山小屋の灯り

昨日は春分の日の満月。

只今開催中の本郷毅史さんの写真展「水源光」。そもそもこの展示をin-kyoで開催する経緯は、昨日演奏会を行って下さった菅間一徳さん(guitar)からお話を戴いたことがきっかけでした。春分の日に演奏会を行うことは秋頃にはもうすでに決まっていて、そこでぜひ本郷さんの阿武隈川の水源域の写真の展示も一緒に行えませんかと連絡があったのが冬の始まり。その写真展に寄せて矢吹唯さん(dance)と菅間さんの演奏会「山小屋の灯り」を行いたいと。秋から冬、そして春分の日の昨日と季節は巡り。

演奏後には菅間さん、本郷さんから今回の展示に至る経緯などをお話して頂きました。「はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト」の企画、そしてご担当者のご協力がなければ成しえなかったことなど、人と町と自然のつながりなどの話を聞いている間、私は本郷さんが暗闇の中で一粒一粒かすかな光を集めるようにして撮影した作品に思いを巡らしながら、その一粒一粒の光は人の思いのようなものでもあるなと感じていました。(私の友人は同じように話を聞きながら、美味しそうに炊き上がったお米の粒をイメージしていたようです。それもどこか似ているなぁと。)とても小さな小さな、わずかなものでも放つ光。

震災後、しばらく気持ちの置き場をどこへどう持って行ったら良いのか思いがウロウロとしていた頃のことも思い出されました。人の縁がめぐりめぐって、突き動かされるように、3月にここで、この度の写真展・演奏会が行われたこと、出会いは私にとっても大切な句読点のような出来事だと思っています。 色々な方々に心から感謝を。

写真展は26日までと残すところあと4日間となりました。本郷さんご夫妻の育てたはぜ掛け天日干しの美味しいコシヒカリも期間限定の販売となりますのでどうぞお見逃しなく。