民報サロン

月に一度というか、3週間に一度くらいのペースで
順番がまわってくる福島民報新聞の民報サロン。
楽しく原稿を書かせて頂いて前回もそうだったのですが
締め切りよりも早く2回目の原稿をお送りしました。
(私にしては珍しいこと)
またまた週末、2/11の掲載です。
私が書いているお話は身近な日常のことばかりですが
福島民報新聞を購読されている方は
ご覧頂けたら幸いです。

4月の展示

4月に展示を行うくまがいのぞみさんのDM用の
器が届き、どの器をどう撮影しようかと試行錯誤。
ここ数年のくまがいさんの展示DMは
写真家の長島有里枝さんが撮影して下さっていて
作品の手触りすら感じるような素敵な写真で
そのDMをいつも楽しみにして下さっていた方も多くいらっしゃいました。
(もちろん私もそのうちのひとり)
が、今回はわたくしめが。
写真は素人も素人。プレッシャーでございます。
とにかく今回のテーマが素直に伝わる
ワクワク感が出せたら良いのですが。
気持ちと思い描く絵に技術が追いつかずもどかしい。
と言いつつそれもまた実は楽しいのです。
3月の中頃には店頭での配布と発送ができるように
準備をしておりますのでどうぞお楽しみに。
展示まだ少し先ですが4/21~5/2です。
はじまりはちょうど桜が咲き始める頃でしょうか。
お近くの方はもちろん、遠方の方もぜひこの機会に三春までお出かけ下さい。

立春

暦と季節が現代はズレているといわれることがあるけれど、
実はやはり沿っているのでは?と最近感じることが多い。
大寒の日の寒さはそれまでとは違うしんしんとくる寒さだったし、
今日の立春も。
店内から見る外の光はやわらかく、春のよう。
陽気はそこまでとはいわなくても寒さは少しゆるんで
季節が確実に春へと向かっていることを感じさせてくれるようだった。
が、このまま暖かくなるなどとはさすがの私も思っていない。
こうして季節もゆりもどしを起こすように寒暖をくりかえしていくのでしょう。
今日はお母さんと一緒に来てくれた知人が
鉢植えの白と黄色のお花をプレゼントしてくれた。
カラカラの寒そうな花壇にポンと置いただけで
そこに春がやって来たかのように明るくなった。
氷のように固まった雪がまだ残っていても
隅っこの方にはミントの小さな新芽も出始めている。 
立春。
自宅のヒヤシンスは髪飾りをつけた女の子が
まるでフラダンスをしているみたいに育っている。
20170206-ヒヤシンスのフラ.JPG

節分

節分でしたが我が家では豆まきはせずに
恵方巻きも食べず、その代わりと言ってはなんですが
晩ご飯は手巻き寿司に。
関東出身なので恵方巻きの習慣がなかったのですが
(だいぶ大人になってから知りました)
今や全国行事のようになっているんですね。
お店の目の前のヨークベニマルでも恵方巻きの予約販売をしていましたし。
実家にいた頃は豆まきは毎年必ず。
こちらはずいぶん大人になってからも行っておりました。
もし自分に子どもがいたら、さぞかし張り切って
豆を用意して鬼のお面を作ったりなんだりしたんだろうな。
子供用に鬼のシマシマパンツも作ったりして。
恵方巻きだって作ってしまうだろうな。
さて。
手巻き寿司の方は食べやすいサイズなので
笑わず、しゃべらず食べきるのは容易にできる。
でもそうしたのは1個だけ。
あとはしゃべって笑って。
そもそもの恵方巻きも食卓に笑いと会話を運ぶための
豊かなものなんだろうと思う。
豆まき用の大豆も用意していなかったので
煮小豆のオイルとお醤油和え
(たなかれいこさんのレシピ。クセになる美味しさなんです)を
年の数だけ食べたと言っていた夫君。
年の数以上に食べていたのを私は知ってるよ。

棚おろし

毎年ドタバタとしてしまう確定申告準備。
(といってもここ数年は税理士さんにおまかせしているのですが)
今年は1月が寒さで?お店がのんびりしていたので
めずらしくサクサクと事務作業もはかどって
あとは棚卸し計算。
雑貨は数を数えるものも多いのでこの棚卸しが…
なんて思っているけれど、実は子供服の会社に勤めていたときも
バイトをしていたときも、振り返ればずーっとこの作業をし続けている。
作業としては面倒にも感じられるけれど、
このなんというか「クリアになって整えられていく」感覚が
案外好きなのかも?とようやく最近になってわかってきた。
旧暦の元旦も過ぎたところで、
あらたに暮らしも仕事も身体も「整える」が
一年の計かな。

三角揚げの

昨日師匠が帰りがけに
「今夜は朝日屋の三角揚げでおいなりさんを作る」
とおっしゃっていたのが気になって、気になって。
朝日屋さんというのはin-kyoから歩いて10分弱のところにある
お豆腐屋さん。普段はお豆腐と三角揚げを売っています。
大豆の香りがぷんと香って美味しいお揚げ。
私も時間があるときは朝日屋さんまでお買い物に行っています。
その三角揚げで作るということは三角のおいなりさん。
しかも三春の名物三角揚げは中のお豆腐の部分に厚みがある。
おいなりさんが大好物の私は
「食べてみたいです!」と声を大にして師匠にお願いしたかったのですが
もうさすがにここのところごちそうになりっぱなしで図々しいなぁと思ったので
ゴクリとその言葉を飲み込むことに。
厚みがあるお揚げを炊いたら出汁がたっぷり煮含まれて
さぞかし美味しいだろうなと想像、想像。
うーん食べてみたい。
で、今朝も師匠がいらしたので、さっそくおいなりさんの話に。
作り方を詳しく伺うと、三角揚げをまず湯通しして
半分に切り(小さな三角になるワケですね)口を開ける。
そしてなんと!中のお豆腐の部分を取り出すらしいのです。それにはビックリ。
それからコトコト時間をかけて炊くのだそう。
取り出した中味は別で炊いてごはんのお伴にするんだとか。
地元の方はみなさんそういう作り方なのでしょうか?
三角の小ぶりなおいなりさんが並んだ様子はかわいらしいだろうなぁ。
もともとのお揚げが美味しいんだから味はそれはもう。
私の脳内キッチンではすでに調理が始まっております。
レンコンや胡麻を入れるのも好み。
ゆったり時間があるときに作ってみようっと。
2軒となりのお花屋さんで購入した桜が
先週は蕾ばかりだったというのにポカポカの店内で
さすがに満開に。少し気が早いけれどお花見気分。
お花見とおいなりさんも良く似合う。
20170131-店内桜.JPG

もちつき

昨日はお弁当を作る余裕が無く、
サッと家から持って出たのは玄米餅。
昨年、友人たちからお祝いで頂いたもちつき機が
我が家で大活躍。なんたってもち米は
お米農家・やまざきさんちのもち米(まんげつもち)なんだから
美味しさも格別。
炊飯器も電子レンジもおまけにテレビや掃除機といった電化製品も持たない
この私が、お祝いに欲しいものを聞かれてまず「もちつき機」と答えてしまった。
さすがに杵と臼というわけにもいかず、ずっと欲しいと思っていたもの。
実家にもありましたがやはりずいぶんコンパクトになって
機能も進化しているようですね。
しかもつきたての玄米餅まで美味しくできるんだから
自分で作らない手はないなと。
もち米の新米を入手してからはもう何回作ったことでしょう?
仕上げのつき具合の頃合いがようやくわかってきたところ。
作っては冷凍してなるべく常備…したいけれど、美味しくてつい食べてしまう。
昨日もひと口サイズの玄米餅をお店で焼いて…って
日曜日の日中だというのに、それだけお店がヒマだったわけですが。苦笑
20170131-玄米餅.JPG

間があいてしまいましたが。

ここ数日日記をお休みしてしまいました。
具合が悪いというわけではないのに寒さで?
なんだか冬眠したように定休日は家事を澄ませたら寝てばかりいました。
さて。
昨日はお店が終わってから福島市・飯坂温泉にある旅館「清山」へ。
こちらで昨年の私たちの結婚パーティーで名司会をしてくれたTちゃんの
結婚披露宴が執り行われました。
新郎新婦のお二人がずっと笑顔だったのはもちろんのこと、
ご両親も、列席者もみんなみんな。
Tちゃんはこうやってずっとみんなに笑顔と元気を
与えてくれてたんだなぁとあらためて思いました。
本当に本当におめでとう。
福島を離れて今治へお嫁に行ってしまうのは寂しいけれど、
「じゃあいつか今治へ行ってみよう!」とまた人の心を動かしてくれている。
思い出深い場所「清山」での披露宴はダンスまで踊って、笑いっぱなしだったし。
今日はその披露宴に出席をした友人知人たち10人くらいが
夕方、in-kyoまで足をのばしてくれました。
大人の遠足・福島ツアーといった感じでウチに来る前には
デコ屋敷の橋本広司さんのところにも行ってきたのだとか。
震災が起きたことはもちろんとても悲しいことだけれど、
震災がなかったらひょっとしたらTちゃんと出会えていなかったかもしれない。
そしてこうして足をのばしてくれたみんなとも。
いろんな思いがめぐっていく。

民報サロン

今朝、銀行へ両替に行くと窓口の方が
「民報サロン読みましたよ」と話しかけて下さった。
ビックリと気恥ずかしいのと、同時に素直に嬉しかった。
昨日もご近所の方々や師匠たちがお声をかけて下さって。
文章を書くことも、お店も、暮らしも。
自分ひとりがやれることなんてささやかなものだけれど、
こうして顔が見える人たちに喜んでもらえるように
だただた地道にやっていこう。
できていないことはまだまだたくさんあるけれど、
おもねるとかそういうんじゃなくのびのびと自分らしく。
そんなことをあらためて思ったのでした。
話は変わって。
「すいとん粉」というのがどうやら売っているみたいですね。
すいとんがもちもちしていたのはそのお陰のようです。
そこに師匠は卵の黄身だけ加えているのだとか。
その他の味付けは、酒・醤油・めんつゆをほんの少しだけ。
仕上げの隠し味にお味噌を。
「すいとん粉」というものはどういうのかわからないのだけれど
師匠は化学調味料や添加物が入ったものは一切使わないようにしているそう。
事あるごとに「食べものは大事なんだから」とおっしゃる。
やっぱ師匠だな。

すいとん

午前中にいらした好江師匠(私の心の中でのニックネームですよ)から
夕方、お店に電話を頂いた。
「すいとんをたくさん作って、美味しくできたんだけど食べるなら持って行くよ!」
「あ、嫌いなら無理しなくていいんだからねっ」と。
ポンポンはっきりモノをおっしゃるので、口が悪いように
取られそうだけれど、気遣いがあって細やか。
東京の下町の方々もそういう方が多かった。
カラッとさっぱりしていて気持ちがいい。
お電話を頂くのははじめてで、
食いしん坊の私が断るはずもなく。
ほどなくして深鉢に入れたすいとんを持った師匠が
(ご主人の運転する車に乗って)ご来店。
できたてらしく、まだあたたかい。
お店に置いているくまがいのぞみさんの小さな土鍋に移し替えて
自宅に持って帰ることにした。
夫君のお迎えを待つ間、閉店後の腹ぺこ時間にはたまらない美味しそうな匂い。
スプーンでひとすくいしてほんのお味見。
美味しいぃぃ。
ピタっと決まった黄金比のような味付け。
やっぱりこれも隠し味にはお味噌を少しだそう。
家に帰ってうどんやら水餃子やら粉ものが好きな夫君は大喜び。
ちなみにその他の具は
ひき肉・豚バラ・舞茸・ネギ・春菊
土鍋で作ったそうで、それをまた土鍋で温め直したからか
身体がポカポカ。土と火の力だなぁ。
すいとんのお団子がもっちもちだった。
母は戦争を経験していて、お米がない時の食事が毎日のように
すいとんだったという話を子どもの頃に聞いたことがある。
小麦も今のような上質のものではなかっただろうし、
もちろん肉など入るはずもなく、調味料だって満足のいくものが
揃うことなどなかっただろう。
子どもの頃、はじめてすいとんというものを食べたのはお友だちの家で、
またあれが食べたい!と母にせがんだことがあった。
母はひき肉、大根や人参、ネギなどを入れて、出汁と
お醤油で味付けをした美味しいすいとんを作ってくれたけど
「お母さんはいい思い出がないから」とほとんど食べなかった。
子どもながらにそんなことを覚えていて、「すいとんが食べたい!」とは
もう言えなかった。
「すいとん」というとそのことを思い出す。
だからか、私も自分ではあまり作る気にならなかった。
が、目の前で美味しそうに食べている人がいると
作ってみるかという気にもなる。
おもしろいもんだなぁ。
師匠にもっちもちのコツを聞いてみようっと。