滝桜開花

今日は気温がグングン上がって天気予報では最高気温は24℃。
店内にいると外の気温はわからなかったけれど、
お客様のお話によると、体感気温はもっと暑かった様子。
滝桜も8日に開花宣言(5輪以上の花が開いたら開花宣言が出るそうです)となり、
来週末には満開となるかな。どうかな。
昨日、今日はお天気も良かったので、町を歩く人の姿を多く見かけて
そのことが素直に嬉しかった。
コロナの不安が払拭されたわけではないのだけれど、
それでも梅・桃・桜が揃ったこの時期はやはり町に人がいないと
活気が出ない。現に昨年、一昨年はコロナの影響も大きく
静かな春となっていたから、久しぶりにウキウキしている自分にハッとした。
桜はいつでも毎年変わらず花を咲かせてくれているというのに。



家のすぐ近くにある「光岩寺」の桜もいよいよ
赤みを帯びてきた。
毎日見上げてはまだか、まだかと思っていたけれど、
いざ咲き始める気配を感じると、途端にまだまだ
ゆっくりでいいのにと気が焦る。ずいぶんと勝手なものだ。
三春に移り住んで7年目、7回目の春。
それでも今年も初めて目にしたときのように、
特別なものを感じさせてくれる。平和で穏やかな空気で包んでくれる。
それは一体何なんだろう?
わからないままでいい。これからもずっと、目を慣れさせることなく
この季節ならではの美しさに心奪われていたい。



実家の桜

仕事に絡めて実家へ足を伸ばす。実家の満開の桜を見るのは一体何年ぶりだろう?考えてみたら東京に住んでいた頃ですら、なかなかそのタイミングで実家に帰ってはいなかったなぁ。2本ある桜の木のうちの1本は、私が小学校の卒業式に記念樹としてに配られた苗木が育ったものだからかれこれ40年!?ひぃぃ!そりゃ大木になるわけだ。スクスク育って、見事な花を咲かせてくれてありがとう。



そして施設にいる父と約2年ぶりに面会。
このご時世のため、曜日も決まっている上に事前に予約も必要なのでやっとの機会。ただ、面会といってもリモートで、時間も15分と限られている。私のことをわかっていないかもしれないなぁと思いながらの15分。そんなときは気の利いた言葉など出てこないものだな。少しでも父が喜ぶような、なんかいい言葉が他にないかなと、思いつくままに声をかけたり質問したりしているうちにあっという間のタイムアウト。昔、テレビ番組のクイズか連想ゲームかなんかで、タイムアウトになると扉が上からザーンって降りてくるあれみたいだなと思った。元気そうだったからそれが何よりだけど、父に会ったような、会っていないような。なんだか私の思考の方が霞んでいくようだ。ま、桜を見せてもらったと思って良しとしましょ。

そわそわ

三寒四温の言葉の通り、暖かくなってきたかと思えば、
つい10日ほど前にはドサッと春雪。
桜の開花が早かった昨年に比べ、今年は遅く感じるけれど
本来はこのくらいのテンポだろうに、
まだ固い桜の蕾を見ては、まだかまだかと思ってしまう。

それでも庭にはつくしが次々と姿を現し、
枯れ木のように見えていたジューンベリーも
芽吹き始めている。
春はソワソワと落ち着かない。
どこか気持ちは急いているというのに、
もう4月だなんていうことが信じられずにいる矛盾。


肩の調子は万全ではないけれど、
少しずつ、すこしずつ可動域が広がってきていることに
気をよくして、先日の休みにはおそるおそる畑しごと。
右肩に負担がかからないように鍬を使って土を耕し、
次第にふかふかと空気を含んだように
土がやわらかくなってくると、こちらの気持ちまで
ほぐされていくようだった。
大した広さもないけれど、種をあれこれ買い込んで
妄想だけは広がっている。
今年の一坪畑はさてどうなるやら。




お味噌

ヨガ友でもあり、発酵友の会(勝手に命名)でもある
M子さんから先日貴重な手作りの2年味噌を戴いた。
甕を使って仕込んでいらっしゃるというお味噌は、
長く熟成させていることもあって、塩の味がやわらかく、
旨味が凝縮されている。
もったいなくてちみちみ使いつつ、でもこのお味噌なら
少し多めに使えば出汁を入れなくてもいいかも!と思うほど。
今なら芽吹き始めたばかりのやわらかなヨモギの新芽を
細かく刻んでお味噌汁へ入れれば、フワッと春の香りが楽しめる。

包みも素敵!

「大吉みそ」の名前は、丸のままの大豆が
ゴロゴロ入っているからと。当たり豆として
見つけると嬉しくて、つまんでそのまま口の中へ。
しっかりと味噌味になったこの大豆がまた美味しい。

さてさて。我が家のお味噌は一年ものだけれど、
お嫁に出してみようかしらと、M子さんの包みを真似して
筆を取り出し、何と書こうかと考えた挙句
「日々 元気みそ」
と名付けてみた。
美味しいか、そうでないか。好みがあるのでわからないけれど、
こんな名前なら食べてもなんだか嬉しいかなと。
お味噌は身体をあたためて、お腹の底から元気にしてくれるし。
お味噌作りは自分が楽しいから続けていて、
しかも知人が育てた材料の美味しさに加え、
木桶の力も手伝って、年々美味しさが増しているような。
まさに手前味噌だけに自分の身体が一番に喜んでいる。

出汁を入れなくても十分美味しい。


お味噌の味、どうだったかなぁと思っていたら、
M子さんが今日お店に来て「美味しかったわぁ~」と言って下さった。
なんだか我が子を誉められたようでとっても嬉しい。
しかもしかも。またまたお礼にお手製の「きび餅」を戴いた。
ほんのり黄色がかった春めいたお餅。
どうやら今日はM子さんのお宅近くにある見渡神社のお祭りで、
そのお供えにと作ったお餅とのことで有難く頂戴しました。

今月は春の雑草で酵素シロップづくりもご一緒する予定。
うふふ。
こういうことを一緒に楽しめる方が近くにいるなんて夢のよう。


寒来暑往

過日のお習字の日。
コロナ禍でなかなか伺うことができなかったけれど、
2月から月に一度のお習字通いを再開。
雪の日も多く、寒さも厳しかったこの冬は
例年よりも長く、ことさらに春が待ち遠しかった。

そんな矢先の先日の地震は大きく長い揺れと停電。
その後今も続く余震。
いくつか器が割れたり、自宅の瓦がズレたりしたものの
ケガもなく大きな被害はなかったとはいえ、
11年前をありありと思い出し、ここのところ気持ちが塞ぎがちだった。
先生のご自宅周辺は被害が大きかった場所もあり、
同じように感じていらしたようで、
直接お会いしてお話しできたことで
心をギュッと引き上げて頂いた。
「怖かった」
自分よりも大変な思いをされている方が多くいらっしゃるのに
そのことを口に出してはいけない気がして言えずにいたけれど、
先生にお会いしてこの日、やっと口に出すことができた。
お陰でふぅーっと深い息を吐き出して
身体の力が抜けていくようだった。

気を取り直してお習字。
私の課題の文字は「寒来暑往」
暑さが去って、寒さが来る。春夏秋冬、
季節の移り変わりについての中国の言葉だけれど、
先生はさらに
「そのことがこの先もずっと繰り返し、
永遠に続いていくことが幸せなこと」
だと続けて説明してくださった。
日々、そして季節をあたり前のように
過ごすことができているという尊さ。
世の中様々なことが起きている今だから
なおさら沁み入る言葉。
書道はなかなか上達はしないものの、
墨の香りとともにひたすら文字を書き、
集中している時間が心地よい。
そして先生の「よくできました」の
朱の文字を頂けるのは格別の嬉しさ。
子どものようだが、いくつになっても
この嬉しさは変わらない。

そしていつも楽しみにしている先生のおやつ。
今月はなんと、なんとフキノトウのチョコレート!
しかもその様子がまるで土の中から
ニョキニョキと新芽が顔を出したよう。
トッピングに使ったものも、チョコレートの中にも
細かく刻んだ生のままのフキノトウが混ぜ込んである。

「チョコレートのほろ苦さに合うと思って」

その言葉の通り、春を感じる絶妙なほろ苦さ。
なんとしなかやな感性なんでしょう。
先生は70歳を超えていらっしゃるけれど、
これは年齢ではない。とにかくチャーミングで
日々の暮らしを豊かに過ごす上でも、私にとって
心から尊敬している先生なのだ。

柚子ピールとクリームチーズの組み合わせも、
なめらかになるようにほんの少しの生クリームと
レモン果汁の酸味も少し加えて。
深煎りのコーヒーにとても合う味に。

思いもしないことが起きて悲しい思いをしたり、
不安になったり動揺したり大変なことはたくさんあるけれど、
先生はどんなときでも
「暮らしかたよ」
と、おっしゃっていた。
先生も以前にある方からそう言われたという言葉。
この「暮らしかた」とは=考え方、物事のとらえ方、生き方
なのかな?と私は解釈している。

ふきのとうチョコ
柚子ピールとクリームチーズ
この日の書

福島市へ

4日から福島市のPICK UPで始まった、
曽田 耕さんの個展「100bags」へ。
今日は日曜日だけれど、夫君がちょうど仕事で
福島市の現場に用事があるというので車に同乗。
足がないと自分で予定もあれこれ決めにくいことも
あるが、タイミングバッチリ。
しかしこの冬は(暦上では春だけれど)雪がよく降ること。
福島市へ向かう道中は降っていなかったものの、
着いたとたんに軽く吹雪。
福島市の町中がこんなに降ることも数年ぶりだそう。

そんな天候の中でもPICK UPへはお客様が次々と。
みなさん曽田さんのバッグや革小物を見たり、
洋服の試着をしたり、ゆっくりとくつろいで
いらっしゃる様子がなんとも微笑ましかった。
私も久しぶりにおしゃべりをゆっくりさせて頂いて、
曽田さんの新しい試みの作品や、わくわくしながら作っているのであろう
エネルギーを感じて外の寒さも忘れてしまうほど。
PICK UPのみなさんとの対話があったこそ
生まれたものたちはなんだか誇らし気だった。

そしてそんなPICK UPはなんと40周年!
この地に足つけて、走り続けるパワーの源はなんだろう。
省吾さんはじめ、みんななんだかキラキラしていたな。

福島市まで行くと、寄りたい場所がいくつもあって
それでいていつも時間切れにもなったりして。
今日はヒトトは残念ながら閉店の時間になっていたので寄れず、
そのあとはbook cafe コトウとオプティカルヤブウチへ。
おしゃべりをしながら「あっ」と思う本を選び、
そうこうしていたら「三春タイムズ」を購入しに
戻って来て下さった方がいらしたり。
ヒトトのMちゃんに会えたり。
顔の見えるお店があって、モノだけではない人との
出会いがちゃんとある。モノへの付加価値。
帰りには晩ごはんに「おかめ」へ。
対話、会話って大事だなぁ。




棚卸

立春を迎えて、気持ちは春へ春へと前のめり。
その気持ちを抑えるかのように今日もまた時折粉雪が舞っている。
Sさんから「六花舞う朝でした」と、メールを頂く。
「六花」
辞書を調べると、「晴れた日に花びらのように雪が降る様」と。
季節や風景を切り取る日本人の感性はなんと素晴らしいのでしょう。
美しいことば。

今日は朝からお店のたなおろし作業。
なたおろしをしながらストックの整理なども同時進行。
ひとりでは思うように進まず、大変は大変だけれど、
黙々と集中して、しかも少しずつでもきれいに整っていく
感覚は嫌いではない。が、右腕が上がらない&力が入らないので
かなりのペースダウン。
でも地道に進めるしかないのでお茶をしながら休み休み。
そういえば祖母にもよく言われてたなぁ。
「そんなに頑張るとくたびれますから」
そう言って、お茶の用意をして休んでまた作業を始めて。
細く長くでも続けるコツ。

立春大吉

こよみに沿って「三春タイムズ」を綴っていたので、
それが無いと何かをやり忘れているような、
朝から何かに何度となく呼び止められているような、
そんな気がした一日。
今夜も氷点下になる予報で日中も寒かったけれど、
春のような今日の夕陽は辺りを桜色に染めていた。

小さくてもあらたな一歩。

節分

お友達に紹介をしてもらって12月から鍼治療に通っている。
ビフォー・アフターのように劇的な変化はないけれど、
わずかばかりでも自分の体に何か良い兆しのようなものが
見えてきたような気がしている。
肩が痛いから肩だけのアプローチではなく、
身体の巡り全体の施術。
帰りは温泉に入った後のようにポカポカで、
もうすぐにでも布団で眠りたくなるくらいゆるんでいる。
「とにかく今日はゆっくりと過ごして、頭を使うことは
なるべくしないで下さいね」と言われる。
使いたくても使えそうもない。

が、帰り道に一か所だけ寄り道。
夫君と一緒に大事なあの方へお線香を。
もうあっという間に三回忌。
まだまだ話足りなかった。
今だったらどんな話をするだろう。
たら、れば とこれまで何度も繰り返している。
写真の笑顔はあの頃のまま。
あちらの世界でも楽しんでますか?

通学

昨夜から降り続けた雪で町は再び白い世界にすっぽりと包まれた。おはよ。新しい一日。
三春駅のホームから見える木々は欅だろうか。
細い枝先まで白い線を描いていてなんと美しいのでしょう。
あと数ヶ月もすればここからの景色は桜色。
さてさて今日はアロマ教室へ行くためにいわきまで。
この磐越東線での通学ももうすぐ終わってしまうかと思うとさみしい。