当にありがとうございました!来年こそ桜満開の頃に?それともまた違う季節に?ぜひ会いましょう。